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2018年10月17日 (水)

経営学はいつも先端を追う学問である。

 長年、経営学を研究していると、思うことがある。

 最近は、エビデンス・ベースとか、統計的な手法とかはやっているが、このような手法は、基本的に平均値を中心として現象をとらえるものだ。                          

 しかし、経営学者は、平均値にあまり関心がない。平均値に対応する企業は多くの企業がすでに模倣してしまっている経営スタイルや戦略を展開している企業であり、それはもう過去の企業経営なのだ。                                              

 経営学者が関心があるのは、過去に関心あるのではなく、統計的には正規分布の右側の隅にある企業だ。数は少ないがこれが未来の企業であり、すでに起こっている未来なのだ。                                                                                

 具体的にいえば、アマゾンやグーグルのような企業だ。                                        

 同じように、経営学という学問に関しても、ポーターの競争戦略論や資源ベース論はすでに平均的な研究となっている。                                                                            

 いま、何といっても最先端な議論は、デイビット・ティースの「ダイナミック・ケイパビリティ論」である。経営学徒はぜひともこれを学んでほしい。                                                

菊澤編著: ダイナミック・ケイパビリティの戦略経営論

菊澤編著: ダイナミック・ケイパビリティの戦略経営論

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