今村均と平岩外四
今村均関連の話をもうひとつ。
戦後、日本には偉大なリーダーがたくさん生まれてきた。その一
彼は、戦時中
彼によると、今村大将の生涯の生き方は傲っ
平岩外四の読書量は、すごいことで有名だ。彼によると、リーダ
それ
菊澤 研宗: 成功する日本企業には「共通の本質」がある 「ダイナミック・ケイパビリティ」の経営学
最新作です。アマゾンで予約可能になりました。
菊澤編著: ダイナミック・ケイパビリティの戦略経営論
最新の戦略経営論です。戦略経営論に関心のある人には、必読です。
菊澤研宗: 改革の不条理 日本の組織ではなぜ改悪がはびこるのか (朝日文庫)
拙著『組織の不条理』の姉妹編です。現代の不条理現象を分析しています。
菊澤 研宗: 組織の経済学入門 改訂版
改訂版です。ほとんど同じですが、少しクールな感じです。
菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理
2016年2月で5刷となりました。
菊澤研宗: ビジネススクールでは教えてくれないドラッカー(祥伝社新書)
ドラッカー、カント、小林秀雄です。
野中 郁次郎: 失敗の本質 戦場のリーダーシップ篇
私の論文も掲載されていますので、ぜひ読んでみてください。
David J. Teece: Dynamic Capabilities and Strategic Management
最近、注目されているダイナミック・ケイパビリティの本
経営哲学学会: 経営哲学の授業
経営哲学の本がやっとできました。面白いですので、ぜひ買ってください。 (★★★★★)
菊澤 研宗: 「命令違反」が組織を伸ばす (光文社新書)
東電の吉田所長の行動の意味を理解するために、読んでもらいたい。
菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)
キュービックグランドストラテジーについて知りたい人はこれを読んでください。
菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理
私の新著です。読みやすくなっています。関心のある人はぜひ一読お願いします。
NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか 上
NHKスペシャルの本
TVでは見れない私のインタヴューが掲載されています。
菊澤 研宗: 企業の不条理
新著です。
菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)
新書『戦略の不条理』をさらに詳しく知りたい人
ガバナンスの比較セクター分析―ゲーム理論・契約理論を用いた学際的アプローチ (比較経済研究所研究シリーズ)
この本の第4章を書いています。 (★★★★★)
週刊ダイヤモンド別冊 歴学(レキガク) 2010年 1/11号 [雑誌]
コラムに、ヴェーバーのプロ倫について書きました。
菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書 426)
祝!はやくも増刷
孫子、山本七平、クラウゼヴィッツ、リデルハート、ロンメル、ハンニバル、ナポレオンについて解説し、新しい戦略の哲学、キュービック・グランド・ストラテシー(立体的大戦略)を提唱する。 (★★★★★)
菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)
もうすぐ発売されます。「文庫化のためのあとがき」をぜひ読んでください。 (★★★★★)
神田 昌典: 10年後あなたの本棚に残るビジネス書100
拙著『組織の不条理』も100に選ばれています。 (★★★★★)
菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理
祝2刷です。
菊澤研宗: 新著『戦略学』ダイヤモンド社
