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4)私の最近の論文・学会・講演活動

2021年3月22日 (月)

東レ経営研究所の雑誌「経営センサー」3月号に論稿が掲載

東レ経営研究所の雑誌「経営センサー」3月号に、以下の論稿が掲載されました。これは私の最新の研究の一部です。1か月後にこのサイトで、PDFとして公開されると思います。

 

『ダイナミック・ケイパビリティ論における謎の原理―ドラッカーに学ぶオーケストレーションの意味』―

 

●経営センサー

https://cs2.toray.co.jp/news/tbr/newsrrs01.nsf/0/35AE68F9B8887D414925869A00107D40?open

ダイナミック・ケイパビリティ論の講演について

アミタグループが主催している事業創出プログラム「Cyano Project(シアノプロジェクト)」オンライン説明会でダイナミック・ケイパビリティ論について講演します。

ダイナミック・ケイパビリティの本質である「資産のオーケストレーション」に関する私の最新の解釈についてお話する予定です。

関心のある方は、ぜひ以下のサイトから参加お願いします。

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事業創出プログラム「Cyano Project(シアノプロジェクト)」オンライン説明会開催のご案内
サービス内容のご説明に加え、経営論「ダイナミック・ケイパビリティ」について菊澤研宗氏にご講演頂きます。
サステナビリティ推進・経営企画等のご担当の方、ぜひご参加ください!

セミナーのサイト

https://www.amita-oshiete.jp/seminar/entry/015768.php

 

2021年3月14日 (日)

組織(労働・人事)をめぐる経済学と経営学の違い

最近、新自由主義、オープン・イノベーションが流行っているので、労働市場の流動性が強調されている。そのためか、以下のような2つのことが、昔のことのように、忘れられている。

 

(1)ケインズが主張していたように、労働市場は硬直的であること。

 

(2)ウイリアムソンが主張したように、労働市場は取引コストが高いこと。

 

さらに、労働経済学は人的資源配分の効率性を追求するのであるが、それは簡単にいうと、最適な部分(専門職)の総和としての組織(Σ部分=全体)を形成することである。

 

しかし、経営学が求めている組織とは、部分の総和よりも大きい全体としての組織(Σ部分<全体)を形成することである。そのために、理念とか、エンゲイジメントとか、倫理とかいった人間的で道徳的な要素が必要となるのである。

 

 ウイリアムソンが指摘しているように、次のことを忘れてはならない。
経済学が求めるように、血液をめぐる市場を形成し、自由に取引させると、効率的であるが、経営学が求めているように、自発的に献血する利他主義的な人はいなくなり、金だけの世界が形成される。

2021年1月29日 (金)

日経ビジネスの連載 第4回 ダイナミック・ケイパビリティとデジタルトランスフォーメーション

P1

2021年1月15日 (金)

日経ビジネスでのダイナミック・ケイパビリティ論 第2回目

 日経ビジネスでのダイナミック・ケイパビリティ論の連載の第2回目。

 今回は、少し理論的な内容です。菊澤ゼミの学生には、すでにお馴染みのものですが、ダイナミック・ケイパビリティ論を経済学的に説明してみました。「ダイナミック・ケイパビリティの経済学」と呼びうる内容です。

 昨年末に発行された「三田商学研究」の堀越先生の退官記念号に、もっと詳細な論文を書いているので、そちらも関心があれば、読んでみてください。

 ダイナミック・ケイパビリティ論をより理論的に理解には絶対に役立つと思いますので、ぜひ一読をお願いします---

合理的に失敗する閉じた組織、合理的に変革に向かうオープンな組織

 

第2回 ダイナミック・ケイパビリティ論

https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00133/011300002/

第1回 ダイナミック・ケイパビリティ論

https://business.nikkei.com/atcl/NBD/19/00133/122500001/

P2

2021年1月 2日 (土)

マルクスの再評価の動きについて

 最近、環境問題、格差問題などで、資本主義の限界が指摘され、マルクスが再評価されている。興味深い動きだ。そして、その批判点が資本主義が目指す絶えざる経済成長志向に向けられているように思える。

