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2014年10月

2014年10月22日 (水)

久しぶりの本:菊澤流のドラッカー論

  いま、『最強のドラッカー経営哲学―もう役に立たないのか―(未定)』といったタイトルの新書をわずかな時間の隙間をぬって書いています。

 この本は、(1)米国流の経済合理主義的経営学の限界を示し、(2)その限界を補うものとしてカント・ドラッカーの人間主義的経営が必要となることを説明する。最後に(3)それを日本的経営として洗練するには、「大和心」の経営学にする必要があること、「もののあわれ」が理解できる経営者を育てることというところまできています。

  私が驚いているのは、(1)経営学、経済学、統計学の研究からはじまり、その限界から、(2)哲学にいたり、最後は(3)日本文学・歴史に到着しそうだということ、これです。

 まさに、学問の旅というか。学問は深くて広いです。実務家からは、観念論の旅と言われそうですが・・・

 現在、内容が多少難しいので、新書としていかに優しく説明するか、いまその段階に入っています。この本は、私がはじめて新制度派から離れ、経営哲学的な内容の本となります。まだ、いつでるかわかりません。

 

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

 

ダイナミック・ケイパビリティの紹介

  米国から帰国してもう半年になる。

 帰国後は、(1)米国の行き過ぎた実証主義批判、(2)日本企業における哲学の必要性、そして(3)ダイナミック・ケイパビリティについての解説を中心に、学会で報告したり、講演したりしてきた。もう、結構、たくさんやった。

 

 後期からは、執筆活動を展開したい。ティース教授と相談して、いまダイナミック・ケイパビリティに関する論文の翻訳も含めて、何らかの本の企画をしている。最近も、ティース教授から、未公開論文が送られてきた。

 

 どういった形になるかわからないが、このことを、最近、野中先生とお話したところ、野中先生もサポートしてくださるということで、元気が出てきた。面白い企画になればいいのだが・・・。

 

 また、10月からダイナミック・ケイパビリティについて理解してもらうために、私の解説記事をWebサイトで連載する予定です。ぜひ読んでいただきたい。このブログでも紹介します。

 

 

2014年10月19日 (日)

人間の自由と組織の本質について考える

  昨日から、丸の内でアゴラ講座「人間の自由と組織の本質」がはじまりました。優秀な社会人の方々がたくさん参加してくださり、今後、いろんな議論ができるのではないかと楽しみにしております。3時間があっという間に過ぎてしまいました。  第一回目は、自由論の基本であるヘーゲルの全体主義(神)自由とカントの人間主義的自由についてお話しました。特に、カントに関しては「理論理性」と「実践理性」のお話しをしました。  次回は、このカントの流れから理論理性に対応する「目的合理性」と実践理性に対応する「価値合理性」の概念を用いて、資本主義の成立発展を説明したマックス・ヴェーバーに進みます。  半学半教の精神で、私自身も勉強させてもらいたいと思っています。米国から帰国し、日本の社会人が哲学にも関心もってくれてることに、感心するとともに、安心もしています。

2014年10月18日 (土)

長く残る本とは

   今日、研究室で、久しぶりにヘーゲルの『歴史哲学』岩波文庫を少しだけ開いてみた。ヘーゲルは好きではないが、精神、理性、神、情熱という言葉が、バンバン出てくる。知的に興奮するね。

 さらに、カント、フィヒテ、ゲーテの名前もでてきて、彼らはかなり良い分析をしていたといった上から目線の文章もある。何百年も前の本とは思えない。生き生きしているのが、不思議だ。

 やはり、本はすごい。ポパーの世界3だ。へーゲルの体も心ももう存在していない。しかし、彼の本を読むと、不思議だ。何か生き生きしている。

 これもどこかで書いたことだが、よく学者先生は週刊や新聞の軽い記事や本はすぐに消えていくので、長く残るアカデミックな本を書きなさいと。

 ところが、僕の場合、アカデミックな本は消えていきそうで、逆に一般向けに書いた本の方が残っているように思え、・・・・学者失格です。

2014年10月16日 (木)

バークレーでお世話になったマフィーさんのこと

 昨日は、野中先生にお会いし、ランチをごちそうになった。楽しかった。野中先生は相変わらずお元気で、学問的にいろんな刺激をいただいた。

 しかし、野中先生から、悲しい話も聞いた。 バークレーのイノベーション研究所の事務長だったマフィーさんがガンで亡くなったということ。驚いた。

 スタンフォードの医学部でガンの手術をしたことは知っていたが、その後、転移が見つかり、アッという間に亡くなったようだ。

 マフィーさんは、長年、デイビット・ティース教授を支えてきた女性で、マフィーさんなくしてティースさんのいまはないかもしれない。

 本当にいい人で、僕が1年目に来たとき、とてもいい部屋を用意してくれたのだが、2年目、教員が増えて、その部屋から追い出され、小さなスペースの場所に変わった。このとき、マフィーさんが私の部屋の横を通るたびに、「こめんね、こんなところで・・・」と必ず、声をけてくれた。

 また、今年の3月、帰国するとき、「また1年以内に遊びに来てね」といわれ、「今度くるときは、マフィーさんが好きなお菓子をたくさん持ってくるから・・」といったのを覚えている。

 本当に、いろいろとお世話になった。  ご冥福を祈りたい。   

2014年10月11日 (土)

まるで神の手に導かれるように

 

 長く生きていると、だんだんわかってくることがある。人との出会いの不思議ささだ。自分が積極的に会いに行くというわけではないが、あたかも神の手に導かれるように、偶然、会うことになる、というケースがあるのだ。

 

 とくに、私が不思議に思うのは、有名な研究者との出会いだ。学会に行っても、意図して会いに行っているわけではないが、不思議なことに広い校舎の中でも、会ってしまう人がいる。本当に神の手に導かれるように。

 

 また、有名人との出会いもそうだ。まったく予期せず、神のいたずらかと思えるほど不思議と会うことになる。本当にびっくりするときがある。

 もちろん、私は信心深い人間ではない。むしろ、社会科学者だと自負しているくらいだ。しかし、人との出会いに関しては、本当に不思議だ・・・という体験を何度もしている。

2014年10月 6日 (月)

学問の秋:道を開けるか?

 後期になって、少し時間に余裕ができていた。実質的には、前期と同様に、雑用が異常に多いのだが、多分、慣れてきたのだと思う。

 

 年を取っていまさら、と言われるかもしれないが、米国で書き上げてきたいくつかの英語論文をもう少し洗練して、いくつかの雑誌に投稿しようかという気持ちになってきた。そのためには、とにかく頭の中を英語化しないとだめだ。しかし、調子がよくるなると、必ず邪魔が入るものだ。

 さて、台風のおかげか、少し涼しくなってきた。まさに学問の秋の到来。いまがチャンスだ。

 現在。米国の経営学は、異常な実証主義的傾向の中にある。だから、ジャーナルに論文を掲載するには、重回帰分析を使って、あやしい命題を実証するような論文がいい。そう思って、私もそのような論文を書こうとたくらみ、少し統計学も勉強しなおし、SPSSというソフトの使い方も少し教わった。

 しかし、日本の若手研究者から、実証でもない、数理モデルでもない、そんな論文を投稿して掲載するという道を開いてほしいという声を聴いた。これには、ドキッとした。

  この道は厳しい。しかし、やってみようかなという気持ちにはなっている。時間もかかりそう。どこまで続くのかわからない、この無駄な抵抗は・・・。

 

 

 

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