慶応大学菊澤ゼミナールHP

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12)UCバークレー滞在記

バークレーでの奮闘記について書きます。

2014年12月11日 (木)

現在の経営学を支配する4つのビッグ・アイディアとは

   12月はじめにチェスブロー教授の編著でオープンイノベーションの本の出版記念大会がカリフォルニアのナパのホテルで開かれたようだ。その本の序文を野中先生が書いたので、野中先生もよばれたようだ。

 野中先生と会ったとき、もう年だからいきたくないといわれていたが・・・私がバークレーにいたとき、野中先生が来られて、実はチェスブローが野中先生に序文を頼んでいたのを知っていた。また、ナパで会議を開く予定だということも聞いていた。

 今回は、120名ぐらいの研究者が集まり、キーノート(統一論題者のような人)として、チェスブロー、ティース教授、野中先生が報告したようだ。

 そのとき、ティース教授は、現代の経営学で支配的なビッグ・アイディアは、以下の4つだと主張したようだ。

(1)ティース教授のダイナミック・ケイパビリティ
(2)チェスブローのオープン・イノベーション
(3)野中先生のナレッジ・マネジメント
(4)クリステンセンのイノベーションのジレンマ

 

 ここには、統計学を使って、Aジャーナルに論文を掲載しようと頑張っている人は、たぶん一人もいない。

●ダイナミック・ケイパビリティに関心のある人は

以下のサイトをみてください。

http://www.dhbr.net/articles/-/2965

2014年3月26日 (水)

帰国しました!

  ご報告、遅れましたが、米国バークレーから帰国しました。

帰国後、慶応大学の菊澤ゼミナールの試験のため、かなり忙しい日々を過ごしていましたが、今回は大変優秀な学生を選ぶことができて、うれしく思っています。

 

 今後は、UCバークレーで得た知識や知見を日本で展開したいと思います。また、ティース教授の考えをわかりやすく紹介するととも、今後は発展させたいと思っています。

 

  今後ともよろしくお願いします。

 

2014年3月13日 (木)

最後にアメリカを体験した。

今日は、最後のサンフランシスコ、ケーブルカーに乗って、フィッシャーマンズワーフに。そこのレスランで、クラムチャウダースープ、そして本日のおすすめのフィッシュ&チップス、そしてグラスワインを1杯注文し、いい気分になった。どれもおいしかった。


 ここは、観光地なので注意しないといけない。多くのレストランはチップ込で請求書を出してくる。それをしらないと、2倍チップを払うことになる。私はチェックをみて、サービス料は含まれないということを確認して、ウエイターにお金を渡して、おつりを待った。
 

 やられてしまった。勝手にチップを差し引いて、おつりを持ってきた。ウエイターは逃げるように向こうに行ってしまった。これだから、アメリカは困る。最後に、アメリカを体験してしまった。嫌な気分になった。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2014年2月11日 (火)

米国のカード犯罪はすごい

  カード会社から連絡があり、やはり私のカード情報が盗まれているとのこと。

  私はバークレーに住んでいるのに、コロラドスプリングスで私のカードを使っている人がいたようだ。幸い、被害は少なく、すべて保障してくれるというので、助かった。

  担当者によると、お店の店員もわかないように、機械が仕掛けられている可能性があるということ。日本人がいくようなところが狙われているのかも。

 

  実は、米国にきて、これがもう二度目なのだ。カードは怖くて使えない。しかし、最近のカード会社のシステムも優れていて、すぐにおかしいと判断するようだ。

 だから、カード機能も早めにストップする。とにかく、米国、とくにサンフランシスコはIT企業が多く、その分野の多くのプロがたくさんいそうなので、用心しなければならない。しかし、対策はないようだ。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

 

2014年2月 5日 (水)

日本の書評と米国の書評

 日米比較はいろいろできるが、書評についてかなり異なっている。日本での書評は、大抵、本を売るための宣伝の一つのような位置づけだ。書評を書いている人が学者であっても、本を批判することはない。

 

 ところが、米国ではたとえばニューヨークタイムズの書評では、評者である学者が本を本当に批判している。そして、その批判に対する著者からの反論もある。このような書評は、ある意味で真剣勝負だ。本を売るとかどうかの問題ではない。その本が本当に読む価値があるのかどうかだ。

 

 とくに、クールグマンなどの書評は厳しいし、サンステインなどの書評も厳しい。しかし、こういった書評でのやり取りは本の質を高めるように思われる。米国から、昨年、日本で売れている経済・経営分野の本をみると、米国から輸入した内容を要約するというようなものが売れているようにも思える。

 

  これはサイクルのようなものだが、その後にくるのは、もう輸入学問はいいから自前の学問を展開してほしいという意見だ。せっかく、野中先生が日本発の経営学を展開したのに、また輸入学問に逆戻りにならなければいいが・・・。

 2年間、米国で経営学分野を見てきたが、そんなにすごい研究はないと思う。小ネタだらけ。

 

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

 

 

2014年2月 3日 (月)

科学の限界と哲学の必要性

  昨日は、不条理を解決するためには、ウイリアムソンの取引コスト節約原理やティースのダイナミック・ケイパビリティなどの経済合理的なマネジメントだけでは不十分であり、何よりもカントの自由・自律の原理に基づくドラッカーの人間主義的なマネジメントも必要なのだという講演を行った。

