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2014年1月13日 (月)

米国実証研究の脆弱さ

 このブログでは、何度も米国の統計学的な経営学について批判的に述べてきた。統計学を使ったり、数式を使ったりすると、一般人はそれだけですごいということになり、妄信的に信じてしまう傾向がある。まさに、統計や数式は学者の武器なのだ。

 

 しかし、武器も古いと使えないものもある。米国での実証的な経営学研究で問題なのは、使っているデーターが古いのではないかと思われるものもかなりある。経営や経済の動きは非常に速いので、10年前のデーターを使用されると、それは現在のことを反映しているのか?そうとう疑問である。

 

 数年前まで、シャープ、パナソニック、そしてソニーは非常に景気がよかったが、いまではかなり弱っている。また、この10年~15年の間に、ニューヨークのテロ事件やリーマンショックなど、世界の経済や経営に大きな変化を与える事件もあった。

 

 それにもかかわらず、現状について10~15年前のデーターを用いて実証しても?むしろ、それによって実証されると、逆にその仮説は間違っているのではないの?と疑問にさえ思えてくる。

 まあ、社会科学の実証というのはその程度のもとだと気楽に考えた方がいいかもしれない。

 

 現実の企業経営者は、私が推測するには、そのような似非科学的な統計にしたがって経営しているのではないと思う。運命、目に見えない力、運といったものと必死に戦っているのだと思う。そのとき、彼らのよりどころになるのは何か。

 

 そんなことも、経営学者は研究すべきだと私は思う。

 

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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