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2013年3月22日 (金)

今回のセミナーの報告はすばらしかった。エレガント!

  久々に、セミナーに出席。スタンフォードのJonathan Levin教授の報告。多分、そうとう有名な先生だ。(私は無知で申し訳ないが、ミルグラムとの共同論文も多い)素晴らしい。エレガント。やはり、経済学者は違う。実証が美しい。

 内容は、こうである。米国では、州によって消費税が異なる。これを利用して、ネットで製品を購入する場合、消費者は異なる州の消費税に反応するかを調査するもの。つまり、弾力性を調べるものだ。データーはe-bayのもので、良く入手できたものだと感心する。

 結果は、人はやはり消費税に反応するということ、つまり弾力性があるということ、しかも製品グループ別でいえば、家電は弾力性が高く、衣服やホームセンター製品は弾力性が低いという英語が下手で、素人の私でもわかる報告だった。

 やはり、いい実証研究というのは、独立変数も少なく、シンプルで、美しい。しかも、この教授は数学ができることも分かった。わかりやすく、式を説明していた。くだらない仮説など羅列してなかった。

 英語が堪能ならば、私はこの先生に理論的基礎を聞きたかった。新古典派なのか、非新古典派なのか。つまり、消費税を価格の一部とみなすのか、あるいは取引コストの一部とみなすのか。たぶん、前者だと思うが。つまり、人は価格に合理的に反応するといこと。しかし、後者でも解釈可能だ。みな取引コスト節約原理にしたがって行動していることが実証されたといもいえるのではないか。

 前者は完全合理性の仮定に立つ解釈で、後者は限定合理性の仮定に立つ解釈。いずれも可能かも。これを、方法論では理論多元性という。by Popper.

 しかし、こんな理論的な質問する雰囲気はない。みな実証的なところばかり質問していた。重箱の隅を・・・・・・・・ような。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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