 世界の経営学者は、科学を目指しているようだが、そこには常に限界があり、経営学には人間主義的で哲学的な議論も必要なのだ。

 私が言いたいのは、経済合理的マネジメントを追求すると、適度に手抜きをした方が効率的という不条理に陥ることになるということ。原子力発電所をめぐって、完全安全性よりも程度な安全性の方が経済合理的になるのだ。

 したがって、このような経済科学的なマネジメントでは、原子力発電所はマネジメントできないということ、これである。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2014年1月27日 (月)

経済合理的マネジメントと人間主義的マネジメント

   数年前、ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レヴューで、戦艦大和の特攻をケースにして、取引コスト理論で空気を分析した。この論文をたくさんの人が読んでくれているようで、ありがたい。しかし、どうやって空気の問題を解決するのかをめぐって、もう少し知りたいという人もいる。
 

    結局、どのようにして取引コストと戦うのかということになる。私がバークレーで学んだことからすると、何もしないで「回避」するか、ウリアムソンがいうように制度で「節約」するのか、ティースがいうようにダイナミック・ケイパビリティで「克服」するのかということになる。しかし、これらはいずれもカントのいう理論理性による経済合理的な解決だ。

   しかし、これでは空気の問題を完全に解決できない。むしろ、経済合理性を追求すればするほど、空気は黒くなる。これを解決するには、カントがいうように、別の理性、実践理性、自由意志が必要となる。損得計算、取引コストに囚われない能力、この自由意志を経営に持ち込んだのがドラッカーである。
 

   だから、空気の問題を解決するには、やはりドラッカー経営学は必要だと、米国にきて確信した。ドラッカーをめぐっては、もう古いという人いるようだが、古いとか新しいとかの問題ではなく、普遍的かどうかという問題だと思う。経済合理的マネジメントとともにドラッカー的な人間主義的なマネジメントも必要なのだ。 

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2014年1月24日 (金)

米国の東と西の違い

 今はどうかわからないが、昔、ニューヨークにいたとき(東海岸)、カフェーに入ると、店員に「stay here or  take out ?」と聞かれることが多かった。おわかりの通り、「ここで飲むのか、持ち帰るのか?」ということだ。

 しかし、こちらバークレーでは(西海岸)、大抵次のように聞かれる。「for here or to go ?」

 

 私は昔の癖があり、「for here or to go?」 と聞かれると、どうしても「stay here」になってしまう。

2014年1月23日 (木)

カリフォルニア・サンフランシスコ・バークレー

 ここカリフォルニア・サンフランシスコ・バークレーは、本来なら冬、雨季なのに、まったく雨が降らない。水か減少し、非常事態宣言が出されている。普通でも、雨はめったに降らないが、今年は異常らしい。

 

 サンフランシスコは、暑い印象を持つ人が多いかもしれないが、夏でも涼しいく、冬でも暖かいというのが、本当だ。だから、日本いるときのように、夏だから海やプールで泳ぎたいという気持ちにはならない。

 

 とにかく、過ごしやすく、勉強もしやすい環境だ。日本のように変化がないので、飽きてくるという人もいるが、とにかくすばらしい環境だ。この環境とも、後、2か月でお別れだと思うと、本当にさみしい気持ちになる。

2014年1月19日 (日)

留学先は有名大学か並みの大学か

  大学教員には留学制度がある。自由に海外の大学で学べるチャンスがある。しかし、どこの大学へ留学するか、悩む。最近は、受け入れてくれる大学を見つけるのが大変だ。これが、基本的な問題。

  次の次元の問題は、有名大学へ留学するか、多少、レベルの低い大学へ留学する。大抵、次のようなことを想像し、その選択に悩むだろう。

(1)有名大学には有名な先生がたくさんいる。そのような先生は忙しいので、なかなか親密に会うことができず、研究が進まない。結局、帰国後は、有名大学にいったという形で箔をつけることができる。

(2)レベルの低い大学では、それほど有名な先生もいないが、それゆえ先生と親密になれ、実質的に研究が進む。

こうして、研究に重きを置く人は(2)を選ぶかもしれない。しかし、私は絶対(1)だと思う。勉強に関心がある人もない人も(1)がいいと思う。昔、NYU、いまはバークレーにいるが、研究環境が違うのだ。

有名大学にはお金が集まるので、あちこちたくさんセミナーが開かれる。セミナーには世界中の有名教授が呼ばれてくる。たぶん、学会よりも濃い話が聞けるのだ。上位校だけで、グループ化しているのだ。

バークレーに客員できている別の大学の教員にきくと、やはり有名でない大学はお金がないので、そのようなセミナーは少ないようだ。そのような低レベルの世界では、米国での最新の研究傾向を知ることはできない。ひたすら論文を読むだけだ。しかし、やはりセミナーには暗黙知というものが存在するものだ。それゆえ、米国教員ですら、国内留学してくるのだ。

また、有名な先生であれ、そうでない先生であれ、近づけるかどうかは自分次第だ。有名な先生でなくても、自分に力がなければうまくいかないのだ。

こういった理由で、これから留学する人にはできるだけ有名な大学に行った方がいいと勧めるつもりだ。また、米国の大学を卒業したといわれたとき、やはりどこの大学を出たのか、気になるものだ。米国の大学格差は、そうとうあると思う。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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