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2012年6月

2012年6月30日 (土)

予想外に困ったこと

 バークレーに来て予想外に困ったことがあった。それは、爪切りである。こちらの大きな雑貨店にはいくつかあるのだが、意外に高い。小さなものでも、5ドル以上する。日本にいたときのことを考えると、こんなに高かったかなあ~と思いながらも、やはり必要だったので、買った。

しかし、問題は値段ではなかった。切れないのだ。爪が。気持ちが悪い。湿ったせんべいのように、爪が切れないのだ。だめだ。

実は、予想はしていたのだ。こういうところが、米国は弱いのだ。昔、ニューヨークに住んでいたときも、本質的にこれと同じ経験をしたのだ。

消しゴム。消えないのだ。こすると、紙が汚れるのだ。

ノリ。くっ付かないのだ。時間が立つと、はがれてくるのだ。

今回の爪切りで、やっぱり変わっていないと思った。結局、こういったものは日本のものにかぎる。

サンフランシスコのジャパンタウンには、ダイソーがある。すべて100円ではなく、こちらではすべて1ドル50セントだ。日本の品物がたくさんある。

そこに、爪切りがあったので、さっそく購入した。実に、切れ味がいい。さすがに、日本の企業の品質管理はすごいと思った。

2012年6月26日 (火)

サンフランシスコのユニクロ

週末にサンフランシスコにいった。街の中心の駅を降り、地上にでると、目に入るのが、GAPだ。そして、次に目に留まるのは、ユニクロだ。まだ、店は開店していないのだが、現在、改装中で、秋にオープンというカバーがビルを覆っている。

海外に来て、日本の企業を目にすると、うれしいものだ。たぶん、こういった気持ちになるのは、私だけではないだろう。そういう意味では、紀伊国屋、三越(いはまどうかわからない)なども大抵、世界の大都市にあって、日本人旅行者にとっては、まさにオアシスだ。それだけでも存在意義があり、社会的貢献をしている感じだ。

私は、日本にいるときには、あまりユニクロが好きではなかったが、サンフランシスコにきて、ユニクロのマークをみて、少しだけ好きになった。ついつい自分も頑張らなければ・・・という気持ちをもらった。

ユニクロは、ロンドンや他の都市では苦労しているようだが、米国のGAP,H&M、ZARAに負けずに、世界に日本の旗を立ててほしいものだ。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

 

2012年6月24日 (日)

サンフランシスコの街へ

 今日は、ダイナミックケイパビリティをめぐるパズルが少し解けてきたので、気分転回のために、久しぶりにサンフランシスコの街へ。
本当は、車で来たいところがだが、まだフリーウエイが不安。また、体重を減らしたいので、運動のためもある。
サンフランシスコの街は、それほど大きくないので、かなり歩くことができる。ユニオンスクエアから、中華を抜けて、そして海辺の街、フィシャーマンズウオーフへと歩く。いい運動になる。
サンフランシスコに比べると、バークレーは本当にのんびりした田舎街だ。
●写真は以下

2012年6月22日 (金)

野中先生の学会賞受賞と共同論文の件

野中先生が学会賞を受賞されたようだ。そして、6月末にワシントンDC開かれる学会で報告されるようだ。しかも、その報告の中に、私との共同論文について簡単に紹介したいという連絡があった。ありがたい。それは、以下の論文だ。これは、すでに英語にも翻訳している。

●「知識ベース企業の境界設定」『一橋ビジネスレビュー』

この論文は、野中先生のSECIモデルとウイリアムソンの取引コスト理論を結合して、現代企業理論の最大の問題の一つである企業の境界問題を解くものである。

http://www.toyokeizai.net/shop/magazine/hitotsubashi/#mokuji

いま、野中先生の関心の一つとして、ナレッジマネジメントを組織理論から「効率性」に関わる企業理論あるいは企業の経済学へと展開することであり、私の関心と一致して、この共同論文が完成した。

カリフォルニア・バークレー出身の野中先生のSECIモデルとカリフォルニア・バークレーの教授ウイリアムソン(ノーベル経済学賞)の取引コスト理論が結び付いたという点でも面白い。

この第二弾も、今月の『一橋ビジネスレビュー』に掲載されたばかりである。

2012年6月19日 (火)

