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2013年9月

2013年9月30日 (月)

ポストモダンでは実証主義に勝てないのでは

  私にとって、現在の最大の問題は、米国では「取引コスト理論」に関して新しい展開が見られないことだ。非常に困った。

  資源ベース理論やダイナミックケイパビリティ、そしてオープンイノベーション、リバース・イノベーションなどは、はやり言葉であって、理論ではないので、新しいものの見方を与えてくれない。困った。

   その代りに米国経営学会、社会学では、統計を駆使する実証主義とそのアンチであるフランスのポストモダンに基づく研究が出ている。比率は95%VS5%ぐらい。ポストモダンは実証主義のアンチとして存在意義があるが、それ自体が弱い。パラサイト的な役割しか果たさない。
 

  チョムスキーや米国の物理学者から、ラカンやデリダは「intellectual impostor 知的ペテン師」などとぼろくそにいわれている。とくに、使用している数学がちんぷんかんぷんらしく(gibberish)、多分教科書を理解できていないのだろうと物理学者は言っているのが面白い。

  しかし、私は米国の経営学の時流の乗れなくて、本当に困っている。残り時間も少なくなってきた。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2013年9月27日 (金)

ステマは効果的か?

    今日は、ハーバードの先生が面白い研究を発表していた。日本的にいうと「ステマは効果的か」だ。日本にもあるのかどうか、知らないが、Yelpという主にレストランについての情報サイトがあり、そこにレビューが書ける。           

 しかも、Yelpは独自のソフトを開発しており、偽物のレビューを排除する機能をもっているようだ
 

   今回の報告では、ボストンのレストランに関して16%が偽物レヴューだったようだ。しかも、偽のレビューは星1つか星5が多いこと。さらに、レストランが開業しはじめと、落ち込んだときに、ステマが出現する可能性が高いこと。

  いろいろと、面白い分析がたくさんあって、久しぶりに面白かった。統計的な分析もしっかりしていて、実によかった。アマゾンについてもやってほしいものだ。やはり、ハーバードのビジネススクールの教官陣は層が厚いなあ。

  しかし、報告の途中で、くだらない質問がたくさん入るので、いらいらする。個人的な趣味では、とりあえず、全部聞いてから質問するという日本式の方がすきなんだけど。とりあえず・・・聞こうよ、がいいなあ・・・・・・

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2013年9月26日 (木)

本日のセミナー:やっぱり意味論的質問に集中するよね

 今日のセミナーは、多くの研究者の研究成果では、起業家の収入は意外少ないというという実証研究が多い。しかも、その理由も多様だ。これに対して、これはクロスセクションデータを使っているからであり、別のデータを使うと、やはりかなりもらっているという内容の報告だ。

 

 質問の多くはデータに関するもので、そのデータは米国のものだが、発展途上国に関するデータでもいえるのかとか。年代によって違うのではとか。そんなこといいだしたら、全部のデータを集める必要があるだろう。

 もともと、無理やり、実証しているのだから、そんなことはたした問題ではなく、問題は理論部分、構文論的な側面にあるように思うが、それについてはだれも関心がないようだった。

 この研究は、お作法が整っていたので、きっとどこかのジャーナルに掲載されるのだろう。が、やっぱりこれって意味があるの?

 

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

 

2013年9月25日 (水)

米国実証主義パラダイムは不変

  これまで、米国の実証主義的研究傾向について、いろいろと批判的に議論してきたが、このパラダイムは非常に強固で、今後も変化することはないと思う。

  だから、米国の大学や学会で生きていくには、統計学は絶対に必要だ。これは間違いない。残念ながら、私はあまりにも歳をとっていて、この流れにのることは難しい。

 

  改めて、米国ではいまだに論理実証主義者、ヴィットゲンシュタインが人気があるのだが、それはなんとなく肌でわかる。

  最近、ビジネススクールの若手のアシスタント・プロフェッサーと話をしたとき、彼は私に計量的な研究してるの?と聞いてきた。私は、いや定性的な研究をしているといい、米国ではこのような研究は人気ないことをしっているといった。

 

