フレームワークの神話
K.R.ポパーの論文の中に、「フレームワークの神話」という論文がある。ここで、彼は相対主義を批判した。
相対主義者は、同じ土俵(フレームワーク)でないと話し合いはできないという。同じ言語、同じ文化、同じ価値観でないと真剣に話ができないというのだ。だから、「あなたにはあなたの真理や価値や考えがあり」「私には私の真理や価値や考えがある」、互いに介入するのはやめましょうということになる。
ポパーは、これに対して、言語が異なっても、文化や価値観が違っても議論はできるし、しなければならいという。そうでないと、最後にやってくるのは、「暴力」だというのだ。同じフレームワークが必要だというのは、「神話」だという。それは、「暴力」による解決を正当化することになるという。
私は、このポパーの意見に賛成するとともに、以下のビデオを見てほしい。チョムスキーとミシェル・フーコーが英語とフランスで話をしている。とにかくすごい。フーコーは、英語が下手なので、フランス語で行くといって始まったようだ。私も、日本と韓国語、日本語と英語で話をしてみたい。
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