ダイナミックケイパビリティをめぐるパズル解き

ダイナミックケイパビリティをめぐって、いくつかのキーワードがある。それをどのようにして、矛盾なく、組み合わせるか。これが問題だ。

このパズルが解けなくて、いまは苦しんでいる。もちろん、英語による表現も大変だが。それ以前の問題だ。難しい。

この問題が解けないと、ケースを美しく分析できないのだ。

ダイナミックケイパビリティイなんて簡単だと思う人も多いと思う。確かに、簡単に扱えば、悩まずに済むだろう。それで、ダイナミックケイパビリティの上を通りすぎることもできる。

しかし、そういう人はどんな大きな問題があってもその表面を簡単に通り過ぎて行くのだろう。

しかし、学問というのは、一見、つまらない問題から大きく展開されることが多いように思う。カントなどは、もしニュートン理論が真理ならば、自分が研究している哲学、特に大好きな倫理学は無意味になるのではないかとずっと悩んでいたのだ。

当時もそんなことに悩むなんてと思った人は多かったと思う。

でも本当につまらない問題に悩んでいる人もいるのは確かだと思う。真の定義を求めて「戦略とはなにか」「経営学とは何か」を問うている人。真の定義はありません。定義は約束ですから。by K.R.Popper

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2012年6月18日 (月)

この週末はひどい日だった。

この週末は、ひどい日々だった。

まず、プリンターが壊れた。困った。そこで、「ステイプルズ」にいってみた。レザープリンターにするか。インクジェットにするか。迷った。結局、単純なレザープリンタを購入した。家に帰ってセットしたら、なんとか動いた。ほっとした。

朝、どうもネジが緩んでいたようで、なんとブラインドが落ちてしまった。どうしようかと動揺したが、ネジを締めなおしてつけてみらた、もとに戻った。ほっとした。

上階のコインランドリーに洗濯しに行った。久しぶりに、お金をいれても洗濯機が動かなかった。そこで、以前、他の住民に教わったように、ドンドンたたいてみたら動いた。ほっとした。

ときどき、インタネットーが制限付きになって受信がうまくいかなくなるときがある、スカイプを使っているときに、なってしまった。

ほんとうに疲れる週末だった。そのために、完全にペースを完全に乱してしまった。

私の場合、非均衡論者なので、悪いときにには悪いことが続くという人生観だ。ちなみに、私の友人で国学院の国学教授は均衡論で、悪いことがあると次は良いことがあるという人生観らしい。みなさんはどちらだろうか?

2012年6月15日 (金)

Popperも訪れていたバークレー

 前にも書いたが、バークレーにはトマス・クーンがいた。そして、ドイツからイギリスに渡って、ポパーにロンドンに残るようにと言われたにもかかわらずバークレーに移ったファイアーベントがいた。

 

 おそらく、ファイアーベントはクーンと話をしてアメリカにも面白いやつがいると思ったのだろう。そして、ファーアーベントは、ポパーに相談して、クーンのパラダイム論をめぐってイギリスで討論会を企画する。これによって、クーンは一躍有名になる。その討論会での議論が本として出版された。

 

 その後、クーンは、東の名門プリンストン大学に呼ばれる。

 ポパーの本を読んでいると、ポパーもコンプトンに会うために、バークレーに来たようだ。しかし、会う前にコンプトンは亡くなったようだ。きっと、弟子のファイアーベントと、バークレーもいいねと話をしていたのかもしれない。

 

 バークレーはこういった大学なので、ここを卒業した野中先生がナレッジマネジメントを展開したのも決して偶然ではない気もする。運命の糸がつながっていたのかもしれない。

 

 そんなことを考えながら、ここでの生活を楽しんでいる。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2012年6月14日 (木)

米国の洗濯機にはご用心

 これは、ニューヨーク大学に留学したときにも経験したことであるが、洗濯機のことについて書いておきたい。

 

 私のアパートには、各部屋には洗濯機はなく、上の階のフロアにコイン式の洗濯機と乾燥機が数台設置してあり、それを利用することになる。25セントコイン6枚が必要だ。

 この形式はニューヨーク大学に留学したときのアパートと同じだ。そのときにも経験したのだが、機械が似ていたので、嫌な予感が最初からした。

 もしかしたら、動かないのではなないか?