 

 ここで、その批判点が資本主義思想なのか、市場の経済学なのかが気になる点である。シュンペータが指摘したように、近代経済学つまり一般均衡理論、新古典派経済学は、資本主義社会を描く理論ではない。それは、市場の経済理論である。したがって、資本主義の動きを説明する経済発展理論はないので、シュンペータは動学的な理論が必要であり、イノベーションという言葉を使ってがんばったが、完全なものは作れなかった。

 

 確かに、資本主義に問題があるが、資本主義の理論と市場の経済学は異なっており、理論的には市場の効率性は完全に否定できないのではないか?マルクスを志向する場合、この市場による資源配分の効率性もすべて無視されるのだろうか。やはり市場は有効であり、必要だと思われる。

 

 私の場合、新制度派経済学者なので、つまり正統派経済学ではないので、市場の一元論者ではない。市場とともに、組織、そして市場と組織の中間といったシステムもまた効率的であり、それらが併存する社会が効率的だという多元論を支持しているのだが・・・

2020年12月24日 (木)

「週刊新潮」佐藤優さんとの対談

本日、2020年12月24日発売の「週刊新潮」に対談「佐藤優の頂上対決 菊澤研宗 慶應義塾大学商学部教授」が掲載されます。関心のある方は、ぜひ一読お願いします。

https://www.dailyshincho.jp/shukanshincho_index/

 

 

Cover

 

2020年12月21日 (月)

日本経営学会シンポジウム

土曜日に、日本経営学会シンポジウムが開催された。
私が担当理事で、テーマは以下のものであった。

 

テーマ:世界最高峰の経営学は日本企業に役立つのか?
―ダイナミック・ケイパビリティ論、両利き経営論、そしてレッド・クイーン論―

 

趣旨説明でも述べたが、最近の経営学研究者はあまり学説の研究をしないで、事例研究を行う人が多い。しかし、学説や理論やフレームワークの不明確な事例研究はつまらない。なぜか。常識という知識にもとづいて分析しているからだ。また、日本の有名企業ではインタビューなどが難しいので、大抵、中小企業の研究になってしまうものだ。

 

今回のシンポジウムは、個人的には面白かったし、レベルも高かった。私は、勉強不足でレッド・クイーン論については名前は知っていたが、詳しく知らなかったので、今回の報告やコメントを聞いて、非常に勉強になった。

 

さらに、今回、明らかになったことは、これら3つの理論はいずれもサイモン=マーチつまりカーネギー学派だということだ。やっぱりサイモンやマーチはすごいね。かつて、野中先生がナレッジ・スクール(学派)という言葉を使ったら、カーネギー学派のウインターから、経営学にはカーネギー学派以外にはないといわれたそうだ。傲慢な発言だが、確かにその影響は強いと思う。

 

いずれにせよ。久しぶりに面白い学会であった。

2020年12月15日 (火)

アミタホールディングの熊野英介会長兼社長にお会いしました

昨日は、アミタホールディングの熊野英介会長兼社長にお会いしました。素晴らしい方でした。拙著『成功する日本企業に共通の本質ーダイナミック・ケイパビリティの経営学』に関心を持っていただいているようで、とても有意義なお話ができました。

来年、早々、正式に対談する予定です。

 

●アミタホールディングス

https://www.amita-hd.co.jp/?fbclid=IwAR0qdfg3PDYKeFKMfqqA3CAgIiMWZqgj-ZDHrfguRzbWw-KUtttrOwCPEM0

2020年12月 6日 (日)

佐藤優さんと対談しました。

 先日、新潮社で佐藤優さんと対談しました。佐藤さんとの対談は2回目で、今回もとても楽しかったです。

 佐藤さんには、いつも拙著『組織の不条理』に関心をもっていただき、大変、ありがたいです。佐藤さんによると、政治をめぐる現象を分析するのにとても役立つそうです。

 対談した部屋は、かつて文豪が缶詰で小説を書いていたという由緒ある新潮クラブの一室で、感激しました。対談内容は、週刊新潮の「佐藤優の頂上対決」という連載に掲載されるようです。

 

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