日本の経営学者の巨匠のひとり 庭本先生 逝く
私がまだ若いとき、関西にはとても怖い先生がいると思った。質問はするどく、私情を一切挟まない。学問に対して非常に厳しい先生だ。
それは、バーナード研究者として著名な庭本佳和先生である。その庭本先生が、先日、亡くなられた。一時代が終わった感じだ。
九州で学会があったとき、たまたま一緒にお酒を飲む機会があった。そのとき、どんな話をしたたかはもう忘れてしまった。話の流れで、若輩の私に、「菊澤君に書評を書いてほしかったなあ~」と小声で言われた。本当に、嬉しかったなあ~。庭本先生に自分の存在を認めてもらったと思ったからである。
私は、若い時から生意気な人間だったので、尊敬している先生は少ない。また、数少ない尊敬すべき先生の一人を失った。
庭本先生のご冥福を祈りたい。