 

 はじめて洗濯しにコインランドリーに行った。早速、25セントコインを並べてプッシュした。動かない。困った。英語には、もし問題があれば、その機械の会社らしいところに連絡してくださいと書いてあるが、ほとんど無理。時間も遅いし。とにかく困った。

 

 そこに、運よく、他の住民の男の人が来たので、動かないのだが、どうしたらいいのか、聞いた。すると、その人は、ここはよくあるんだといって、洗濯機を足でドカンーと蹴った。そしたら、動いた。良かった。

 

 しかし、毎回、これだと困る。そこで、何がおかしかったのか、私も考えてみた。おそらく、米国の機械の精度が悪いということだから、できるだけ精度を落とさないように、こちらも行動する必要があると考えた。

 具体的には、こういうことを考えた。洗濯機を動かすには、先にも述べたとおり、25セントコインを縦に並べる穴が6つある。裏なら裏、表なら表、全部同じ方向にして6枚をならべる。しかも、できるだけ25セントコインの裏の絵も同じものにする。

 これを実践してから、いままで失敗したことがない。

しかし、安心していたら、次に予想もしないことが起こった。

 一応、洗濯が終わり、洗濯ものをとりに、コインランドリーいった。なんと、今度は洗濯機のドアがあかないのだ。強く引いてもドアが開かないのだ。困った。そこに、運よく、住民の男性がいたので、どうしたらいいか聞いてみた。

 彼は、「これはよくあることなんだあ~」といって、洗濯機を足で蹴った。そしたら、ドアが開いた。

 どもう困ったときには、足で蹴るようだ。

 いまのところ、足で蹴る機会には恵まれていないのだが、これも米国らしい状況である。日本のコインランドリーとは違うのだ。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

 

 

 

 

2012年6月13日 (水)

アメリカ体験の続き。あり地獄の刑。

 先の記事で、私が図書館のスタッフに言われて、4階のアドミニストレイターに会いにいったときのことを、さらに詳しく説明したい。

 

 4階にいったとき、実は、彼はいなかったのだ。そこで、その近くにいる人を捕まえて、彼にどうしたら会えるのか聞いた。そのスタッフは、いま彼は忙しいので、午後3時30分から4時には絶対に戻ってくるから、もう一度来てくれというのだ。

そこで、私は研究所の研究室で少し勉強し、3時30分になったので、彼に会いにいったのだ。しかし、まだ彼は部屋に戻っていなかった。そこで、ハース・ビジネス・スクールの4階に小さな大学のグッズを売っている部屋があるので、時間つぶしに入ってみた。

アリ地獄だった。

そこには、1人女性のスタッフがひまそうにいた。いまは、夏休みなのでだれも来ないのだ。私をみると、すぐに近づいてきて、いろいろと説明を始めた。私も、これはいい感じとかいったりして、お世辞をいってたのだが、彼女の説明が終わらない。

途中で気が付いた。

彼女はひまを持て余しており、とにかくだれでもいいから話をしたいようだ。私は、3時30分から4時までの間にデイビットに会わなければならない。焦ってきた。

しかし、彼女はとにかく服やシャツ、バック、など説明したいらしく、私を解放してくれない。結局、部屋にあったグッツ全部の説明を聞かされた。

さらに、ここに並べてある品は少ないが、倉庫にはすべてのサイズがあるといって、倉庫に行って服を取り出してきた。私は、もう4時になっているのではなないかと気が気ではない。

やっと、いまから会わなければならない人がいると説明して、逃げるように部屋をでた。すでに4時だった。

こうして、再びアドミニストレイターの部屋にいったら、デイビッドがいた。そして、私のカードをチェクしてもらったのだ。

しかし、先に説明したように、不幸はまだ終わっていなかったのだ。

●結末

本日、図書館で登録してもらった。受付の人は、昨日と同じで、私のことを覚えていてくれた。すぐに、コンピュータで登録してくれた。そして、早速、ビジネススクールにいって、ポパーの本を借りた。こちらは、アルバイトなのか、毎日、受付の人が違うようだ。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2012年6月12日 (火)

今日はアメリカを体験した。たらい回しの刑。

 今日は、久ぶりに米国を体験した。これは、ニューヨーク大学のスターンスクールでも体験したことだ。

 

