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2013年8月 4日 (日)

続 不平等をめぐる論争:クルーグマン vs マンキュー

       米国の不平等問題だが、昔は日米大学生の違いとして、米国では学生が夏休みを利用して自分で授業料を稼いでいるので、大学でしっかり勉強するが、日本では親が授業料を支払うので、学生は勉強しないといわれた。しかし、もうそれは昔の話。
   現在、毎年のように米国の大学の授業料が上がっている。州立のカリフォルニア大学群ですら、上がっており、ものすごく批判されている。もう高くて、アルバイトなどではとても支払えない。そこで、登場してきたのが、学生ローンだ。
   この学生ローンは特殊で、本来、借金は自己破産したら、借金は棒引きになるが、学生ローンはならない。自己破産しても親か親戚が支払う必要がある。だから悪い銀行は、どんどん貸し出す。そして、いまではスティグリッツによると、リーマンショックと同じくらい危険な状態にあるという。先にも述べたが、米国では、学生ローンの総額がクレジットカードの負債総額を超えてしまった。そして、さらに悪いことに、卒業して職を得ても、給与は上昇していないのだ。だから、スティグリッツは危険だといっている。
   さて、現在の米国では、教育が唯一上昇できる道だという認識なので、学生は借金をしてでも大学に入学したいのだ。しかし、結局、お金もちが良い大学に入って、貧乏な人は入れない。悪循環が続く。だから、クルーグマンやスティグリッツは、金持ちから税金をとって、学生に補助金をだし、機会の平等を確保すべきだという。
   ところが、マンキューはこのような個人的な例をだした。自分は両親とも中流の家庭出身で大学に入学した。いま、自分は所得は増えた。子供が3人いるが、私と比べて彼らの方が良い教育を受ける機会が多いとは思えないと。これに怒りくるったのは、クルーグマン。お前が、若いときの米国は格差が少なく、大学の学費も安かったので、いい教育を受ける機会が平等だったが、いまは格差があまりにも広がっていることを認識しろ!と。・・・・続く。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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