やっと発売されました。私の新しい本です。この本では、世界を物理的世界、心理的世界、知性的世界に分けて考え、従来の戦略論が物理的世界を対象とするものにすぎないこと、また心理的世界を対象としているのが行動行動経済学、さらに知性的世界を対象としているのが取引コスト理論だとし、何よりも企業が生き残るにはこれら三つの世界にアプローチするような立体的大戦略(キュービック・グランド・ストラテジー)が必要だということを説明しています。というのも、ひとつの世界だけを対象にした戦略だけでは、別の二つの世界で変化が起こったとき、淘汰されてしまうからです。
(★★★★★)
菊澤 研宗: なぜ上司とは、かくも理不尽なものなのか (扶桑社新書 16)
新書『命令違反が組織を伸ばす』の現代企業版です。
こちらの方がやさしく書いてあるので、関心のある人はぜひ買ってよんで見てください。その後で、『命令違反』を読むと、分かりやすいかもしれません。 (★★★★★)
菊澤 研宗: 「命令違反」が組織を伸ばす (光文社新書 312)
組織内の人間は、ある程度、失敗することが予測できたとても、そこに行かざるをえないことがある。このような失敗を「不条理な失敗」と呼びたい。このような不条理な失敗を回避する最終解決案は「命令違反」である。命令違反は常に悪しきものではなく、良い命令違反もある。そのような命令違反をも扱う新しいマネージメントが必要であることを、太平洋戦争の日本軍を事例にして説明する。 (★★★★★)
菊沢 研宗: 組織の経済学入門―新制度派経済学アプローチ
祝!5刷です。
最新の私の単著です。
取引コスト理論、エージェンシー理論、所有権理論をやさしく解説した本、その他、進化経済学、行動経済学、法と経済学、ゲーム理論にも触れていますので、お買得です。 (★★★★★)
菊澤研宗編著: 組織の経済学―業界分析
現在3刷です。
これは社会人学生とのコラボレイトでできた私菊澤のはじめての編著の本です。
新制度派経済学にもとづいて、メディア産業、化学産業、酒類産業、コンサル業界、ベンチャー・キャピタル、ヘッジファンド・・・・・・・・・・を分析しています。
(★★★★★)
デビッド ヴァイス: Google誕生 —ガレージで生まれたサーチ・モンスター
グーグルには関心をもっています。
Chris Anderson: The Long Tail: Why the Future of Business is Selling Less of More
ローングテールの本です。 (★★★★★)
菅谷 義博: 80対20の法則を覆す ロングテールの法則
ロングテールの法則は話題になっていますが、
私はこの本を未読。
ロングテール戦略行動は心理会計的に説明できると思います。ただし、その行動が成功的かどうかはわかりません。
不条理なコンピュータ研究会: IT失敗学の研究―30のプロジェクト破綻例に学ぶ
私の論稿も載っているので、関心のある方はぜひ読んでみてください。不条理のIT版です。 (★★★★★)
小林 秀雄: モオツァルト・無常という事
小林秀雄のモーツアルトの批評は絶品 (★★★★★)
スティーヴン・レヴィット: ヤバい経済学 ─悪ガキ教授が世の裏側を探検する
シカゴ大学の先生らしい本のようです。
Rose Friedman: 選択の自由―自立社会への挑戦
シカゴ学派の総帥、フリードマンの古典。英知にあふれている。 (★★★★★)
リチャード・H. セイラー: 市場と感情の経済学―「勝者の呪い」はなぜ起こるのか
私の好きなR.セーラーの行動ファイナンス、経済心理学の本です。 (★★★★★)
真壁 昭夫: 最強のファイナンス理論―心理学が解くマーケットの謎
行動ファイナスの入門書です。 (★★★★)
ヨアヒム・ゴールドベルグ: 行動ファイナンス―市場の非合理性を解き明かす新しい金融理論
行動ファイナンスの入門書。非常にやさしく、わかりやすく説明してあります。 (★★★★★)
多田 洋介: 行動経済学入門
経済心理学の入門書。 (★★★★★)
小林 秀之: 「法と経済学」入門
法と経済学分野の定番、非常にわかりやすく説明してあります。 (★★★★★)
宍戸 善一: 法と経済学―企業関連法のミクロ経済学的考察
法という制度を経済学的に分析する分野のやさしい教科書。 (★★★★)
キム・クラーク: デザイン・ルール―モジュール化パワー
モジュール組織論を最初に言い出した本 (★★★★★)