 昔と違って、今はネットを通して、学術論文をダウンロードできるので、ほとんど図書館に行く必要がない。しかし、今回、ポパーの本をどうしても見たくなり、検索してみた。バークレーには、たくさんの図書館がある。

 ハース・ビジネス・スクールにも図書館があり、そこにポパーの本があったので、早速、借りにいった。すぐにポパーの本は見つかった。受付で、身分証明書のカードを渡したところ、図書館の女性のスタッフが「このカードはアクティブではない」という。

 そこで、そうすればいいのか、聞いてみた。すると、そのスタッフは少し考えて、「アドミニストレターに聞いてください」といった。「その人はどこにいるのか」と聞いたところ、「あなたの所属する事務の人に聞いてください」というのだ。

 そこで、研究所にもどって、事務の人に聞いてみた。研究所の事務の人は、「おかしいわね~」といって、「アドミニストレターならば、4階のデヴィッドだと思う」といって場所を教えてくれた。

 そこで、アドミニストレターのデヴィッドに会いに行った。彼に、「図書館で本を借りたいが、このカードはアクティブではないといわれた」といったら、彼は調べてくれた。しかし、彼がいうには、「このカードはアクティブだ」という。そして、彼は「もう一度図書館にいって、だめなら私を呼びに来てくれ、そのときは私もいくから・・・」ということで、再び図書館にいった。

 今度は、図書館には別の女性のスタッフがいた。「このカードはアクティブだ」といわれたといって渡した。今度のスタッフも、「これはアクティブではない」といった。「ではどうすればいいのか」と聞いてみた。

 そのスタッフは、中央図書館で登録しなければならないといった。なるほど、といって、地図をもらって、今度は中央図書館にいってみた。バークレーは広いので、もう大変な距離を歩くことになる。

 やっと、中央図書館に到着。受付で、「登録が必要だといわれてきたが、どこへ行けばいいのか」と尋ねた。「向こう奥にその登録の受付があるので、そちらの方へ」といわれて、やっとたどり着いた。

 登録の受付では、「この紙に必要な事項を書いてください」といわれて紙を渡された。ガンー~~~~いまだ、自分の米国での住所を正確に覚えていない。また、ハースの研究室にもどって手帳をみなければ、ということで、また長距離を歩いてハースの研究室にもどった。

 申込み書に必要事項を書いて、再び長い距離を歩いて、中央図書館へいった。やっと、たどりついて、受付にいってみたら、その窓口に「Closed」の看板が・・・・・。もう夕方の5時だった。「え~5時で終わりなの~」

 隣に女性のスタッフが座っていたので、すがるようにお願いしてみた。やはり米国流に、それは私の仕事ではないといわれた。があ~~~ん。

 久しぶりに分業の国、職務明快な国、アメリカを体験した。これで、今日の午後は終わってしまった。ものすごく、運動した。アメリカだ!!!!!

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2012年6月11日 (月)

若手ダイナミックケイパビリティ研究者にひとこと

やはりネットだけでは読み取れないものがある。日本でも、ダイナミックケイパビリティの話は聞いていた。

特に、最近の若い研究者はこの概念に興味を持っている人が多いと思う。私自身は、怠け者で、直接、研究していたわけではなかった。とにかく楽をしようと思って、若手研究者の発表などを聞いて、もし刺激的だったら、がんばろうかというずるい考えだった。

本当のことをいうと、日本にいた時には、刺激ある発表は聞いたことがなかった。だから、やる気が起こらなかったのだ。

どころが、こちらに来てみると、予想外に深い議論が展開されているように思える。実は、科学哲学に関係するような話も出ている。驚いた。

私は、慶大の学部、大学院時代に、故小島三郎先生のもとで、7年間、経営学専攻であったにもかかわらず、経営学ではなく、科学哲学を勉強してきた。だから、何か因縁めいたものを感じている。

人生は縦にも横にもつながっているものだと思った。そして、運命の糸に導かれるように、いろんな人に会わせてれる。不思議なものだ。

やはり自分の目で確かめないとだめなのだと改めて思った。逆に、私の周りにいた若手の研究者に八つ当たりしたい気持ちにもなった。とにかく、しっかりしてくれと。日本の学者もがんばれと。

ここでは、具体的な話は紹介できないが、いまはひたすら英語でいかに表現できるかに苦しんでいる。日本語ならば・・・・といつも悔しい思いをしている。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2012年6月10日 (日)

今日の女性の店員は賢かった。

 今日のスーパーの店員は若い女性だった。また、早口で話すのではないかとビビッていた。しかし、今日は、彼女の質問が正確に聞き取れた。

(1)バックは必要ですか?

