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2020年12月

2020年12月31日 (木)

日本の経営学者の巨匠のひとり 庭本先生 逝く

 私がまだ若いとき、関西にはとても怖い先生がいると思った。質問はするどく、私情を一切挟まない。学問に対して非常に厳しい先生だ。
それは、バーナード研究者として著名な庭本佳和先生である。その庭本先生が、先日、亡くなられた。一時代が終わった感じだ。

 

 九州で学会があったとき、たまたま一緒にお酒を飲む機会があった。そのとき、どんな話をしたたかはもう忘れてしまった。話の流れで、若輩の私に、「菊澤君に書評を書いてほしかったなあ~」と小声で言われた。本当に、嬉しかったなあ~。庭本先生に自分の存在を認めてもらったと思ったからである。


 私は、若い時から生意気な人間だったので、尊敬している先生は少ない。また、数少ない尊敬すべき先生の一人を失った。

 

庭本先生のご冥福を祈りたい。

2020年12月24日 (木)

「週刊新潮」佐藤優さんとの対談

本日、2020年12月24日発売の「週刊新潮」に対談「佐藤優の頂上対決 菊澤研宗 慶應義塾大学商学部教授」が掲載されます。関心のある方は、ぜひ一読お願いします。

https://www.dailyshincho.jp/shukanshincho_index/

 

 

Cover

 

2020年12月21日 (月)

日本経営学会シンポジウム

土曜日に、日本経営学会シンポジウムが開催された。
私が担当理事で、テーマは以下のものであった。

 

テーマ:世界最高峰の経営学は日本企業に役立つのか?
―ダイナミック・ケイパビリティ論、両利き経営論、そしてレッド・クイーン論―

 

趣旨説明でも述べたが、最近の経営学研究者はあまり学説の研究をしないで、事例研究を行う人が多い。しかし、学説や理論やフレームワークの不明確な事例研究はつまらない。なぜか。常識という知識にもとづいて分析しているからだ。また、日本の有名企業ではインタビューなどが難しいので、大抵、中小企業の研究になってしまうものだ。

 

今回のシンポジウムは、個人的には面白かったし、レベルも高かった。私は、勉強不足でレッド・クイーン論については名前は知っていたが、詳しく知らなかったので、今回の報告やコメントを聞いて、非常に勉強になった。

 

さらに、今回、明らかになったことは、これら3つの理論はいずれもサイモン=マーチつまりカーネギー学派だということだ。やっぱりサイモンやマーチはすごいね。かつて、野中先生がナレッジ・スクール(学派)という言葉を使ったら、カーネギー学派のウインターから、経営学にはカーネギー学派以外にはないといわれたそうだ。傲慢な発言だが、確かにその影響は強いと思う。

 

いずれにせよ。久しぶりに面白い学会であった。

2020年12月15日 (火)

アミタホールディングの熊野英介会長兼社長にお会いしました

昨日は、アミタホールディングの熊野英介会長兼社長にお会いしました。素晴らしい方でした。拙著『成功する日本企業に共通の本質ーダイナミック・ケイパビリティの経営学』に関心を持っていただいているようで、とても有意義なお話ができました。

来年、早々、正式に対談する予定です。

 

●アミタホールディングス

https://www.amita-hd.co.jp/?fbclid=IwAR0qdfg3PDYKeFKMfqqA3CAgIiMWZqgj-ZDHrfguRzbWw-KUtttrOwCPEM0

2020年12月13日 (日)

慶應、早稲田、そして立命館とのインゼミ

 昨日は、慶應菊澤ゼミ、立命館石川ゼミ、そして早稲田大月ゼミでインゼミを行いました。

 

 学生同士、相互にとても理性的に研究発表と議論をしてくれて、非常に良い研究会だったと思います。学生同士もいい刺激と勉強になったのではないでしょうか。
 
 私自身も、大変、いい刺激をもらい、老化防止になったと思います。朝から晩までの長丁場でしたが、あっという間に終わった感じです。
可能ならば、来年もぜひ行いたいと思います。

 

 

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2020年12月 6日 (日)

佐藤優さんと対談しました。

 先日、新潮社で佐藤優さんと対談しました。佐藤さんとの対談は2回目で、今回もとても楽しかったです。

 佐藤さんには、いつも拙著『組織の不条理』に関心をもっていただき、大変、ありがたいです。佐藤さんによると、政治をめぐる現象を分析するのにとても役立つそうです。

 対談した部屋は、かつて文豪が缶詰で小説を書いていたという由緒ある新潮クラブの一室で、感激しました。対談内容は、週刊新潮の「佐藤優の頂上対決」という連載に掲載されるようです。

 

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2020年12月 3日 (木)

もののあわれ

日本人の心を表す表現として「もののあわれ」という言葉がある。われわれは、どうしても「あわれ」に気が取られ、これを悲しみという意味に解釈しがちである。本居宣長の研究をしていた小林秀雄によると、それは、ある人の無償の行動をみたとき、思わず「ああ・・・」と発するようなことだという。私は、これを現代風にいえば、ある人の行動をみて、「すてきだな」、と思うことだと解釈する。

2020年12月 1日 (火)

ヴィットゲンシュタインとカント

 最近、カントとヴィットゲンシュタインとの関係が気になる。

 

 もしわれわれ人間とは別に実在というものが存在するならば、これを人間はどのようにして認識できるのか。われわれ人間の認識は主観的である。実在はわれわれと別に客観的に存在する。客観的に存在するものをどのようにして主観的に認識できるのか。

 

 カントは、これを客観的な実在をわれわれの「感性」が事実として捕らえ、われわれの「悟性」によって理論的に整理することによって認識できるとする。

 

 ヴィトゲンシュタインは、これと同じようなことを「言語」「言明」で説明している。カントのいう「感性」が捕らえる事実は、ヴィトゲンシュタインによると、「言明」なのである。その事実は正しいかどうか。それは、その言明が正しいかどうかという問題なのだ。すごい。すっきりする。

 

 こうして、タルスキーが定式化し、ポパーが大好きな次の真理の定義が可能になる。その言明が実在と一致したとき、そのときのみその言明は真理なのである。

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