芥川賞受賞者の文学論を聞いてみたい
最近、芥川賞の受賞をめぐって議論が起こっている。私自身、完全に商業化していると思うが、・・・
やはり、いま作家を目指している若者はたくさんいると思う。受賞者はそういった人たちに、良い刺激を与えてほしいものだ。
私は、どんなに若くて未熟な作家でも、その時点で作家としてのこだわりというものがあると思う。その人の作家論について、そして自分の作品について、世の中にたくさんいる批評家と議論してもらいと願っている。
かつて、岡本太郎という偉大な芸術家がいた。大阪万博のシンボル太陽の塔の作者。この人は変わった人で、晩年は、そのギャップを利用されて、お笑い系のTVに引っ張りだこだった。
だから、当時、私を含めてやはり芸術家は変わっている。正確にいうと頭が悪くてもいいのだと思っていた。しかし、これは間違いだった。
彼がNHKの教育テレビ(いまはEテレ)で尊敬するピカソについて解説する番組があった。これは、すごかった。小林秀雄の評論を超えていた。迫力満点。ピカソのどこがすごいのか、それを語る岡本太郎。これぞプロという説明だった。
もちろん、その内容はわすれた。しかし、ただただすごいという印象と迫力がテレビから伝わってきた、その感覚はいまも残っている。まさに、プロ。
こういった感覚を、いま「文学賞受賞者人たち」からも得たいね。TVは企画してほしいね。
●菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書
NHKスペシャル取材班: 日本人はなぜ戦争へと向かったのか: 外交・陸軍編 (新潮文庫)
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