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2013年6月 1日 (土)

文系は理系より劣るのか?

   最近は、アマゾンを中心にいろんなところに自由に書評が書ける。私も、自分の本についてのコメントを見るし、他人の本のコメントもみる。最近、気になる傾向のコメントがあった。おそらく、中途半端に頭のいい人で、しかも職場でも中途半端に悪くない地位にいる人で、しかも理系的な人のコメントだ。

  大抵、こういった人は、理系に比べて文系の学者、経済学、経営学の学者はだめだ。遅れているという論調が多い。もっと自然科学のように科学的にできないのか。もっと数学的に展開できないのか。そのイライラ感が伝わってくる。気持ちはわかる。

  しかし、こういった人は、やはり中途半端な人だ。世界は広いのだ。そんなこと、とっくの昔から思っていた人はたくさんいたし、いまでもたくさんいる。特に、米国などは、物理学や数学の世界ではだめでも文系ではうまくいくのではないかと思って天下ってくる研究者はたくさんいる。

  しかし、あの数学の天才、フォン・ノイマンですら、一般均衡理論の解の存在証明と安定条件を証明し、かつ初期ゲーム理論の展開ぐらいだ。(その後、もう一人の天才、ナッシュによってナッシュ均衡の発見されたが)。つまり、昔から、そしていまでも世界のどこかでだれかが経済学や経営学で、特にかなり数学のできる人たちが日々自然科学のような体系を目指して研究しているのだ。特に、ファイナンスの世界は、物理学者だらけだ。しかし、そこでもいまは「行動ファイナンス」を展開する心理学者たちに、原子物理学者や量子力学出身者は負けそうだ

  そして、その結果が、いまの文系のもやもや状態なのだということを認識しないといけないのでは・・・と思う。さらに、アイロニカルなことに、本当に数学ができる人は、文系の世界では、逆に神秘主義や哲学やそちらの方に進む人もかなりいるということだ。とにかく、世界は広い。そんなことは、大抵、もうとっくに、みんな知っており、すでに行動しているし、してきたのだ。

  私など、長年、経営学をやっているが、たぶん無理なのではないか・・・・・・と思っている。だから、数学を使わないで、英知で勝負してくるシカゴ学派やオーストりー学派の方が数学を駆使する研究者よりもはるかにすごいと思ってしまう。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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