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2014年11月

2014年11月25日 (火)

クリステンセンがドラッカーについて語る

私の専門は、新制度派経済学ですが、制度論には限界があります。制度にばかり依存すると人間は「不条理」に陥ります。また、経済合理性を追求すると、「不条理」に陥ります。

ではどうすれば、不条理を回避できるか、そのヒントを示しているのがドラッカーです。ドラッカーは、米国でも日本でも役に立たない、無視されている、という人もいるようですが、それは軽率な見方です。

私の大好きなクリステンセンが私の大好きなドラッカーについて語っています。奇跡のコラボです。しかし、クリステンセンがドラッカーのことを気に入っていることは、前から予想がついていました。

●HBR

https://hbr.org/2014/11/clay-christensen-on-peter-drucker もっと見る



クリステンセンが、やはり経営者にはintegrity(真摯さ)が必要だということを、有名雑誌「NewYorker」で書いている記事を読んでいたからです。私は、この記事で、クリステンセンのファンになりました。(もともと好きではなかったのですが・・・)

これからは技術のイノベーションだけではなく、まさにマネジメントが重要になるといっています。また、最近の計量的な研究についても批判的です。やっぱり、ハーバードのクリステンセンは、奥が深いです。統計ソフトに溺れた実証経営学者など、議論が浅くてだめです。

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)



2014年11月23日 (日)

三田祭、OB会、そしてさらに続く

 三田祭、菊澤ゼミのブースは南校舎455(4階)にあり、今日も優秀な3年生がいろいろと説明してくれていると思います。新制度派経済学や拙著『戦略学』に関心ある人はせひ来てほしいと思います。

 また、菊澤ゼミに関心のある2年生もたくさん来てほしいですね。すでにたくさんの学生がきてくれているようですが、3年生が丁寧に説明してくると思います。

 さて、昨日は、私の2年間の留学後、初めて菊澤ゼミOB会が丸の内のすてきなレストランで開かれた。遠くから参加してれたOB・OGには本当にありがたい。嬉しかった。

 学生時代には、こういったことに関心がなかったようなOBやOGもきてくれて、私の方がうれしくなった。

 

 留学のために、いったん途切れたが、5期と現役の6期の間には深い溝はないように思える。そのことを実感してくれたと思う。

 現6期はパワフルだ。そして、次に7期がやってくる。ゼミ説明会を見ているかぎり、さらにパワフルな学生がやってきそうな感じもする。

 

 慶応大学はすごいね。次から次へと、将来、日本を代表するような優秀な学生がやってくる。教師として、本当に面白い。

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

 

 

 

 

 

 

2014年11月16日 (日)

菊澤ゼミ三田祭研究発表会に来てください

11月21日金曜日から、三田祭がはじまります。

菊澤ゼミに関心のある学生、社会人の方々へ。

菊澤ゼミは南校舎(新校舎)5階455教室で、研究発表しますので、みなさんぜひきてください。結構、おもしろい研究をしていると思います。

多少、辛口の質問でもOKです。学生に、いろいろと質問してください。たくさんの方がきてくれると、学生のモチベーションも上がると思います。

http://www.mitasai.com/

2014年11月11日 (火)

エースの森下社長が拙著『戦略学』について語る

 昨日、テレビ東京のモーニングの「リーダーの栞」というコーナーで、エースの森下社長が拙著の『戦略学』について解説してくれた。心から、感謝します。

●「リーダーの栞」

http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/nms/bookmark/

拙著『戦略学』で展開されている多元的戦略アプローチについて、十分理解していただき、かつ取引コスト理論を実際に応用しているという説明は、大変、興味深いものでした。

テレビの影響力は大きく、アマゾンでは一時60位まで上昇し、すぐに急降下で現在500位ぐらい。しかし、この本は6年前に出た本で、すでにある程度、売れた本です。それでも、内容はまだまだ古くはなく、現在、慶応大学商学部の1年生のテキストとして使用していますし、菊澤ゼミナールでも、学生は、この本を利用して様々なケースを分析しています。

もし関心がありましたら、ぜひ一度読んでほしいと思います。

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

2014年11月10日 (月)

拙著『戦略学』がTVで紹介される

 今日の朝(11月10日)のテレビ東京の5時45分からはじまるモーニングサテライトという番組で、6時22分ぐらいに、私の著書『戦略学』が、カバンメーカーのエース社長森下社長によって紹介されたようです。「リーダーの栞」と言うコーナーです。

