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2014年4月17日 (木)

笹井氏は官僚的だったか?

 昨日の笹井氏を頭のいい「官僚的」な発言し終始し、言い逃ればかりだったという人がいます。

 私は、そうは思わない。彼の一連の発言、議論の背後にあったのは、「科学に”絶対”はない」ということ、だから「すべてが暫定的で推測的」ということを十分認識し、それを一貫して丁寧に素人に語っていたと思う。

 これに対して、マスコミや一般の人は「科学に絶対」を求めているので、彼が「官僚的な言い逃れ」に終始したと見えるのだ。

 すべては暫定的で推測的で、決定的な反駁がないかぎり、推測にすぎず、暫定的なものだ。私は、彼はきわめてポパー的だったと思う。

 TVに出てくるような学者に「絶対」を求めてもいいが、多分絶対なる答えをくれて、安心させてくれるだろう。



 しかし、象牙の塔にいる本当の学者に「絶対」を求めてはならない。いらいらするだけ。なぜなら彼を含めて人間が不完全ることを知っているから。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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