ダイナミック・ケイパビリティと両利きの経営の関係
ダイナミック・ケイパビリティ論と両利きの経営の関係について説明します。
ーーーーー
ダイナミック・ケイパビリティ論では、ケイパビリティは2種類に区別される。
(C1)環境が安定している場合、オーディナリー・ケイパビリティ(通常能力)、既存の知識に基づいて効率性を追求する能力(利益最大化)
(C2)環境の変化が激しい場合、ダイナミック・ケイパビリティによって環境に適応するために、既存の資産やオーディナリー・ケイパビリティを再構成・再配置して付加価値を増加する(付加価値最大化)
ーーーーー
両利きの経営では、次の二つの知識の探究が区別される。
(K1)既存の知識を範囲を広げて利用すること、「知の深化」=既存パラダイムの精緻化
(K2)新しい知識を探求すること、「知の探索」=新パラダイムの探究
ーーーーー
以上のことから、
(C1)=(K1)
(C2)=(K2)
となることがわかります。
問題は、(C1)と(C2)あるいは(K1)と(K2)の関係です。
両利きの経営では、これらはバランスよく行うことが良い経営といった程度の説明しかしていませんが、私の以下の新作では、この関係をロジカルに説明し、これらの二つの相互作用によって、企業組織は不条理を回避し、イノベーションのジレンマを回避して、進化することなることを説明しています。
関心のある人は、ぜひ拙著を購読してください。お願いします。
●アマゾン
« 拙著『組織の不条理』が3刷になりました。 | トップページ | ダイナミック・ケイパビリティの本質 »
「ダイナミック・ケイパビリティ」カテゴリの記事
- 私の英語論文が SN Business& Economics誌 に掲載されました。(2024.03.10)
- アミタ会長・社長との対談第1回ーダイナミック・ケイパビリティ論(2021.02.12)
- 暗黙知、ゲシュタルト、ダイナミック・ケイパビリティ(2021.02.08)
- 日経ビジネスでのダイナミック・ケイパビリティの連載第5回 最終回 コーポレート・ガバナンス(2021.02.05)
- 学問の連結性への驚き(2021.02.03)