国領 二郎: オープン・アーキテクチャ戦略―ネットワーク時代の協働モデル
気になる本です。 (★★★★★)
青木 昌彦: モジュール化―新しい産業アーキテクチャの本質
この本は、最新の組織デザイン論を扱っている面白い本です。 (★★★★★)
ジェイ・B・バーニー: 企業戦略論【上】基本編 競争優位の構築と持続
バーニーの戦略論も大幅に取引コスト理論やエージェンシー理論を取り入れています。ただ少し、中身がだらだらしている感じです。
デビッド J.コリス=モンゴメリー: 資源ベースの経営戦略論
この本は、戦略の経済学に近く、新制度派の諸理論を取り入れています。モンゴメリーの夫が、リソース・ベイスト・ヴューの開発者の一人、ウエルナー・ワーナフェルトだとは知りませんでした。
オリバー・E. ウィリアムソン: 現代組織論とバーナード
これは、ウィリアムソン編著の論文集です。ここには、オリバー・ハートの論文が入っています。ただし、訳にかなり問題あり。
オリヴァー・イートン・ウィリアムソン: 市場と企業組織
ウイリアムソンの初期の取引コスト理論の翻訳です。 (★★★★★)
Sytse Douma: Economic Approaches to Organizations
これ3版ですが、4版がでているようです。この本は、組織の経済学のやさしい教科書です。ただし、所有権理論が欠如しています。 (★★★★★)
エドワード・P. ラジアー: 人事と組織の経済学
人事に関する経済分析の本です。 (★★★★★)
Eirik G. Furubotn: Institutions And Economic Theory: The Contribution Of The New Institutional Economics (Economics, Cognition, and Society)
この本は新制度派経済学を広く網羅していると思います。筆者はドイツ系の学者です。フルボトンは、所有権理論で有名な人です。 (★★★★★)
Michael C. Jensen: A Theory of the Firm: Governance, Residual Claims, and Organizational Forms
この本は、マイケル・ジェンセンの実証的エージェンシー理論の論文集です。エージェンシー理論によるコーポレート・ガバナンス分析に関心ある人は必読です。
Harold Demsetz: The Organization of Economic Activity
これは、デムゼッツの所有権理論の論文集です。すばらしい論文集です。 (★★★★★)
柳川 範之: 契約と組織の経済学
この本は、所有権理論やエージェンシー理論を中心とする最新の研究を非常にやさしく解説した本であり、初心者でも読みやすくなっています。ただし、取引コスト理論の説明はありません。 (★★★★)
ダグラスC. ノース: 制度・制度変化・経済成果
この本は、所有権理論を歴史に応用し、ノーベル賞を受賞したダグラス・ノースの本で
す。ここでは、制度変化について説明していますが、内容はかなり難解でいくぶんもやもやした感じです。しかし、多くのインプリケーションがありますので、ぜひ読んでみる価値があると思います。
(★★★★★)
デイビッド ベサンコ: 戦略の経済学
この本は、取引コスト理論、エージェンシー理論、所有権理論を数学をほとんど使わないで比較的わかりやすく説明し、応用しています。数学を使っていないために、逆にだらだらした感じもしますが、上記の「組織の経済学」と併用するとよいと思います。とくに、この本では、企業の境界問題が充実していると思います。
(★★★★★)
ポール・ミルグロム: 組織の経済学
組織の経済学で最も有名な本です。内容は非常に充実しています。しかし、私の個人的な感想からすると、かなり読みづらい本でもあります。とくに、ミクロ経済学にふれたことのない人には、つらい本かもしれません。みんなで一緒に読むことを勧めます。
(★★★★★)
Jack J. Vromen: Economic Evolution: An Enquiry into the Foundations of New Institutional Economics (Economics As Social Theory)
