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2012年11月 9日 (金)

日本企業の経営者に必要なのはダイナミック・ケイパビリティ

 米国にいるので、英語で日本企業の記事をよく読む。本当なのかどうか、わからないが、ロイターの記事に、日本の家電企業の社長が泣き言を言っている記事があった。米国人と、トップはこんなことをいってはいけないよね!といったりしている。

 いまは本当につらい時期だと思う。しかし、ドラッカー流にいえば、能力のある人にとっては、最高の舞台が与えられているといっていいのだ。まさに、いまはどうなるかわからない、売れるはずだったテレビもスマートホンも売れない不安的な時期に必要なのは、トップのダイナミック・ケイパビリティである。

 それは、無から完全に新しいものを生み出したりすることではない。既存の知識、既存の資産、既存のノウハウを徹底的に再点検し、応用可能性はないか、再構成できないか、別の業界で新しく育てることはできないか。一見奇妙な動きをすることである。

 いま家電が行っていることは、オーディナリーケイパビリティにもとづく経営だ。それは、利益最大化原理にしたがって、一方でコストを削減し、他方で今少しでも売れている製品に集中して収益を伸ばす。まさに資源ベース経営であり、その本質は利益(収益ー費用)の最大化経営である。

 それは、教科書的な経営であるが、不確実な世界では通用しないのだ。こうして失敗したのが、コダックである。

 

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