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2012年7月22日 (日)

日本企業は利益最大化を目指すべきかーダイナミック・ケイパビリティ

米国から、日本の企業をみていると、日本の家電、ソニー、パナソニック、シャープの苦戦が議論されているようだ。アップル、サムソンが勝ち組ということだ。

こうした状況をうまく表現して、研究開発ばかりしていた日本企業は、安い商品を販売したサムソンに負けたという文言の記事は、面白かった。

しかし、米国に住んで日本を眺めると、じゃ日本企業もサムソンのように利益最大化のために、研究開発をやめて安売りビジネス企業を目指せばいいとは思わない(もちろんサムソンも研究開発しているが)。

米国では、やはり日本の製品は品がいいと思う。多くの人は日本製品は悪くはないという神話をもっていると思う。私は、その神話を大切にした方がいいと思う。

だからといって、その神話のために、つぶれてもいいというのではない。利益最大化を目指す必要はないということだ。アーメン・アルチャンがいっているように、プラスの利益でいいのだ。デビット・ティースがいうように、ゼロ・利益を避ければいいのだ。

そして、やはり日本企業としてのプライドを忘れずにイノベーション活動を続けるべきだと思う。世界に対して、日本企業として恥じない製品を作り続けてほしいと思う。

中国や韓国やその他いろんな国ががんばっているが、ソニー、シャープ、パナソニック、東芝、日立、NEC、・・・これだけたくさん世界に知られている企業を保有している国はないと思う。

日本企業の現場の方々には申し訳ないが、私は、日本企業がどのように復活してくるのか、楽しみにしている。

何の革新も起こさず、一方でただひたすらコストを下げ、他方で収益だけを伸ばすという単純なオディナリー・ケイパビリティだけに依存するマネジメントだけは避けてほしい。日本企業の社長はぜひいまこそダイナミック・ケイパビリティを発揮してほしい。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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