慶応大学菊澤ゼミナールHP

私の趣味

新制度派経済学と限定合理アプローチの本

経営哲学学会HP

« 1月13日と18日 全労済での講演 | トップページ | 大学センター試験の意味がわからない »

2012年1月22日 (日)

●●賞について

最近、芥川賞を受賞した田中氏の言動や態度が話題になっている。

http://news.goo.ne.jp/article/nbonline/business/nbonline-226297-01.html

とくに、石原都知事との関係が面白い。

私自身は、石原都知事の意見に近いのだが、**賞というものについて、反感を買うような意見をもっている。

私は、経営哲学学会の会長をしていた。学会にも賞はある。賞というのは、優れた業績を挙げた人に与えるべきものだ。これは原則だ。(経営哲学学会では、7人審査委員が会合を開かず(談合をさけ)、対象論文を読み、それぞれ点数をつけて、その合計点で受賞者が決定される。これは意外にいい。会議を開かない方がいい。政治的に動く人がいるので・・・)

しかし、奇妙なもので、そのある時点でいい作品や業績を挙げても、今後もそうかというと不安な人もいる。その1点だけで、たぶんこれまでもだめで、今後もダメという予感がする人もいる。

そういった人たちに賞を与えると、その賞自体の価値が上がらない。ある学会の賞はそういった人に与えているので、価値が低く、だれもほしいとは思わない。すると、アジア系外国人が頑張るので、いつも外人が受賞する。

これに対して、多少内容はなくとも、その所属大学がいいとかということも踏まえて、今後もたぶん活躍すると思う人に、賞を与える。全部の人が今後も有名になることはないが、かなりそうなる。すると、その賞は価値がでるのだ。あの人ももらった賞だとか、この人ももらっているとかなる。

さらに、受賞しその後有名になった学者はたくさんメディアに登場し、その受賞を経歴に書くので、その学会も有名になるし、その賞の存在もさらに広く知られていく。すると、若い人もその賞がほしくなる。こういった循環となる。

賞について、みなさんは、どう思うだろうか。最近の芥川賞はどうだろうか。昔は、大学受験で、芥川賞を受賞者の名前を覚えたが、いまではそんなの不要だと思うのだが・・・

経営哲学学会: 経営哲学の授業

« 1月13日と18日 全労済での講演 | トップページ | 大学センター試験の意味がわからない »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31