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2013年2月 9日 (土)

統計的な研究への科学的疑念

 前に、確率的な言明は経験的にテストできないので、科学かどうか怪しいという話をしたことがある。

たとえば、「明日晴れる確率80%」確率言明は、正確にいうと「明日晴れる確率80%かつ晴れない確率20%」という自己矛盾した言明になる。したがって、反証不可能。絶対に間違えない。明日、晴れても、晴れなくても、この言明は正しいのである。したがって、経験とは無関係に正しいのだから、そのような言明を扱う学問は経験科学ではないのでは・・・・・・という疑問である。

 今週のバークレーでの実証研究の発表で、これに関わる発表があった。スタンフォードのロースクールの先生が、「米国で特許申請をした場合、試験官は提出されたさまざまな資料や方法などには依存せず、自分の方法で合否をきめている(専門ではないので日本語訳はわかりませんが)」というような仮説を実証し、有意水準5%で検証されたという話をしていた。母集団がそういった性質をもっているという話だったと思う。(膨大な資料を分析している点ではすごい)
 
 しかし、ではこの統計的推定(命題)にしたがって、今後、米国で特許申請する場合、提出資料に手抜きをしてもいいかというとやっぱり不安だと思う。95%はそうかもしれないが、5%は提出物を精査するかもしれないので・・・・・。100%でないかぎり、やはりいつものようにしっかり資料を提出ことになるだろう。そうなると、このような命題は実際に本当に役に立つの?という疑問が起こるのである。

 私の統計学の知識が怪しいので(昔、学んだので)、すみません、誤解かもしれませんが・・・・・・こちらは、実証研究が多いので、統計学の復習しなければらないと、いま真面目に思っています。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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