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2013年5月 6日 (月)

「モノづくり」ではなく、「知識づくり」へという意味について

   私が、最近、日本は「ものづくり大国」ではなく、スローガンを「知識、技術、スキルづくり大国」へと変えるべきだといっているのは、ポパーの世界3理論に基づいています。
 
 

 ポパーの世界3理論の要点は以下の3つ。

(1)世界は物理的世界1、心理的世界2、そして知識的世界3の3つに区別できる。

(2)これら3つの世界は、心理的世界2を中心にして、相互作用し、成長する。

(3)これら3つの世界には、階層がある。物理的世界1が存在するからといって世界2と世界3が存在する保証はない。しかし、世界2が存在する場合、すでに世界1が存在しているはず。さらに、世界3が存在している場合、その前に世界1と世界2が存在しているはずである。このことは、世界3がもっとも高次で、世界1がもっと低次であるということを意味する。

 以上の(3)より、もし「ものづくり」というスローガンによって、われわれの注意が「物理的世界1」ばかりに向けられると、新しい世界2や新しい世界3が生まれてくる保証はない。

 しかし、もし「知識大国日本」というスローガンによって、われわれの注意が「知識的世界3」に向かい、世界3に変化が起こると、必然的により低次元の世界2と世界1にも変化が生まれてくることになり、相互作用が起こる。そして、この相互作用によって、3つの世界は相互に成長し、われわれも潜在能力を超越して成長する可能性があるということです。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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