今回は、大きめのコーラ2本を購入した。

(2)2セントもっていますか?

請求が3ドル2セントで、私が5ドル札をだしたので、こう聞いてきたのだ。

2セントだして、2ドルもどってきた。なかなか賢い女性だと感心した。

次に、前から気になっていたコーヒショップに入った。また、早口でしゃべられるといやだなあ~と思っていた。

しかし、今回は、聞き取れた。私は、シンプルに「カフェオレ」を注文した。しかし、相手は「キャラメル・オレ・・・?」と聞き返してきた。しかし、もう一度、「カフェ・オレ」といったら、向こうが早とちりをしたと思ったようで、自分の頭をたたいていた。

問題は、次だった.。聞いたことのない質問をしてきた。

「+*○・・・・・・」

私は、「パードン・ミー」といって、聞き返した。今度は聞こえた。

私がこの店に入ったのは、午後4時30分頃だったのだが、店員は「今日、この店は5時に閉まるが、それでもいいですか?」と聞いていたのだ。

私は「ノープロブレム」といって、なんとか対応できた。うれしかったなあ~。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2012年6月 9日 (土)

オリンパスの不祥事と大量リストラ

 米国に来てもやはり日本の企業のことが気になるものだ。こちらで研究論文を書いているのだが、気になる会社は富士フイルムとオリンパスだ。

 コダックとの関係で特に興味深いのは富士フイルムだ。ハース・ビジネス・スクールの学生のプレゼンでも当然でてくる。

 他方、オリンパス、今回2700人を人員削減するようだが、ニュースではいま景気が悪いのでという理由が語られている。しかし、実は昨年発覚した不祥事の影響が大きいのではないかと。もしそこに因果関係があるとしたら、この2700人の人員削減はやはり過去の経営者の責任だともいえる。

 

 あのとき、損失を隠さずに、しっかり公表し、経営者が責任をとってしかるべき行動をとっていれば、この2700人は会社に残れたかもしれない。もちろん、その因果関係は不明だが。しかし、これは経営者にとって教訓とすべきではなか。

 

 われわれは不完全なので、予想もしない不祥事に巻き込まれるかもしれない。しかし、経営者は現在だけではなく未来も考えて、できるだけ多くの従業員を救うように行動すべきだと思う。

 

 景気が悪いので、不祥事の影響で、人員削減する。辞めるべきなのは、従業員ではなく、雇用を増やすことができない経営者の方だ。とドラッカーはいうだろうなあ~。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

 

 

2012年6月 8日 (金)

野中先生との共同論文発売(一橋ビジネスレビュー)

野中先生との共同論文が『一橋ビジネスレビュー』で掲載されました。

内容は以下の通り。関心ある人はぜひ読んでください。

http://www.iir.hit-u.ac.jp/iir-w3/hbr/hbr01.html

知識ベース企業の経済学

──ミドル・アップダウン・マネジメントとハイパーテキスト型組織の効率性

 野中郁次郎によって展開された知識ベースの経営理論は、基本的にSECIモデル、ミドル・アップダウン・マネジメント、そしてハイパーテキスト型組織といった3つの要素から構成されている。つまり、それは知識創造のための原理論、管理論、組織論といった3つの分野から構成され、今日、これらの研究領域は広くナレッジマネジメントと呼ばれている。そして、このナレッジマネジメントに従う知識ベース企業の効率性は、これまでいくつかの日本企業の事例によって経験的に示されてきた。しかし、その効率性が理論的に証明されているわけではない。これらの事例が単なる偶然ではないことを証明するために、本稿でわれわれは、組織の経済学あるいは新制度派経済学に基づいて、ミドル・アップダウン・マネジメントおよびハイパーテキスト型組織の効率性について理論的に説明し、それゆえ野中のナレッジマネジメントに基づく知識ベース企業は経験的のみならず理論的にも効率的であることを論証する。

2012年6月 2日 (土)

