ソクラテス カント ポパー
哲学上の系譜として、ソクラテス、カント、そしてポパーの流れがある。ポパーは、自分の哲学をカント哲学を現代風に解釈しただけという。
しかし、ポパーはソクラテスに近い。ソクラテスは、対話が好きで得意だ。なぜか。結論が決まっているからだ。それは、対話を通して、われわれ人間が無知だという結論になるからだ。
この同じことを行ったのは、ポパーだ。人間は真理を獲得できないというが、彼のすべての結論だ。真理を得ようとすると、無限後退するとう結論だ。
カントは少し違う。彼は、人間が科学として知るのは現象だけで、「モノそれ自体」については不可知なのだといった。だから、科学では夜空を説明できても人間は説明できないという。科学では、もののあわれ、真摯さ、大和心、モノそれ自体が分からないのだ。これがすごいね。
« 人間主義的マネジメント | トップページ | 科学ともののあわれ »
「11)ポパーとカントの哲学」カテゴリの記事
- ヴィットゲンシュタインとカント(2020.12.01)
- カントとフランクフルト学派(2020.10.08)
- 目的合理性と価値合理性の再説明:ヴェーバー、カント(2017.09.20)
- 論理実証主義と科学の限界(2017.03.21)
- ポパーとクーンの科学観(2017.03.19)