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2012年11月 3日 (土)

ダイナミック・ケイパビリティの欠如した日本企業

最近、シャープ、パナソニック、ソニー、そしてNECの様子がおかしい。もちろん、いろんな要因があるだろう。日本企業として、なんとかがんばってほしいものだ。

米国でも、いろんな記事を英語で読んでいる。それぞれの企業はそれぞれ必死になって努力していることも理解できる。しかし、毎回、英語の記事を読んでいいると、自然にある傾向に気付く。すなわち、一方で人員整理を進め、工場を休止する。他方で、売れいている白物を増産する。

つまり、新古典派経済学の教科書通り、コストを削減し、収入を増加して利益を最大化しているのだ。つまり、利益最大化原理にもとづく経営を展開しているのである。このような経営はオーディナリーケイパビリティに基づく経営だ。

しかし、これでは不確実で不安定な状況にある業界では生き残れない。何よりも、ダイナミックケイパビリティを用いて、むしろエキセントリックな経営を展開しなければならないのだ。

しかも、完全に新しいものを生み出すのではなく、既存の技術、既存のノウハウを徹底的に分析して、再構成して、あたしい方向へ向かう必要がある。

理論的にこの技術はこの分野に応用できるとわかっているが、実践されていないものはないのか。理論と応用と実践は異なる。研究者は理論と応用については詳しいが、それを実行することは必ずしも得意ではない。それを実践するのが、経営陣であり、そのダイナミック・ケイパビリティである。

富士フイルムでは、フイルムの色褪せを止めるコラーゲンをめぐる技術と肌の老化を止めるコラーゲンの技術が似ていることはすでに理論的かつ技術的にわかっていたのだ。しかし、技術者はそれを実践することはできなかった。それを実践させた経営陣の力は大きいと思う。

シャープにも、パナソニックにも、ソニー、NECにもこのような眠ってりる知識と技術がたくさんあるのではないか。

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