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2011年9月11日 (日)

サンデル教授、もうそろそろ!

 またサンデル教授がNHKにでていた。ボストンのハーバード大、東京の東大、そして上海の復旦大を衛星中継でつないで、みんなで議論する。いつもの番組だ。

 

 もう何回も見ているので、みんな気付いているかもしれないが、私はもう飽きた。良い議論はしているのだが、結局、結論はない。いや正確にいうと、彼の結論は、悲しいかな決まっているのだ。

「いろんな考えがあるだろう。しかし、今日の議論のように、みんなで議論を続けてゆくことが重要なのだ」と。

 

 議論を続けていっても結論がでないのではないのか?確かに議論は楽しいし、意義もある。しかし、もうそろそろ、結論をだしほしいのだ。私は。あるいは解答を出してほしいのだ。

 しかし、サンデルに、この要求は厳しいと思う。なぜか。

彼には、学説がないからだ。だから、彼自身の答えはないのだ。きっと。みんなから議論を引き出し、議論を発展させ、そして最後に議論を続けることはいいことだといって放送を終えるのだ。

 しかし、私が哲学者に求めているのはそんな答えではない。「独断でも、偏見でも、ドグマでいもいいから、あなたの答えを聞きたい」

 サンデルが取り上げているいろんな問題に対して、カントはきっと答えてくれるだろう。哲学者だから。へ-ゲルも答えてくれるだろう。ヒュームもまた答えてくれるだろう。デリダも答えてくれるだろう。みんな哲学者だから。

 しかし、サンデルでは無理だ。

 

 違いは何か。自分の学説があるかないかだ。日本だけで有名なサンデルには、とにかくロールズを超えてほしい。ロールズは米国が生んだほんのわずかな哲学者のひとりだと思う。

 

次に期待してもう一回見てもいい。でもきっとまた同じ思いをするかもしれない。残念。

彼の本質は、実はニュースをやさしく語る池上さんと同じかもしれない。

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    11)ポパーとカントの哲学」カテゴリの記事

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