長く残る本とは
今日、研究室で、久しぶりにヘーゲルの『歴史哲学』岩波文庫を少しだけ開いてみた。ヘーゲルは好きではないが、精神、理性、神、情熱という言葉が、バンバン出てくる。知的に興奮するね。
さらに、カント、フィヒテ、ゲーテの名前もでてきて、彼らはかなり良い分析をしていたといった上から目線の文章もある。何百年も前の本とは思えない。生き生きしているのが、不思議だ。
やはり、本はすごい。ポパーの世界3だ。へーゲルの体も心ももう存在していない。しかし、彼の本を読むと、不思議だ。何か生き生きしている。
これもどこかで書いたことだが、よく学者先生は週刊や新聞の軽い記事や本はすぐに消えていくので、長く残るアカデミックな本を書きなさいと。
ところが、僕の場合、アカデミックな本は消えていきそうで、逆に一般向けに書いた本の方が残っているように思え、・・・・学者失格です。
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