このブローメンの本は、進化経済学をうまくまとめています。現在、進化経済学の研究は、アルチャンのダーウイン主義、ネルソンーウインターのラマルク主義、進化ゲーム論の三つの方向がありますが、これらをうまくまとめています。しかも、ヨーロッパの研究者らしく私の好きなポパーの進化論的認識論についても言及しています。
(★★★★★)
Richard R. Nelson: Evolutionary Theory of Economic Change (Belknap Press)
この本は進化経済学の原点となる本の一つです。非常に有名な本ですが、いまだ翻日本語に訳されていません。私が留学していたニューヨーク大学スターン経営大学のドクターコースの学生が私に奨めていた本です。この進化論の分野は、非常におもしろいので、今後、もう少し研究する必要があると思っています。
Oliver Hart: Firms, Contracts, and Financial Structures (Clarendon Lectures in Economics)
この本は、オリバー・ハートの有名な所有権理論の本であり、契約理論の原点といわれている本です。やや数学的です。契約理論に関心のある人は、この本を避けて通ることができないでしょう。ハートの顔を写真で見ましたが、とてもスマートな上品な感じがしました。彼によると、この分野は数学的に定式化するのが難しい分野で、かなり苦労しているとコメントしていました。このハートの著書に関して、上記のデムゼッツによる批判的書評もおもしろいので、ぜひ併読を勧めます。
(★★★★★)
John W. Pratt: Principals and Agents
この本の中にアローのエージェンシー理論をまとめた有名な論文"The Economics of Agency"が入っています。この論文で、隠れた知識問題としてのアドバースセレクション現象と隠れた行動問題としてのモラルハザード現象が非常にうまく区別され説明されています。
Michael C. Jensen: A Theory of the Firm: Governance, Residual Claims, and Organizational Forms
この本は、実証的エージェンシー理論に関するジェンセンの論文集です。ジェンセンのエージェンシー理論の論文は、よく知られていますが、日本ではそれほど読まれていないのではないでしょうか。この本もじっくりと読んで見ると、エージェンシー理論によって会計、ファイナンス、組織が幅広く分析できることがわかってきます。
(★★★★★)
Oliver E. Williamson: The Mechanisms of Governance
この本は、取引コスト理論をコーポレート・ガバナンスの問題やコーポレート・ファイナンスに応用した論文集です。この本は、非常にインプリケーションが多い本だと思います。 (★★★★★)
ロナルド・H. コース: 企業・市場・法
この本は、取引コスト理論や所有権理論に関するコースの論文集。1937年に、つまり第二次大戦前に取引コスト理論の論文が発表されていたことに驚かされます。また、「法と経済学」という新分野の先駆けとなった論文「社会的費用の問題」の長さにも驚かされます。読む度に、新しい発見のある素晴らしい本です。数学では表せないコースの英知であふれています。とにかく、時間をかけてじっくり読んでみたい本です。
(★★★★★)
岩井 克人: 会社はこれからどうなるのか
この本は非常にいい本です。一度は読むべきです。 (★★★★★)
小佐野 広: コーポレートガバナンスの経済学―金融契約理論からみた企業論
組織の経済学的な議論がまとまっています。 (★★★★)
菊澤 研宗: 比較コーポレート・ガバナンス論―組織の経済学アプローチ
私の本です。 (★★★★★)
Jonathan P. Charkham: Keeping Good Company: Corporate Governance Ten Years On
チャーカムの有名なガバナンスの本
