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2015年12月 6日 (日)

理系は有用で、文系は不要か

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  いま、大学では、理科系の学問は必要で、文系の学問は不要という流れがある。(同じように、英語は必要で、それ以外は不要というのもある)
 
  今年、東大の梶田先生がノーベル賞を受賞した。ニュートリノの質量がゼロという前提が崩れたために、これまでの理論的体系が崩れたようだ。そこで、その理論体系を立て直すために、世界中の物理学者が大騒ぎになっているという。
 
  この研究は、最終的には宇宙の成り立ちという謎に関わってくるものだ。確かに不思議なことだ。ビッグ・バンが発生して、世界がはじまるということは、どういうことか?興味が尽きない。
 
  さて、同じように、日本人とは何か。その起源や根源にも関心がある。そこに迫った人はたくさんいる。その一人が、小林秀雄だ。彼は、本居宣長を通して、迫ろうとした。本居宣長は、日本のことを「山桜花」のように美しいといった。それは、われわれが知っているソメイヨシノとは違うという。もっと堂々としており、しっかりとした花こそが日本なのだという。
 
  もう一人が、丸山真男だ。彼は、小林秀雄と異なる意見を言っていたように思える。日本の思想とは、何もないということだという。西洋のようなキリスト教的な思想がないので、何でも外国から抵抗なく輸入できたという。
 
  小林秀雄は、丸山と同様に日本が古くから外国の知識や思想を輸入してきたことを認める。それは宿命だったともいう。しかし、日本人はそれに抵抗するような「大和心」あったという。それは、輸入学問に身をゆだね表面的に知識人ぶる男にではなく、女性にあったという。
 
  宇宙の起源も面白いが、私は日本人の起源について考えるもの同じくらい面白いと思う。
 

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