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2013年9月 1日 (日)

歴史的経路依存性

 米国に来てみてわかることがある。日本にいるときは、どうしても米国はすごい。すべてが優れているという感じだ。長年、米国をマネしてきた癖が、日本人にはついている。これは、官僚も企業も大学も同じ。これは、非常に楽なのだ。

 

 たとえば、官僚:米国のロースクール制度を取り入れたが、ほとんど失敗。また、アカウンティング・スクール制度を取り入れたが、失敗。これなどは、本来、米国にはないのに、あたかも存在しているかのように導入して、手本なきまま失敗。

 

 企業については、コーポレート・ガバナンス制度。もともと米国のガバナンス制度は、不正や倫理的な問題を解決するようなものではない。あくまでも、金儲けを促進するための制度だ。それにもかかわらず、透明性を高めるためとかいって、コンサルに高いお金を支払ったが、結果はどうか。

 

  大学も、いま英語で講義をしろとか、外国人教員をたくさんいれろとか言われている。しかし、これは失敗する。もともと、日米の大学の組織が異なる。米国は事務と教育と研究が分かれていて、教員はそれほど事務をする必要がない。しかし、日本の大学では教員は事務と教育と研究すべてを行う。したがって、こういった状況で、外国人を採用すると、彼らは事務などしないし、任せられないので、残りの日本の教員の負担が著しく増加して、失敗すること間違いない。

  やはり日米はいろんな点で異なっているのだ。いろんな制度も、それぞれ歴史をもっているので、その歴史的な経路や流れを無視すると、いろんな問題がでてくるのだ。

 難しい。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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