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2014年12月13日 (土)

自由をめぐるすべての道はカント哲学にある

 ヴェーバーは、西洋の近代化を「エートス(倫理)」によって価値合理的に発生したと説明した。この場合、価値合理性とはカントの実践理性(自由意志)を利用した。

 フロムは、同じ西洋の近代化を自由からの逃避として説明しようとした。この場合の「自由」もカントだ。

 カントは自由を自律性のことだと主張した。それは、外部の原因に囚われないという意味で、「消極的自由」であるとともに、自らを原因として始めるという意味で「積極的にも自由」だと主張した。

 フロムは、このカントの二つの自由の概念を利用し、人間は消極的自由(~からの自由)を獲得できるが、積極的自由(~への自由)を行使しようとすると、選択に困り、不安と孤独に陥る。こうして、自由から逃避するというのだ。

 この不安と孤独を回避するために、プロ倫はひとびとに仕事に邁進せよという教えを与え、資本主義は発展し、やがて独占資本化がおこり、人々は大企業の歯車化していき、全体主義化していったという歴史観。

 なんと壮大な。さすが、1940年代の「ニューヨーク知識人」のひとりだ。

●ダイナミック・ケイパビリティの連載

http://www.dhbr.net/articles/-/2965

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