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2013年1月11日 (金)

日本の解釈学的経営学をだれが殺したか

 ヨーロッパの中世は宗教一色で不毛の時代、それに対してルネサンスは科学的で花開いた時代といわれている。これに対して、私の先生はこういっていたことがある。

 「中世の絵画をみていると、ビックリするよね。見たこともない神様やキリストやマリアをものすごい想像力で書き上げている。その想像力は、ルネサンスの人たちよりもすごいのではないの?だから、中世は不毛の時代ではないと思う」

 この同じことを、私は日本の経営学の学会に思うことがある。昔の日本の経営学会はニックリッシュ学説の解釈やバーナード学説の解釈に明け暮れていた。そして、米国帰りの野中先生がコンティンジェンシー理論と統計的手法を日本の学会に持ち込み、日本の旧解釈学的な経営学は死んだ。

 しかし、最近、あの解釈学的経営学も重要な気がしている。与謝野の源氏物語、芥川の歴史小説、ヘーゲル哲学もある意味で解釈だ。だから、解釈の意義を否定することはできないように思える。

 経営学には、今日、「科学」の名のもに計量的な研究がたくさんあり、よく論文の査読させられるが、あまり驚いたことはない。しかし、元東京大学教授岩崎武雄のカント解釈(岩崎カント哲学)には驚いた。すごい。本当に、頭のいい人だ。こちらの方がインパクトがある。

 すみません。言い方を間違えました。野中先生によって、日本の解釈学的経営学は死んだのではありません。すごい解釈をする人がいなくなったので、日本の解釈学的経営学は自滅したというのが本当のところです。こういったことをポパーいうでしょうね。

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