 私も気づかなったのですが、学生からメールをもらいました。アマゾンでは、在庫なしになっていますね。中古もないようです。8時40分の段階で、順位も122位です。光文社新書なみですね。やはり、テレビは影響力がありますね。
...
 この本は、私が日吉で前期『経営学』で1年生に教科書として教えた本です。もちろん、菊澤ゼミでのテキストでもあります。

 テレビ東京のHPでそのうち、UPされると思いますので、そのときにまたみなさんにご紹介します。ディレクターによると、11月17日月という話でしたが・・・・・

 今度の三田祭では、この『戦略学』を利用してベンツとMBWを分析しているチームがあるので、関心のある人はぜひ菊澤ゼミの部屋に来ていただけるとありがいですね。

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

2014年11月 5日 (水)

進むべき道に迷うときには師を思いだす。

 年を取ると、いろいろと迷うことがある。学会でもやることはやり、本も十分書いた。

 私の場合、困ったときには、自分の師であった故慶応義塾大学教授小島三郎先生のことをよく思い出す。

 

 私は、古い世代の人間で、学者として独立するまで、徒弟制度のような学者の世界で育ってきた。なんとなくいつも先生の近くいる。ゼミのときも、大学院の授業のときも。学会でも。とにかく、共有する時間が長い。学部から数えると、約7年間(実際にはもっと短いが)だ。

 

 ところが、この経験がのちに、いろいろと役に立った。学生がいろんな問題を起こす。そのとき、そういえば、あのとき、先生はこのように対応していたなあ~とか、思い出す。そして、そのように対応する。まさに、暗黙知の伝承だ。

 

 さて、残念ながら、私の先生は、若くして亡くなった。私は、もう小島先生よりも年をとってしまった。そして、いまでも悩むことがある。しかし、幸運にも、いま私には別の先生がいる。それは、野中郁次郎先生だ。

 能力的には、はるかおよばず、近づくこともできないのだが、年をとった野中先生が、日本企業のためにいろんな形で元気づけている姿をなんども見てきた。幸運にも、バークレーでも、そして帰国してから日本でも、お付き合いさせていただいている。

 困った時、迷ったときには、私は師のことを思い出す。そこに、何か解があるように思えて。

2014年11月 1日 (土)

ヴェーバーの「プロ倫」には学者としての夢がある。

 ヴェーバーの「プロ倫」には、学者としての夢を感じる。壮大なストーリー。その物語が面白い。そして、その物語が、単なる物語ではなく、事実なのだということを社会科学者として正当化、論証、しくていく。

 経営学では、経営理念研究、企業倫理研究、社会的責任論などがあるが、このヴェーバーの「プロ倫」を正面から取り上げて議論を展開する研究をほとんとみたことがない。

 すぐに利益との相関関係を実証したくなる。それが現代の研究だ。ヴェーバーは嘆くだろう。学者も目的合理化し、目的と手段を顚倒させる。

 はじめは、教会に頼って救済を確信する他律的な人たちが、宗教改革によって教会の助けが排除される。こうして、神と自分との対話に迫られる。つまり、自律を促される。そして、救済の自己確信をえるために、自律的に質素・倹約、禁欲的な行動を行うことになる。それが、意図せざる帰結として資本を蓄積し、資本主義を形成していくことになる。こうして、プロ倫は資本主義の精神となった。これが、ヴェーバーの資本主義成立のプロセスだ。

 

 しかし、本当の面白さは、ここからだ。この自律的行為がやがて他律的行動に変貌する点だ。宗教的な倫理が質素・倹約的行動をもたらし、お金を増加されたが、時代とともに、逆になった。お金を稼ぐために、質素・倹約的行動をするようになった。この逆転こそがおもしろいのだ。

 

 創業者が経営理念を掲げて、従業員がまじめに働いて、結果的に会社が大きくなった。2代目は、理念を忘れ、会社を拡大するために、従業員に働けと叫びだす。こうして失敗する企業。

 

 学問の真理、深さを目指して、研究者になった。そのために、禁欲的な学問生活を行い、その結果、良い論文がでてきた。しかし、時間とともに、論文を書くために、研究するようになる。

 

 1、2年生のときに遊び過ぎた。その反省から、ゼミに入って自分を鍛えなおしたいと思ってゼミにはいり、禁欲的に勉強する。しかし、時間とともに、就職活動のために、ゼミに参加するようになる。

 

 これすべて、ヴェーバーの「プロ倫」ではないか?

 

 

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