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2016年2月

2016年2月19日 (金)

科学と哲学:カント、ヴェーバー、小林秀雄

 カント、ヴェーバー、小林秀雄を研究していて、やっと以下の等式がすっきりしてきました。これまで、カントの自律性・自由とヴェーバーの価値との関係が、もやもやしていたのですが、少しすっきりしました。

 

(1)カントの自律性(実践理性)=ヴェーバーの価値合理性=小林秀雄の大和心=哲学

(2)カントの他律性(理論理性)=ヴェーバーの目的合理性=小林秀雄の漢心=科学

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

2016年2月17日 (水)

2016年菊澤ゼミの入ゼミ試験の面接について

 もうすぐ3月、そして入ゼミ試験。菊澤ゼミの入ゼミ試験は、基本的に(1)書類審査:ESと感想文、(2)面接です。

 面接は、私と学生で行います。面接での私の関心の一つは、シンプルです。ゼミナールは集団的な研究活動です。やはり、集団活動、組織活動、それゆえそもそも人間が嫌いな人は難しいと思います。

 菊澤ゼミは、週2回本ゼミを行います。これは、結構、大変です。残りの5日間は個人およびグループで作業しますので、いつもゼミの仲間と議論したり、話をしたりします。

 このようなゼミ活動に参加できるかどうかが問題です。ゼミの合宿に参加できるのかどうか。物理的に参加できるのかどうか。アルバイトが忙しすぎるかどうか。クラブが忙しくて参加できるのかどうか。この点を確認したいのです。

 

菊澤ゼミに関心のある人は、ぜひゼミ・ファーストでお願いします。

 

2016年2月15日 (月)

拙著『戦略学』ダイヤモンド社が5刷となりました。

 拙著『戦略学』ダイヤモンド社が5刷となりました。たくさんのみなさんに読んでいただき、感謝しております。

 この本では、ポパーの多元的世界観にもとづき、世界を(1)物理的世界、(2)心理的世界、(3)理論的世界の三つ区別し、三つの世界にアプローチすることによって、ビジネスの世界で競争優位を形成することができるという内容の本です。

(1)物理的世界への戦略アプローチとしてポーターの戦略論

(2)心理的世界への戦略アプローチとして心理会計論(行動経済学)

(3)理論的世界への戦略的アプローチとして取引コスト理論

関心のある人は、ぜひ一読お願いします。

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

2016年2月10日 (水)

ダイナミック・ケイパビリティに関する最近の論文

  ティース教授の最近の論文(2014)を見て、驚いたこと。実は、帰国するときに、そのドラフトはすでにもらっていたのだが・・・

(1)米国の経営学者は誰も読まないというドラッカーを、米国で最も有名なティース教授が、最新論文で今回も引用していること。

(2)多分、深く理解していないと思うが、ポパーの反証についてのフレーズがあること。(これはたぶん初めてのこと:私の未完の論文を読んでくれたのだろうか)

  実は、私が日本に帰国する時に、ティース教授に会い、(1)1本はティース教授との共同論文、(2)1本はダイナミック・ケイパビリティの数学モデル論文、(3)1本はダイナミック・ケイパビリティとオーディナリー・ケイパビリティの区別に関する方法論の論文(もちろん未完のもの)を渡してきた。(3)の論文を見てくれたのではないかというあまい想像してしまいます。

●ダイナミック・ケイパビリティについては、以下のダイヤモンドHBRでの私の連載記事を参考にしてください。

http://www.dhbr.net/articles/-/2965

2016年2月 7日 (日)

テキスト「組織の経済学」の改訂版

テキスト『組織の経済学入門』の改訂版が、3月中頃に出版されます。ダイナミック・ケイパビリティ論についての説明を大幅に追加しました。関心のある人は、ぜひ読んでください。

大きな点は、以下の点です。

(1)取引コスト理論の戦略部分のところに、取引コスト理論とダイナミック・ケイパビリティの関係を追加、

(2)同様に、多国籍企業論とダイナミック・ケイパビリティ論を追加。

(3)戦略の経済学の章を追加し、ここでも戦略論としてのダイナミック・ケイパビリティ論を追加。

(4)その他、こまごまと追加修正しました。

ダイナミック・ケイパビリティに関心のある人はぜひ購入してみてください。

●有斐閣
http://www.yuhikaku.co.jp/books/detail/9784641164765

菊澤 研宗: 組織の経済学入門―新制度派経済学アプローチ

菊澤 研宗: 組織の経済学入門―新制度派経済学アプローチ

小林秀雄、本居、ソクラテス、そしてカント

小林秀雄よると、通説では本居宣長が(1)科学主義的で実証的だが、(2)他方で古事記を信じる非科学的な人物だったといわれている。

しかし、小林秀雄が本居宣長の本を読むと、二つのことが一つにまとまり、一人の人物として浮かび上がったという。血のにじむような地道な努力によって、そのように理解できたという。

これに関する小林秀雄の語りは、力強い。大した努力もせずに本居宣長について語る学者をあざ笑うかのようだ。努力もしないものには、本居宣長なんて絶対に理解できない。なぜ科学的で実証主義的な本居宣長が、神話としての天皇の歴史を信じたのか。

...

パイドロスがソクラテスに「神話を信じますか」と質問する。ソクラテスは、「私が信じないというと君は安心するだろう。そして、私のことをふつうの人間だと思うだろう」・・・

カントは、ニュ―トン力学を真理だと信じていた。すべてを説明できると信じていた。しかし、それは、現象界に過ぎないとし、「モノそれ自体」にアプローチする哲学の可能性も存在していると論証した。この論証の方法を、ヘーゲルが誤解したのだが、カントは弁証法といった。

私には、以下の等式が観える。

小林秀雄=本居宣長=ソクラテス=カント 

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

2016年2月 5日 (金)

科学ともののあわれ

   以下の記事、「なぜ死んだ子供の手があったかいのか」素晴らしい親。

   科学者は、その理由を物理的に説明するだろう。それは、人が冷めないように、手を温めていたからだというだろう。

 しかし、そのような科学的で物理的な説明だけでは寂しいし、浅いね。われわれは、もっと深いところを理解したい。

   小林秀雄が「科学に負けてはいけない」といい、大和心とか、もののあわれとかというものがそこにある。

  組織管理論の本質は、人間に関する深い理解だと思う。

●『<スキー教室衝突死>明るかった「えりちゃん」の手、温かく』

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160204-00000054-mai-soci

 

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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2016年2月 4日 (木)

ソクラテス カント ポパー

   哲学上の系譜として、ソクラテス、カント、そしてポパーの流れがある。ポパーは、自分の哲学をカント哲学を現代風に解釈しただけという。

  しかし、ポパーはソクラテスに近い。ソクラテスは、対話が好きで得意だ。なぜか。結論が決まっているからだ。それは、対話を通して、われわれ人間が無知だという結論になるからだ。

  この同じことを行ったのは、ポパーだ。人間は真理を獲得できないというが、彼のすべての結論だ。真理を得ようとすると、無限後退するとう結論だ。

 カントは少し違う。彼は、人間が科学として知るのは現象だけで、「モノそれ自体」については不可知なのだといった。だから、科学では夜空を説明できても人間は説明できないという。科学では、もののあわれ、真摯さ、大和心、モノそれ自体が分からないのだ。これがすごいね。

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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