各国のガバナンス・システムが比較されている。 (★★★★★)
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今村均関連の話をもうひとつ。
戦後、日本には偉大なリーダーがたくさん生まれてきた。その一
彼は、戦時中
彼によると、今村大将の生涯の生き方は傲っ
平岩外四の読書量は、すごいことで有名だ。彼によると、リーダ
それ
バークレーのビジネススクールの博士課程と日本(慶応)の大学院博士課程の違いの一つとして、セミナーの充実度がまったく違っている。
バークレーのイノベーション研究分野、組織論分野、そしておそらくファイナンス分野やマーケティング分野でも大学院生の発表の場としてのセミナーがかなり充実しているように思える。おそらく、米国では有名大学同志の交流が盛んな気がする。
たとえば、イノベーション関係のセミナーでは、バークレーの博士課程の学生だけではなく、ハーバード、スタンフォード、プリンストンなどの有名大学のドクターコースの学生も来て発表している。その旅費などはどうなっているのかわからないが、とにかく相互に交流している。
これに対して、日本ではこのような交流はほとんどない。早稲田、慶応、一橋などの博士課程の学生がそれそれの大学のセミナーで発表することはほとんどないように思える。私の時代には、大学を超えた研究会などはあったのだが・・・いまではそういった研究会も少なくなった。ましてや、慶大の学内でもあまりない。この点は、見習う必要があるだろう。
私の見方では、米国は日本以上に学歴主義のように思える。バークレーにいると、やはり有名大学とのお付き合い多いように思える。しかも、米国は日本と異なり、労働の流動性が高いので、必然的に有名な研究者は当然有名大学に集まる。
これは、われわれ日本人にとってありがたい。というのも、米国の経営学を知るには、有名大学の教授の動きをみればいいからだ。やはり、ハーバード、ウオートン、バークレー、スタンフォード、ケロッグ、ミッシガン、NYU、シカゴ、MITには有名人がたくさんいる、そしてその学生たちも優秀だ。
何を間違えたのか、私のところに米国の裁判員の依頼の手紙がきた。もちろん、できない場合には、その理由を書く欄がある。私の場合、米国市民ではないということで、免除されるはずなのだが、今日は、その返信の手紙を出すために、切手が必要となり、郵便局にいったのだ。
ところが、その郵便局がおそろしく混んでいるのだ。おそらく、クリスマス・カードを送ったり、プレゼントを送ったりするのだろう。みんな相当長く待たされている。私などは、たったの45セントの切手を買うためだけに待っていた。
順序よく待つために、日本にもあるように、番号札をとる。私の番号からすると、そうとう待たされそうな感じだった。年をとった人などは、そこにある椅子に座って我慢してじっと座っている感じだった。
私は自分の番がまだまだなあ~と思いつつも、みていたらやっと自分たち番が来たという感じで、郵便局員のいる窓口に向かっていった老夫婦がいた。かなりもたもたしていて、時間をかけているようだ。
やっと、終わったようで、その老夫婦は帰ろうとしていたとき、はっきりと顔が見えた。なんと、あの取引コスト理論のオリバー・E・ウリアムソン教授だった。びっくりした。ああ~この近くに住んでいるんだと思った。この辺は、高級住宅地なので、バークレーの先生もたくさん住んでいるとは聞いていた。
きっと、ウリアムソン教授も長くまたされていたのだろうなあ~と思った。私は、実はそれまで郵便局内を何度も覗いて、人が減るのを待っていたので、20分ぐらいで処理できたのだが・・・
さて、バークレーはティース教授、ティスブロー教授を中心に、イノベーション研究が盛んだ。私もこの波に乗りたいものだ。
しかし、私と同世代の経営学者は不幸だ。とういうのも、若いときに「科学哲学」を学んだからだ。ポパー、ラカトシュ、ファイアーベント、クーンなど。
この科学哲学という分野はもともと科学的理論発見に至る方法、プロセス、論理について研究していた。ものすごい知的議論が、オーストリア、ドイツ、イギリスを中心に展開された。