  これに対して、彼の返事はそれを象徴していた。彼によると、確か、ダートマスに***教授が定性的な研究をしているが、知っているか?と聞いてきた。私は知らないといった。私は、彼はやっと一人の教授の名前をだしてきたことに関心した。やはり、その程度なのだと。

  米国、そして世界は厳しい。哲学など入る余地がない。今週、企業の社会的責任論関係のセミナーがあるので、一度参加してみようと思っている。

 

 

 

2013年9月23日 (月)

2014年度 菊澤ゼミの入ゼミ宣伝

    来年、2014年のゼミについて、まだ商学部ゼミナール委員会のwebには掲載されていませんが、菊澤ゼミを再開します。

  現在のところ、来年、3月の15日頃に帰国する予定です。したがって、今回は直接2年生に菊澤ゼミの紹介をすることができません。

 現在、カリフォルニア大学バークレー校で留学しているので、4学期制になるとか、正確に慶応大学の状況がわかりませんが、まだそれほど大幅に変化しないようなので、入ゼミに関してはこれまでと同じような方法で行いたいと思っています。

 

以下のHPを参考にしてください。

菊澤ゼミのHP

http://news.fbc.keio.ac.jp/~kikuzawa/

2013年9月20日 (金)

チョムスキー最高

チョムスキーは、私と同じように、フランスのデリダとかラカンとか嫌いのようだ。最近、Slavoj Žižek という人物が現代哲学で有名なようだが、チョムスキーが以下のように、酷評しているのには胸がすっきりする。(司会者のような人は、べたほめだが・・・)経営学会にも、チョムスキーがほしい。昔は、H.A.サイモンやマッハループなど、方法論にうるさい人はたくさんいたのに・・・チョムスキー、最高!

[Noam Chomsky]
You say his work is becoming influential, well I would question that. I think his posturing is becoming influential. Can you tell me what the work is? I can't find it. He's a good actor, he makes things sound exciting but can you find any content? I can't. I would have no interest in having a conversation with him and I suppose the converse is true as well I imagine.

2013年9月18日 (水)

因果命題と相関命題の違い

  本日、ついに謎がとけた。これまで何度もお話してきたように、米国の研究者はやたらに仮説を設定し、統計的に検証するのが好きだ。この仮説のことを理論とかいっているが、あまちゃんの鈴鹿ひろみ流にいうと「ちゃんちゃらおかしい」。
   やはり、米国の研究者は、「相関関係」と「因果関係」の違いを教科書的には理解しているが、実際には、相関関係的命題をたくさん設定し、それをあたかも因果命題のように回帰分析しているという大間違いをしている可能性が大きい。
   実は、因果命題を形成することは意外に難しいのだ。因果命題なので、AならばBであるが、その逆BならばAであることはないということが明らかでなければならない。ところが、米国の学者が設定する命題は大抵逆もありだ。
  たとえば、本日のセミナーでの仮説は、こうだ。「もしある人が高いステイタスもっているならば、その人は過大評価されるだろう」。この命題は必ずしも、因果命題ではない。逆も可能だ。「もしある人が過大評価されるならば、その人は高いステイタスをえるだろう」。これは、相関命題だ。それにもかからわす、この相関関係命題を、因果命題をテストする回帰分析で実証するのだから、でたらめだ。相関命題を作るのは簡単だ。しかし、因果命題を形成することは相当難しい。

 では、経済学では、因果命題を形成しているか。している。経済学は実に巧妙だ。新古典派経済学の基本原理のひとつは「すべての人間は利益最大化する」だ。これが被覆法則となって、次のような因果命題が導出される。「もし銀行でお金を貯蓄して得られる利回りが株式に投資して得られる利回りよりも高いならば、人はお金を銀行に貯蓄するだろう」その逆は、成り立たない。つまり、「もし人がお金を銀行に預けるなれらば、銀行の利回りは株式投資の利回りよりも高くなるだろう」にはならない。
  私が知るとことでは、ミクロ経済学での因果命題は大抵「利益最大化仮説」と「需要供給の原理」にもとづいて因果命題が導されていると思う。経営学、社会学、心理学にはこういった形で導出されている因果命題は、ほとんない。ほとんど安易な場当たり的な相関命題だと、本日、確信した。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2013年9月14日 (土)

経営学者も企業も最先端を知りたいのでは?

