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2016年1月

2016年1月23日 (土)

人間主義的マネジメント

ココ壱番屋はすごい企業のようだ。経済合理的経営だけではなく、人間主義的な経営を展開している企業ではないかと思える。

パートの従業員が横流しに気づき、それを報告した。そして、その報告を本部が受け止めて、すぐに行動に移した。いいね。

食品関係の企業として、腹が座っている。損得計算を超えているように思える。食品企業の手本。

記事は消されてしまったようだが、「カレーハウスCoCo壱番屋」の創業者である宗次徳二氏は、周囲の人たちは敬愛を込めて宗次氏を「変人」と呼んでいると壱番屋OBがいっているようだ。莫大な資産を、自身を助けてくれた人に返す方法ばかり考えているという。

2016年1月22日 (金)

2016年度菊澤ゼミの入ゼミ試験について

菊澤ゼミに関心を持っている2年生へ

2016年度の菊澤ゼミの入ゼミ試験は以下の通りです。
今年は、2次試験をやらない方向で進めています。
募集人数は16名です。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(一次選考)
【入ゼミ試験】
以下の3つで選考します。
①菊澤ゼミ専用ES(ゼミHPからダウンロード)
 志望理由、ご自身の特徴など遠慮なく最大限にアピールしてください。必要事項をご記入いただき、写真を貼付の上、本登録日にご持参ください。手書きでお願いします。

菊澤ゼミHP
http://kikuzawazemi.wix.com/keio#!-----/c8gg

②感想文
   菊澤先生の本または論文の感想文をWordで、枚数自由、形式自由で書いてください。本登録日にご持参ください。

③面接
   先生と15分程度の面接を行います。
   ゼミ生もその場にいる予定です。

【注意事項】
3,4年生で留学を予定している場合、遡及進級を許可していません。つまり、三田でのゼミ活動は2年間です。

【本登録の日に以下の3点を持参の上、お越しください。】
---提出するもの---
①本登録用紙
②ES(HPよりダウンロード)
③感想文

  ~ES提出について~
A4用紙でサイズを合わせた上で、1,2ページ両方とも印刷してください。設問への回答記入が完了した後、記入面を表にし、2枚重ねて左上をホチキスで留めて提出してください。

  ~感想文について~
  先生の論文または書籍を読み、感想をお書きください。(枚数自由、形式自由)A4サイズの紙媒体に印刷したものをご提出願います。

最近のゼミ

昨日でゼミが終了した。

菊澤ゼミのfacebook

https://www.facebook.com/kikuzawazemi

新年になり、3年生の卒論報告へと移行した。その報告内容に、いままでにない変化がある。

これまでは、新制度派経済学、取引コスト理論、エージェンシー理論、所有権理論の応用研究が一般的であった。つまり、経済合理性の研究であったが、今年の3年生の報告には「人間主義的経営」に関する報告が多くなった。

これは、果たしていいことなのかどうか。最近、私が言い出していることなのだが・・・

企業の方で、もっと「人間主義」「大和心」といった議論を前面に出して、世界へ発信すべきだという人もいる。

私自身は、経済合理性の研究を捨てたわけではない。カントが進んたように、「理論理性批判」から「実践理性批判」に進んでいるだけ。この順序が非常に重要なのだ。

経済合理的マネジメントだけではだめ。しかし、人間主義的マネジメントだけでもダメ。常に二つが必要なのだ。まず、徹底的に損得計算する。そして、次に良いかどうか。正しいかどうかを問う。

この2段階思考が重要なのだ。

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

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菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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2016年1月10日 (日)

我が上なる星空と、我が内なる道徳法則

     文科省が、理科系は必要だが、文系は不要だということをいいはじめて(その後、否定したが)、改めて気になる言葉がある。それは、若い時には、まったく気にならなかった言葉で、カントの墓に刻んであるカントの言葉である。

「我が上なる星空と、我が内なる道徳法則、我はこの二つに畏敬の念を抱いてやまない」(『実践理性批判』の結びより)

 

 カントは、若い時、天体の研究をしており、ニュートン力学に精通していた。当時は、自然科学と人文学は区別されていなかったのである。

 

  東京は街の光が多いので、夜空の星を見るのは難しい。しかし、田舎の冬の夜空を見ると、星だらけだ。その光景は不思議そのもので、宇宙の原理や宇宙の成立ちへの興味は尽きなくなる。

 

  しかし、カントはそのような宇宙の原理や自然の原理では説明できないものが、人間行為にあることに気づいた。そして、そこから彼は人文学へと研究を進めていく。カントは、そこにも原理や法則があると考えた。そして、彼はそれを「道徳法則」といった。あるいは、また「自律(自由)の原理」ともいった。

  この内なる道徳法則や自律の原理に崇高さや畏敬の念を抱けない文科系の学者は、いつも自然科学者を上層とする階級社会に生きることになるだろう。 

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

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2016年1月 9日 (土)

価値判断の重要さと難しさ

2、3,4月に行う企業人向けの講演のパワポを作成して、ふと思ったこと。

価値判断とは、好きか嫌いかを述べること。正しいかどうかを述べること。

結局、自分の価値観にもとづいて好き嫌いを述べればいいのだから、価値判断なんて簡単だと思うかもしれない。単に、わがままをいっていればいいと思うかもしれない。これは、間違いである。「価値判断」は難しい。

好き嫌いを言っていればいいという程度の判断は、大抵、背後には損得計算があり、それにもとづいているのであって、固有の価値観が背後にあるわけではない。あの会社は給与が高いので好きだという判断にもとづく行動は価値判断ではない。それは、単なる動物的な刺激反応行為だ。金に釣られて動いているだけだ。

本当の価値判断は極めて個人的なものなので、それにもとづく行動には責任を伴うものだ。選択した会社が危機になっても逃げないという選択だ。少し賢い人間は責任を取りたくないので、どうしても価値判断を避けたがる。責任を取るのが怖いのだ。

カントは、こういった人間のことを「未成年」といった。「あえて価値判断しろ!」これをカントは「啓蒙」といった。

では、なぜそんな価値判断が必要なのか。世の中、それを求めてくる問題が意外に多いからだ。何が儲かるのか。どうすれば儲かるのか。何が売れるのか。そんなことはわからない。最後は、価値判断なのだ。そして、決定的なのは、損得計算で(打算で)行動する人間や組織を、無償で助けてくれる人はいないということだ。

五輪のエンブレム問題、結局、誰の責任だったのか。わからなかった。どれがいいのか、わからないものだ。結局、だれも価値判断しないで、関係者は損得計算で刺激反応的に動物のように行動していたのだろう。

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

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2016年1月 1日 (金)

2016年謹賀新年

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

今年は、不条理論、ダイナミック・ケイパビリティ論、人間主義的マネジメントを発展させ、成果を出したいと思います。

●菊澤の不条理論

https://www.youtube.com/watch?v=k2aDEEjV36o

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