そして到達したのは、「科学的発見の論理はない!」であり、「何でも構わない」であったのだ。この結論に至る議論を知っている人間にとって、イノベーションの研究は辛いのだ。たぶん、イノベーションに至る真の方法、真のプロセス、真の論理は存在しない。何でも構わないのだろうと推測できるからだ。
だから、科学哲学を知らない人たちが羨ましい。しかし、それでも何とかこの分野に介入してみたいと思っている。というのも、私がいまいるバークレーに、ファイアーベントもいたし、クーンもいたし、そしてポパーも遊びにきていたからだ。
何か縁を感じている。
今、ティース教授と共同論文を書いていることはすでに何度も話をした。
実は、ティース教授は本当に忙しい人であること、そして私がまったく見知らぬ
ところが、私の認識は完全に間違っていた。私は、彼から修正論文が送られてきたとき、ワードの校閲
そして、今回の修正に関しては、彼が本
そして、またそれは私にとって本当に嬉しいことでもある。今回
嬉しいことに、大学院生が論文指導を受けている気持ちだ。
いま、時間を見つけて、第二の論文「組織は合理的に失敗する:ガダルカナル戦からのレッスン」を英語で書いている。これは、日本ですでに発表した論文ではあるが、それを米国に来てからリニューアルしている。
英語論文にはしたのだが、まだ洗練されていない。英語という観点からも。内容という点でも。しかし、骨子はすでに完成している。いろいろ問題はある。たとえば、軍事史60~70%で経営学部分40~30%の比率だ。
しかし、この事例は外国人にとってもおもしろいようだ。ぜひとも、ここで完成させたい。しかも米国のウイキペディアでのガダルカナル戦の説明では、日本軍が非効率的な戦法をとっていたことがあまり詳細に説明されてない点もラッキーだ。たぶん、米国人は白兵突撃のことを知らないと思う。
昨日、学術振興会の懇談会に出席した。バークレーやスタンフォードに留学している日本人大学教員との懇談会だ。専門はバラバラだ。
私は、米国に来て日本人と会うことにまったく関心がなかった。せっかく来たので、こちらの有名な先生と知り合いになりたとい思っていたし、可能なら英語論文を1本ぐらい書きたいと思っていた。最低、英会話の勉強ができればいいと思ってきたのだ。
しかし、昨日の懇談会では分野の異なる先生の話、とくにセンター長(理系元大学教授)の方との話が意外に面白く、個人的にためになった。不思議なものだ。話題は、いろいろあったが、「なぜ日本人が米国に来ないのか」「文系はどうすべきか」など話題は面白かった。
機会があれば、またぜひ参加したいと思う。
昨日、ティース教授からまた修正された論文が送られてきた。理論的な部分が修正され、もちろん自分のダイナミック・ケイパビリティについての部分も修正されていた。この理論的な修正に基づいて、もう一度事例部分を少し修正してほしいという要求だ。
ティース教授はいまはコンサルの社長を兼務しており、ハースでは講義はなし、イノベーション研究所の所長なので、週に1度教授会にいているだけではないかと思う。その忙しい中、日本の見知らぬ私に付き合ってくれることに感謝している。論文の内容に関心があるのか、彼の性格がいいのか、どちらかだ。後者かもしれない。
こまできたら、何とかいい論文にしたいと思うようになった。この論文も私が日本で展開してきた「組織の不条理」の論文なのだ。「組織は合理的に失敗する」「コダックは合理的に失敗した」という論文なのだ。そして、その不条理を克服する一つの方法として「ダイナミック・ケイパビリティ」を導入するという論文だ。
ティース教授とのこのやりとりで、米国での研究論文作成をめぐるノウハウ(暗黙知)をなんとか盗みとりたいと思っている。いまは、同時に『組織の不条理』で書いたガダルカナルの事例論文をリニューアルした英語論文も平行して書いている。これも、もちろん「不条理」論文だ。
果たして、米国でも「組織の不条理」の議論は理解してもらえるのかどうか。先のスモールミーティングの後、中国、韓国の研究者は強い関心を示していた。何とか、『組織の不条理』をこちらでも展開したいものだ。
本日は、中国と韓国の産業政策についてのセミナーに参加した。主な目的の一つは、実は英語の聞き取りの練習。ふたりともネイティブではないので、比較的わかりやすい英語だった。
