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2015年5月24日 (日)

地味な拙著の存在感

 UCバークレー留学から帰国して初めて書いた私の地味な拙著「ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー」。
 売れているわけではない。いや、売れなかった。今回は、敗北。

 しかし、本日、おそらく朝日新聞の書評で取り上げられたようなので(私は日経をとっているのでわからないが)、アマゾンではあっという間に一時的に在庫切れ表示となった。そして、現在、ランキングも500位までに上昇した。

●朝日新聞書評「ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー」

 しかし、これはバブル。明日からまたもとに戻る。日常に戻るだろう。

 この本は、タイトルからドラッカーのマネジメント本のように思えるが、実は

(1)私のUCバークレーのビジネススクール留学記と現在の米国経営学批判について、特に日本の経営学が米国の経営学に犯されないように警告している。

(2)特に、米国経営学の利益(企業価値)至上主義では、経営者は必然的に不条理に陥ること、そして何よりもこの不条理を避けるには、ドラッカー・マネジメントが必要になることを論証している。

(3)そして、このドラッカー・マネジメントの哲学的本質がカント哲学にあることを理解してもらうこと。

(4)しかも、このカント=ドラッカーの経営哲学が、決して西洋人のためのものではなく、戦前・戦後の優秀な日本人経営者が学んでいたことを知ってもらうこと。

(5)最後に、このようなカント=ドラッカーの経営哲学が、小林秀雄が晩年追求していた「大和心」のマネジメントに重なり合うことを、論証した。

「漢心(からこころ:科学)」だけではなく、「大和心:良心」をもつ人にはきっと響くと思う。関心のある人は、ぜひ一読をお願いしたい。

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)

 

 

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