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2012年1月 7日 (土)

不祥事と経営者の任期

1990年代以降、企業不祥事が多発した。そしていまもオリンパスが注目されている。コーポレート・ガバナンス問題である。

これまで、不祥事を抑止するために、いろんな制度変革がなされてきた。会計監査制度の改革。株式市場をめぐる改革。取締役会をめぐる独立役員制度など。

さらに、制度的な不備はあるだろう。

しかし、最終的には経営者個人が自分で自分を律してほしい。社会人大学院生と話をしていると、とくに日本の優良企業ではだれが社長になってもそれほどかわらないという声を聴く。おそらく、年功序列にしたがってあるいはあるルールにしたがって前社長が新社長を選ぶのだろう。

これをどう解釈するか。

やはり、優良企業は安定しているのだなあと思うかもしれない。私は、悪い人間なので、社長って簡単なんだなあ~と思う。たぶん日本では、サラリーマン社長の任期は4年か5年だろう。もちろん、社長は忙しいだろう。そんなことは分かっている。

私がいいたいのは、サラリーマン社長でも最低10年やってほしいということだ。まさに、その社長のカラーを出しほしいのだ。10年あればだせるだろう。これは、GEのやり方だ。

GEの場合、社長の任期は長い。それゆえ、責任が重いのだ。ある社長はGEを金融会社にするこもできる。あるいは、エジソンの時代のように家電の会社にすることもできる。自由である。しかし、その自由に対する責任は重い。何もしない社長はでは困るのだ。外部から批判されるだろう。10年以上の任期はあまりにも長い。だからこそ、ふつうの人はなれないし、選ばれない。逆に、普通の人はなりたくないだろう。あまりも責任が重くて。

日本の優良企業も社長の任期を10年以上にすれば、社長の選択は慎重になるだろう。また、10年もやれば悪事もばれるし、会社はつぶれてしまう。なにもしなければ、株主から文句がでるだだろう。まさに、選ばれるべき人が選ばれるだろう。

2年や3年の任期なんて、だれでもやれるのだ。何もしないでも時は流れる。実に簡単なことだ。悪事も次の世代に受け継がれる。無責任だ。存在感がない。それは、単に給料の高いポストという意味しかない。日本の社長の存在意義を示すために、サラリーマン社長の任期はぜひとも10年以上にしてほしい。

私は、そういった人事を日本の優良企業に強く求めたい。

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