内容は、中国と韓国の産業政策の現状について事実確認、それと韓国の現状の自慢がかなり。だから、セミナー自体は、予想通り。とくに、大きな刺激はなかった。
現在の韓国がなぜうまくいっているのか?。産業自体は韓国的構造(チェボル)を維持し、90年代のデフォルト問題以後、ほんとんどの韓国の銀行が外資で、そのコーポレート・ガバナンスが有効に機能しているという議論なら、もっとおもしろかったかもしれない。しかし、スピーカーは、学者ではないのでしかたがないが・・・・。
それよりも、そこに参加してくる韓国や中国の研究者にすでに知り合いがいて、その人たちとまた会いたかったというのも目的の一つだった。これは満たされた。
さらに、今日はボーゲル先生がくるのではという噂を聞いていたので、もう一度を話をしたかったのだが、今日は来ていなかったので、非常に残念だった。
いずれにせよ。今後はいろいろ参加してみようかと思っているが、(1)2本目の英語論文の作成(1本目はティース教授からの修正待ち)、(2)日本語の本の作成、(3)英語自体の学習、これだけで、すぐに一日が過ぎてしまうこの頃である。
野中先生のナレッジマネジメント以来、日本人、日本企業には暗黙知が多く、それが大きな役割を果たしてきたことは間違いない。
日本企業に関心のない米国では、この「暗黙知」という言葉すら出てこなくなった。しかし、この言葉を出せば、学者レベルの米国人は思い出す。
さて、この暗黙知(簡単に言葉で表現できない知識、例:自転車の乗り方)に対して、私の専門的立場から言わしていただくと以下の通りである。
(1)組織内の暗黙知は取引コストを節約する。組織間関係の取引コストは増加するかも。
(2)組織内の暗黙知は批判的議論を弱くする。組織間関係の批判的議論を増加させるかも。
(1)安定している状況では、暗黙知は組織内にとって有効であり、摩擦が少なく作業可能。
(2)不安定な状況では、暗黙知は批判的議論を抑制するので、組織は硬直化する。
日本企業、とくにシャープ、パナソニック、ソニーなど日本の家電企業は(1)から(2)になっている。批判的議論が必要である。
批判的議論を展開するためには、ティスブロー教授のオープンイノベーションの発想が必要かもしれない。シャープは、はやく米国企業との共同を進めるべきだ。インテル、アップルなどとつき合えば、批判的に合理的に進歩できる可能性が広がると思う。しかし、もう時間がない。
今日は、日本研究センター主催の研究会に出席した。ハース・ビジネス・スクールと異なり、日本に関心がある外国研究者がたくさんいて、そのことに感動した。
いまのビジネススクールには、日本に関心をもつ学生は少ないし、日本企業を研究している研究者も少なくなっている。
こうした状況なので、今日は、日本の歴史を研究しているとか、日本のメディアに研究しているとか、日本の政治を研究しているとか、そんな人がたくさんして、感動した。とても嬉しい気持ちになるものだ。
私の考えでは、米国で、バークレーで、日本企業の研究が減少していることは、学生にとっても日本にとっても不幸な感じがする。やはり、いまだに日本企業は成功にせよ、失敗にせよ、おもしろい事例を提供してくれるものだ。
そして、依然として、イノベーションを起こしていると思うし、ネットで日本企業の面白い製品が出ると、それを外国人に紹介すると、やはり驚いている。
米国人は、洗剤不要の洗濯機の存在も、空気不要のタイヤも、ハリのいらないホッチキスも、そしていま富士フィルムが売り出している小型のポラロイドカメラの存在も知らないのだ。
そして、これから注目すべきは、ソーシャルゲームのGreeとDeNAだ。米国に進出してくるのだと思うが、もし成功すれば、シリコンバレー以外で初めてインターネット・プラットフォーム・ビジネスの成功となり、日本の存在をアピールできるだろう。
ぜひとも頑張ってほしい。ぜひとも米国シリコンバレー神話を崩壊してほしい。
いろんな方々に、拙著『戦略学』ダイヤモンド社と『戦略の不条理』光文社新書を読んでいいただき、感謝している。これらの本で、私はポパーの世界3の理論を導入した。ポパーは世界は三つに区別でき、それぞれ世界1(物理的世界)、世界2(心理的世界)、そして世界3と呼んだ。問題は、世界3の名称だ。
