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2012年12月 6日 (木)

日本企業と暗黙知

 野中先生のナレッジマネジメント以来、日本人、日本企業には暗黙知が多く、それが大きな役割を果たしてきたことは間違いない。

 日本企業に関心のない米国では、この「暗黙知」という言葉すら出てこなくなった。しかし、この言葉を出せば、学者レベルの米国人は思い出す。

 さて、この暗黙知(簡単に言葉で表現できない知識、例:自転車の乗り方)に対して、私の専門的立場から言わしていただくと以下の通りである。

(1)組織内の暗黙知は取引コストを節約する。組織間関係の取引コストは増加するかも。

(2)組織内の暗黙知は批判的議論を弱くする。組織間関係の批判的議論を増加させるかも。

(1)安定している状況では、暗黙知は組織内にとって有効であり、摩擦が少なく作業可能。

(2)不安定な状況では、暗黙知は批判的議論を抑制するので、組織は硬直化する。

日本企業、とくにシャープ、パナソニック、ソニーなど日本の家電企業は(1)から(2)になっている。批判的議論が必要である。

批判的議論を展開するためには、ティスブロー教授のオープンイノベーションの発想が必要かもしれない。シャープは、はやく米国企業との共同を進めるべきだ。インテル、アップルなどとつき合えば、批判的に合理的に進歩できる可能性が広がると思う。しかし、もう時間がない。

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