  経営学というのは不思議な学問で、100社の見知らぬ企業が何をしているかを、統計的に知るよりも、私は個人的に「トヨタ」が何をしているか知りたいし、「グーグル」が何をしているのかしりたい。つまり、現状の平均よりも、数少ない最先端の企業の状態を知りたいと思うのだが・・・

2013年9月13日 (金)

教育改革

    最近は、大学改革が叫ばれているが、米国の大学と比べて、日本は学生に対して、熱心な感じがする。私が思うに、今、問題なのは、実は小学校、中学、高校だ。特に、教員。しっかりしてほしい。

  外部の圧力から、子供たちを守り、教育すべき人間が、外部の圧力に負けて、子供たちを罰するという最悪な状態だ。まるで、打たれるのを怖がって、逃げる動物のようだ。残念。

 

  やはり、教員には、優れた人材が配分されるべきだ。高いコストを支払っても。そうしないと、この国は亡びる。

2013年9月11日 (水)

ウソについての研究:セミナー

     今日の組織論のセミナーは、ウソについての研究だった。テーマは面白いが、それと経営学との関係や、本当に!が多かった。

     人間は、電話でも、メールでも、対話でもかなりのパーセントで、ウソをついているというデータをだいしていた。(その数字、本当?)

      市場はウソを見破れるか?という問いに、不祥事後の重役の記者会見を分析し、ウソが少ないほど、株価が上がるというグラフをだしていたが(本当に?)。

     やっぱり、僕には社会学系、心理学系はダメだと思った。今日のセミナーで、たまたま横にバークレーのアシスタントプロフェッサーが座ったので、少し話をすることができた。これだけが、収穫だった。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

バークレーの伝統

    UCバークレーは、いまも熱い。学生紛争といえば、東はコロンビア大学、西はバークレーだ。その伝統はいまでもあり、学生は戦っている。

    映画「いちご白書」の世界だ。以下のビデオは、最近、バークレーで起こった事件だ。学生は「Don't beat students!!!」と叫んでるようだ。われわれ教員側は無意識のうちに学生に対して「パワーハラスメント」のような行動をしているときがあることに常に注意しなければならない。

   特に、中学、高校の教員は危険だ。教育現場には、優秀な日本人に戻ってきてほしい。そのための方法は一つ。徹底的に待遇をよくすること!

こういったビデオをみると、何か泣けてくるなあ~何か理不尽なものと戦っていると思うと。

http://www.youtube.com/watch?v=UQDvzoXXmvA

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2013年9月 6日 (金)

イノベーションセミナー第1回目ウオートンのウルリッヒ教授 

 昨日は、イノベーション・セミナーに出席した。ウオートン・スクールのウルリッヒ教授の報告。品のいい先生で、生のアイディアとイノベーション(The importance of the raw idea in innovation)の関係についての研究であった。

 米国には、ウエッブ上で、生のアイディアを売りにだし、それを購入することができるというサイトがあり、そのようなアイディアがどのような最終商品になり、その売行きはどうなったかを分析する。結論は、生のアイディアは重要だということ、そして生のアイディアの段階で評価が高いものは大抵最終商品も売れているということだ。

  素人には、「当たり前のこと」に思える。しかし、その品の良さと、MIT出身で、数学が得意で、回帰分析の結果を実にわかりやすく説明してくれるその才能に感動した。これまでたくさんの米国の学者をみてきたが、本当に、ピンからキリまでいると思った。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2013年9月 5日 (木)

経営学への社会学的アプローチの限界

  経営学への社会学アプローチの報告を聞くと、いつも限界を感じる。企業、経営、経営管理的な現象や行動は、どう考えても、コスト、収入、利益などの経済的な要素を抜きにして語ることは難しい。

  社会学アプローチは、そのような要素に依存しないで、説明しようとするので、違和感を感じる。最後の従属変数だけ「利益」などの経済要因を出して経営学分野に入ってくるのだが。(つまり「関係性が高い組織は利益は高い」とか「結びつきが多いと、組織の利益は高い」とか」)。

