本日は折谷先生から元気をもらった:行動取引コスト経済学に向けて
帰国して、いまだ何となく体調がよくないのだが、今日は久しぶりに折谷先生と会って元気がでた。日頃から、折谷先生には、刺激的な助言をいただき感謝している。今日も、いろいろといい刺激を受け、また新しい研究をする気持ちが高まった。
折谷先生は、白川前日銀総裁と同期で、局長まで務められた日銀マンである。そして、その後、明治大学教授に就任された。取引コスト理論を展開したウイリアムソンの大ファンという関係で、以前から仲良くさせていただいている。ノーベル賞を受賞したウイリアムソンが日本に来たときも、果敢に質問され、存在感の大きい先生である。
私が留学している間に、以下の『中央銀行制度の経済学: 新制度経済学からのアプローチ 』という大著を書かれており、非常に興味深い。ご高著をいただいていたにもかかわらず、ご返事も出せず、大変、申し訳なく思っていた。
本書は、中央銀行の存在、役割、そして行動を新制度派経済学で分析するという非常に興味深い内容となっている。特に、個人的には、前から本書第7章の論文には注目していた。というのも新しい構想「行動新制度派経済学」にもとづいて、米国の金融危機の失敗を分析されているからである。そこにはいろんな新しい知見が含まれており、非常に興味深い。
近いうちに、『行動取引コスト経済学』を出版したいと思っており、先生にもぜひとも参加をお願いしたいと思っている。
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