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2013年11月21日 (木)

クルーグマンのドイツ批判は妥当か

  米国では、クルーグマンがNYTでいろんな批判的な記事を書いている。しかし、すべて本質は同じ。彼は、リベラルなので、共和党の緊縮経済政策を批判している。その批判は、当然、現在、緊縮財政をとっているヨーロッパに向けられる。そして、その諸悪の根源がドイツになる。ドイツは、米国の共和党と同じように見えているのかもしれない。

 しかし、クールグマンのドイツ批判に若干違和感がある。私は、その批判者であるクラウス(たぶん、マンキューもそうだと思うが)の議論の方が正しいのではないかと思っている。クルーグマンは、通貨関係で中国とドイツは儲けているということをよく指摘する。本来、ドイツマルクだと非常に高いが、いまはユーロに乗っかっているので、得しているというのだ。だから、その得している分でたくさん消費し、南ヨーロッパの国々を助けるべきだという論調だ。

 しかし、実際には、どうみてもユーロは安いとは思えない。高い。それでもドイツの製品が売れているのは、通貨価値の問題ではなく、やはり効率的に東ヨーロッパ諸国の企業(労働コストが低い)を利用し(効率的サプライチェーンマネジメント)、かつ高いユーロで安く資源を購入しているように思える(これを日本企業ができなかったのでは?)。

 また、多くのドイツ人はバカンスで南ヨーロッパに行ってお金を使い、ドイツで南ヨーロッパの人々を労働者として雇い、彼らは給料を仕送りしているようだ。クルーグマンの主張はちょっと感情的なのでは?日本企業も、ドイツ企業を学ぶ必要があるように思える。

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