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2013年2月23日 (土)

こんなことも統計使って実証するのか。米国経営学

 昨日は、UCバークレーのハーズビジネススクールの注目の若手女性教授の報告セミナー。ドイツ出身で、かわいらしい感じ。人気ありそう。しかし、ああ、米国経営学もここまできたかという研究だ。内心、日本は、まねる必要はない。無理やり実証研究だ。
 
 彼女の研究は、オーバーコンフィデンスな経営者がどのようなファイナンス行動に影響を与えるかという研究だ。たとえば、「自信過剰な経営者は(なぜかわからないが)株式による調達よりも負債による資金調達を選択する」という仮説設定し、5%有意だったという話だ。昨日は、さらに自信過剰な経営者CEOと自信過剰のCFOがどんな影響を与えるかという話だった。
 
 最後は、リニアーの式を作って、重回帰分析にもっていくのだが、CEOとCFO独立変数になっている。本当?、両者は相互作用しているだけではなく、そこにナッシュ均衡が成り立つのではないの?その結果、自信過剰CEOと非自信過剰CFOとか、自信過剰CEOと自信過剰CFO(囚人のジレンマ)など複数均衡があり、それがファイナンス行動の違いをもたらすのでは?それを独立変数にして重回帰やるの?やっている!!!!

 理論的な考察はまったくなく、まあジェンセンのエージェンシー理論はさすがに有名なので、否定できないようで、少し紹介していた。いずれにせよ。理論的な考察は、ほとんどなされず、ひたすら実証研究に向かうという姿勢だ。

 すると、今度は「自信過剰」をどうやって計測するのか、疑問になる。これがままたすごい。ある項目に関して平均よりも上の値をとる人が自信過剰となる。6000人のデーターを使って、平均をだし、それより上の人なので、2800人ぐらいが対象となっていたような感じだった。

 内容はどうでもよかったが、今回も、そのデータの数が6000人に圧倒された。今後は、CEOとCFOだいけではなく、COOも入れて研究するといっていたが、科学はシンプルな方向に進むのに、その反対の複雑な方に進んでいることにびっくりした。反証可能性が低下する。

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