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2014年5月 6日 (火)

知的廉直性に対する根源的裏切り by B.ラッセル

   バートランド・ラッセルが、女性のインタヴュアーから「なぜあなたは神の存在を信じないのか?」と聞かれたとき、彼は「その存在を証明する証拠が見つからないからだ」と答えた。

 さらにその女性は「実践的理由で(役に立つ理由で)その存在を信じる人もいると思いますが、・・・」これに対して、ラッセルは以下のようなことを述べている。

 「知的廉直性(integrity)に対する根源的不誠実と裏切りは、真偽ではあく、あくまでも役に立つ(実践的)という理由で、存在を信じるという行為だ。」

 この同じことを、現在、経営学で統計を駆使して相関命題をあたかも因果命題のように実証している人々に述べたい。それは、知的廉直性に対する根源的な裏切りである。

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