私は、ポパーの世界3を「知性的世界」という日本語を使った。というのも、ポパーの説明の中に、人間の知性によってその存在が理解できる世界という表現があったからだ。
ところが、「知性的世界」という言葉だと、少し頭の固い人たちは、「知性」を人間がもつある器官あるいは脳の一部を思いう浮かべるようで、それゆえ心理的世界2との区別がつきにくいようだ。(物理的世界とも区別つきにくい)
そうではなく、世界3(知性的世界)とは、(狭義には)言語によって表現された世界、理論内容の世界、知識の世界のことである。それは、心理や心の世界とは異なるのだ。
誤解をさけるために、今後、世界3を「知性的世界」と呼ばずに、「理論的世界」か「知識的世界」と呼ぶことにしようかと悩んでいる。
誤解を避けるのは、本当に難しい。しかし、そのことを理解したとしても、世界2と世界3は区別できないという人もいるので、もっとややこしい。
●内容要約
http://www.toppoint.jp/library/selection?page=2&selection_secondary_id=18&sort=count_pdf_desc
現在、ゲームの世界をめぐって二つの世界がある。一つは、ソニーや任天堂などのコンソールを使ったゲーム。英語の記事では、リッチな世界。これに対して、グリーやDENAのようなソーシャルゲーム。これは発展途上の世界を対象とする。英語の記事によると、後者のユーザーは前者の10倍もいる。
グリーとDena二社の収益と利益はフェイスブック以上になっている。今後も確実に成長する。スマートフォンが人気が高まり、進化するたびに、二つの会社の提供するゲームの進化し、そして成長する仕組みになっている。
さて、ソニーや任天堂はどうするのか。特に、ソニー。おそらく、ソニーもソーシャルゲームに参入する技術や力やお金もあるだろう。しかし、そこに参入することは、ソニーとって自殺行為になるかもしれない。既存のゲームビジネスと併存できるかどうか。これまでの投資。そして変化に伴う取引コストなど。これらを考えると、変化できないかもしれない。
しかし、同じ状況にあったのはコダックだ。コダックは1975年にデジタルカメラの技術を展開していた。しかし、そこからデジタルカメラビジネスを発展させなかった。というのも伝統的なフィルムビジネスが儲かっていたからであり、そのようなビジネスを展開することは自殺行為たっだ。しかも、変化に伴う取引コストも高かった。
しかし、結局、デジタルカメラに負けて、フィルムビジネス自体が消滅していまった。ソニーも同じようなことにならなければいいが、・・・
私は、米国で、ソニーの復活を祈るだけである・・・・・
菊澤研宗: 組織の不条理―なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか
『組織の不条理』の文庫版
昨日は、地元の米国人とまさに地元の人がいくパブに連れて行ってもらった。素晴らしい。そのパブでも、勉強している若者が何人もいた。そのパブで、昨日は日米の違いについていろいろと議論ができて、本当に面白かった。
バークレーの町の特徴は、お店のいたるところで、学生や年配の人たちが必ず勉強していることだ。だからいつも、お店は満員で、席を探すのが大変。まさに、勉強部屋代わりにしているのだ。
ハンバーグ店にも、常連のおじさんがいつも同じ席で1日中本を読んでいる。また、バスの中もみんな勉強している。とにかく、町全体が勉強しているのだ。この雰囲気は、日本にはない。少なくも慶応大学にはない。本当に、面白い町だ。そして、夏休みになると、みんないなくなるのだ。
12月から、バークレーはいわゆる雨季に入ったようだ。曇りの日、時々雨の日が少し多くなってきた。11月までは、乾季だったのか、こちらにきてから雨の日は4日ぐらいだったが・・・
菊澤研宗: 組織の不条理―なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか
『組織の不条理』の文庫版
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