ピケティの議論は面白い
フランスの経済学者ピケティの議論は面白い。いろんな意味で面白い。もちろん、内容も面白いし、政策もおもしろい。
驚くべきことは、その内容のシンプルさだ。しかも、複雑な統計学を使っているわけでもないし、複雑な数理モデルを展開しているわけでもない。この点が面白い。
このピケティ現象を見ていると、不思議なのは、経営学でも経済学でも、これまで多くの研究者が複雑な数理モデルを展開し、複雑な統計学を駆使してきたが、結局、何も発見できなかったことだ。結局、ジャーナルに掲載するためだけの論文や研究しているからではないか?という疑問だ。
経営学でも、アカデミック・ジャーナルからは、ほとんどビッグ・アイディはでていない。泡のように消えていくのだ。
菊澤研宗: 組織の不条理―なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか
菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)
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