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2013年2月15日 (金)

今週のセミナーでわかったこと

 今週も三つのセミナーに参加した。(1)組織マネジメント、(2)企業の経済関係、(3)制度分析。

 (1)では、バークレーの、多分、心理学の有名な先生が登場したようだ。だから、参加者が多かった。自分が展開した心理学の理論の紹介と応用について話をしていた。まったく、知識がないので、理解が難しかった。もちろん、私の英語能力の問題もある。

 そして、統計について、有意水準の問題とは別の疑問をもった。決定係数の問題だ。これも、多分厄介な問題をはらんでいると思う。(次回は、もっと研究して鋭く批判してみたい)決定係数がどれだけだと、妥当な研究なのかわからないのだ。ある本では、0.5以上ないというハードルの高いもののあるし、理系的には、0.2か0.1でもという解説もある。しかし、このレベルだと、ほとんど説明していなのではないの?しかも、有意水準の問題あるから、本当に信じていいの・・・・・・?という疑問がでてきている。

(2)は、今回もパテントの問題で、米国では共同パテントを所有する企業は共謀しやすいという命題をなんとかして実証しようとする研究。実証の仕方が複雑なので、やはり無理やり感があり、いい研究ではなさそうだという感じがした。しかも、気になっていた決定係数が抜けているのが気になった。

(3)久しぶりに、私が理解できる内容の報告だった。エージェンシー理論だ。報告者は、トロント大学の先生で、実に面白そうな内容だ。だから、なんとウイリアムソンも登場して聞きにきた。内容もわかったし、その他のこともわかった。

 内容は、エージェンシー理論で、この理論によると、プリンシパルとエージェントが利害と情報が不一致のとき、エージェントはモラルハザードを生み出すことになる。そこで、それを抑止するために利害の一致と情報を一致させる仕組み(制度)を考えるというものだ。

 このことを、18世紀のリバープールの貿易船の船長と船の所有者の関係に応用しようとするもので面白かった。とくに、英国が戦争しているときは、船が危険にさらされるの、船長のモラルハザードが発生しやすい。しかし、歴史的データーによると、そのモラルハザードを避けるために、船の所有者かつ船長のケースが多かったというまさにセルフ・ガバナンスの証明している報告だった。

 しかし、質問者の質問のレベルが低くて、がっかりした。報告者は、バークレーの権威に押されて、丁寧に答えていたが、はっきりいってどうでもいい質問ばかり。少し、腹が立った。ウイリアムソン教授も、それがわかったようで、議論が先に進まないので、途中で帰っていった。

 しかし、ある意味でうれしくなった。というのも、このレベルなんだということが、分かったからである。問題は、やはり英語だ。英語。これである。

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