  しかし、無理があるのでは?といつも思う。利益が高いということは、(1)収入が上昇したか、(2)コストが減少したか、(3)両方起こったか。「関係性が高い」と(1)、(2)、(3)のどれが起こっているのか。・・・・・と分析してゆくと、「関係性」とかいった概念はあいまいなだけで・・・・と考えたりもする。

  社会学が対象としているのは、必ずしも企業ではないので、当然ながら、そのアプローチは組織、共同体、宗教集団などに適しているように思える。

 

  しかし、社会学的アプローチを経営学から遠ざけると、今度は、「経営学と経済学はどこが異なるのか?」という別の方法論的問題が生じる。私は、経営学は経済学の一部でもいいという考えである。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2013年9月 4日 (水)

二つの新制度派

    新制度派というと、実は二つのグループがある。一つはウリアムソンの新制度派経済学、もう一つは社会学における新制度学派。今日の組織論のセミナーは、後者だった。わかりにくい。

   あるグループの中に、「制度」がどのようにできるのか?といってくれればいいが、最近は、あるグループがどのように「理論化される」のかとか、あるグループ内の「ロジック」がどう発生するのかというという問題設定しているので、Theory of theorizing といったややこしい言葉がいっぱいでていた。

   たぶん、日本語でもわからなかったかも。社会学は、難しい。ぐじゃぐじゃしているなあ~

 気になる点は、「理論」と「ロジック(論理)」を区別してない点だ。区別は難しいが、前者は経験科学で、後者は数学が追求するもの。前者は綜合命題で、後者は分析命題(トートロジー)だ。ぐじゃぐじゃだ。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2013年9月 2日 (月)

日本の市場は、本当にガラパゴス化しているのか

    日本の産業はガラパゴス化している、というとき、大抵、批判的な意味だと思うが・・・・この状態は、本当に悪い状態なのか。たとえば、携帯、スマートフォーン。いろんな種類が出現しているが、外部の品種に弱いということなのだろう。
  しかし、日本の携帯市場には、ノキアも参入に失敗したし、ブラックベリーも失敗。サムソンだって、どうだろうか。唯一iphoneだけが支配したが、これは当然で、いろんな点で優れていて、魅力的だったからだ。
  多分、外国企業は、日本の市場はレベルの低い多様な製品で満ちたガラパゴスとは思ってはいない。むしろ、レベルが高く、参入が難しい市場だと思っていると思う。

  むしろ、問題は国内市場での競争が激しくて、グローバルな戦略が展開ができていない点だ。米国人は、ソニーのXperiaに関心をもっていてもいまだに購入することはできない状態だ。すでに、日本ではXperia Z からXperia Aに移行しているようだが・・・・

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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2013年9月 1日 (日)

歴史的経路依存性

 米国に来てみてわかることがある。日本にいるときは、どうしても米国はすごい。すべてが優れているという感じだ。長年、米国をマネしてきた癖が、日本人にはついている。これは、官僚も企業も大学も同じ。これは、非常に楽なのだ。

 

 たとえば、官僚:米国のロースクール制度を取り入れたが、ほとんど失敗。また、アカウンティング・スクール制度を取り入れたが、失敗。これなどは、本来、米国にはないのに、あたかも存在しているかのように導入して、手本なきまま失敗。

 

 企業については、コーポレート・ガバナンス制度。もともと米国のガバナンス制度は、不正や倫理的な問題を解決するようなものではない。あくまでも、金儲けを促進するための制度だ。それにもかかわらず、透明性を高めるためとかいって、コンサルに高いお金を支払ったが、結果はどうか。

 

  大学も、いま英語で講義をしろとか、外国人教員をたくさんいれろとか言われている。しかし、これは失敗する。もともと、日米の大学の組織が異なる。米国は事務と教育と研究が分かれていて、教員はそれほど事務をする必要がない。しかし、日本の大学では教員は事務と教育と研究すべてを行う。したがって、こういった状況で、外国人を採用すると、彼らは事務などしないし、任せられないので、残りの日本の教員の負担が著しく増加して、失敗すること間違いない。

  やはり日米はいろんな点で異なっているのだ。いろんな制度も、それぞれ歴史をもっているので、その歴史的な経路や流れを無視すると、いろんな問題がでてくるのだ。

 難しい。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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