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2012年5月 5日 (土)

データと情報に振り回されている米国

 米国に来て、CNNやニュース番組をみていて気付いたことがある。特に、円とドルの関係が、毎日、気になるので、いつもテレビをみているのだが、米国はあまりにデータと情報に振り回されすぎではないか。

 毎週、毎月のように、経済指標が発表され、そのたびに、株価や為替が変動する。その指標はかなり細かく、たとえば雇用数増えた場合、1週間でどの業種が増えて、どの業種が減ったかまで放送される。そして、その小さな変化から多くの投資家が先を予測して、株価や為替が動く。

 そして、オバマ大統領の政策が批判されたり、評価されたりする。しかし、これだけ短期的にデータをチェエクすることが本当に良いことなのだろう。もう少し長期的な視野にたって、データや情報を見た方がいいように思う。つまり、そういった観点からの評価も必要だと思う。

 というのも、行動経済学的にいえば、いまのようなやり方では、参照点(基準点)がいつも前の週のあるいは先月のデータや情報となるからである。長期的な観点からすると、全体として景気が良くなっていたとしても、前の時点を基準にするので、悪くなったような心理状態に陥ることになるのだ。

このような人間の心理状態が、人間行動そして経済活動に大きな影響を与えることを説明しているのが、行動経済学なのだ。マスコミももう少し考えて、テレビで放送したほうがいいのではないか?

菊澤研宗: 戦略の不条理 なぜ合理的な行動は失敗するのか (光文社新書)

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菊澤 研宗: 戦略学―立体的戦略の原理

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キュービック・グランドストラテジー

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

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●上記の『組織の不条理』の文庫版

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

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