日本企業の危機とかいうけれど

米国から、インターネットで日本の記事を読むと、日本企業の危機、日本企業の組織能力の危機、日本企業の技術力の危機といった記事が踊っている。

確かに、日本企業にとって大変な時期だ。

しかし、記事の中には、何か日本だけがあるいは日本企業だけが危機にあるかのような内容が意外に多い。

しかし、実際には、日本企業だけではなく、米国企業も大変なのだ。はっきりいって景気は悪い。一部のIT企業を除いて。さらに、ヨーロッパはもっと大変なのことになっている。

一時代昔ならば、戦争が起こってもおかしくない状態だ。とにかく、世界全体が不況になっているのだ。円に対する各国の通貨の価値の低さは異常だ。

こういった世界中が不況で危機の時には、一つの考え方として、日本企業の中でも成功している企業に注目した方がいいと思う。まさに、いまこそ、どの企業がダイナミックケイパビリティをもっていたのかどうかを確認できる時期なのだ。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

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菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

2012年6月 1日 (金)

価値合理性と目的合理性(手続き合理性)

 日本にいたときと違って、米国に来てからかなり自由な時間が取れるので、いろいろと考えることがある。もちろん、いまは英語でいっぱいいっぱいなのだが。

 

 若いときには理解できなかったが、年をとってからその映画の良さが分かったものがある。そして、同じように、若いときには、言葉として知っていたが、実感として理解できなかった言葉がある。いまも理解できるのかどうかわかないがのだが・・・

 

 それは、マックス・ヴェーバーの「目的合理性」と「価値合理性」という言葉だ。「目的合理性」とは、目的に対してそれを達成する手段が適切であるということだ。つまり、目的と手段の関係が適切につながっているのだ。恐ろしく簡単にいえば、目的が与えられており、最適な手段を探すことが重要なのだ。さらに、論理的に説明することもできる。しかし、いくら論理的に説明しても、実感としてなかなか分かってもらえないだろう。やはり、実例が必要なのだ。

もっと大変なのは、「価値合理性」の方だ。これは、難しい。これは手段とは関係なく、ある価値を追求すること自体が人間の理性に合っているということなのだが・・・・それはいったいどういうことなのか。やはり、適切な実例が必要だろう。

若いときには、これらの実例がなかなか見つからないのだ。私自身、いまもその実例が正しいという自信があるわけではないのだが、多分こういうことなのだなあと思うことがある。

それは、リーダーの行動を見ればわかる。

たとえば、いま社会に対して恥じない製品を作りづづけていきたいという理念をもった会社があるとしょう。その理念を実現する新製品Aを開発し、部品メーカーもほぼ決定し、ほぼすべて準備がそろったので、トップマネジメント会議で、3か月後に新製品を販売することを目標として民主的に決定したとしよう。

ところが、運悪く、地震が起こり、絶対的に信頼していた部品メーカが部品を作れなくなった。さて、このとき社長あるいはリーダーはどうするか。

(1)3か月後に新製品を販売するという民主的に決めた目的を達成するために、多少、信頼の置けない別の部品メーカーでもいいからとにかくできるだけ早く探し出して、予定通りに目標を達成しようとするリーダー。

(2)これに対して、もう手段はどうでもいい。独裁といわれてもいい。大事なのは3か月後ではなく、社会に対して恥じない製品を販売することであり、新製品は4か月後でも6か月後でもいい、とにかく徹底的に信頼できる部品メーカを探す。あるいは、なかったら従来の部品メーカの復旧を待つというリーダー。

もうおわかりの通り、前者(1)が目的合理的リーダーであり、後者(2)が価値合理的リーダーなのだ。と私は解釈している。別の言葉でいえば、前者はスマートで、後者はどんくさい人だ。一転して、カント的にいえば、前者は理論理性的リーダーであり、後者は実践理性的なリーダーだ。

みなさんの上司はどちらでしょうか?そして、どちらの上司を信頼しついていくのでしょうか?ヴェーバーは、前者のようなリーダーが増えてくるだろうなあ~、そしてそんな社会はさみしいなあ~と思ったのではないでしょうか?

しかし、私が数か月前に日本でお会いした社長は後者だったと思う。その方の部下は幸せだと思う。なぜならば、そのような社長は部下を決して単なる物としてあるいは単なる手段として扱わないからである。

いままでバカな話ばかりしてきたので、たまには違うことを書いてみました。

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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