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2011年7月

2011年7月31日 (日)

試験の採点ほぼ完了 聖将軍 今村均のこと

大量の前期試験の採点もほぼ完了した。大変な作業であった。

これから、やっと自分の研究ができる。嬉しい。しかし、少し体調が悪い。

採点の合間に、日本陸軍、今村均の研究をしていたのだが、改めて今村均はすごいと思った。

司馬遼太郎が『坂の上の雲』で、乃木の軍人としての能力を批判しているが、今村の性格からして珍しく、これに反論している。

今村の反論は、非常に興味深い。

彼は、多元論的世界観に立ち、軍人としての才能はただ物理的に勝利することだけではなく、人間としての品性や魅力など心理的世界や知性的世界に関わるものが重要なのだという。それらの魅力も含めて、軍人は評価されるべきだというのだ。

この点も含めていえば、日露戦争の二百三高地の乃木の戦略・戦術的な采配だけを批判することは表面的だという。

あの戦いは、乃木という人物がそこに存在していたからこそ勝ち抜けたのだという。つまり、ミドルもロアーも兵士も乃木大将がそこにいたので、苦しい戦いを勝ち抜けたのだという点が重要なのだということだ。そのことを軍中央もよくわかっていて、軍司令官を交代させることはできなかったのだいうのだ。

われわれ人間はトップが良い戦略を立てればそれに従って行動し、良い結果をだすわけではないのだ。人間はロボットではないのだ。

はやりトップに魅力がないとだめなのだ。魅力がなければ、みな打算的に動く、管理システムがしっかりしていれば、ぜいぜい1+1=2のように機械のように動く。管理システムが駄目だと、みな手抜きする(モラルハザードが起こる)ので、1+1<2になったりする。

しかし、リーダーに魅力があれば、みな負担するコストを無視して行動してくれる。そうすると、1+1<3になったりするのだ。

秋になれば、NHKで『坂の上の雲』が放送されるのだが、楽しみだ。

こういった点を、ぜひいまの総理は理解してほしい。人間的な魅力のない人がいくら立派な理念や戦術や戦略を語ってもだれもついてこないのだ。

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

2011年7月26日 (火)

現在、採点中

現在、前期試験の採点中だ。まさに、格闘しているという状態だ。2000枚以上あり、この作業が大変で、いまは何もできない。ひたすら採点のみだ。

2011年7月22日 (金)

ブログ、ツイッターは世界3

いま、なでしこジャパンの熊谷選手のツイッターが問題になっている。コンパに居合わせた学生がツイッターでいろんなことを書きこんだからだ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110721-00000008-jct-ent

K.Rポパーによると、世界は三つに区別される。

(世界1)物理的世界

(世界2)心理的世界

(世界3)理論内容の世界(知識)

書きこんだ人間は、その影響が小さい範囲だと思ったかもしれない。しかし、一度、文字として書き込んだものは、その人の心で思っていること(世界2)を超えて、世界3の住民となり、プラス・マイナスの外部性を生み出すことになる。その人の意図を超えて、多くの人々に解釈されることになる。

この意味で、インターネットの世界は怖い世界だ。プラス・マイナスの外部性であふれているのだ。

しかし、こんなことで熊谷選手は落ちこまないでほしい。次のアジア予選やオリンピックに期待している。がんばってほしい。

2011年7月20日 (水)

なでしこジャパンに報奨金を!

 ワールドカップに優勝したなでしこジャパンに協会からいくら報奨金が与えられるのか、問題になっている。

 本来の規定では、正確ではないが、男子が3000万ぐらいで、女子が150万ぐらいということだが、その差は何か。

 男子は絶対に優勝することはないという意味で高く設定し、女子は人々が関心がないから安いのか。その真意はわからない。しかし、その差の大きさに驚いた。

 しかし、私の考えはこうだ。

 男子には悪いが、まずワールドカップで優勝することはないので、それを実現させた女子にはぜひとも1000万円渡してほしい。そうしないと、報奨金の意味がなくなるだろう。

 出せるときに出す。これだと思う。そんなものは、けちっては駄目なのだ。

2011年7月18日 (月)

私には神がついている なでしこジャパン、おめでとう

「私には神がついている」といったのは、アラカン山系の奥深く5万人以上の将兵を餓死させた史上最悪のインパール作戦を遂行した牟田口廉也陸軍中将の言葉だ。

今回、ドイツ戦、スエーデン戦をみて、「なでしこジャンパンには神がついている」と思った。しかし、神がついているとしても、どんな形でアメリカに勝てるのか、想像ができたなかった。1-0で勝つのか。0-0でPKなのか。どんな形で神は勝たせてくれるのか、わからなかった。

今日、試合をみて、こんなストーリで神は日本を勝たせてくれるのか、と感動した。

あまりにも劇的な勝ち方だった。2度リードされて2度追いつき、最後にPKで勝つ。もう最高のストーリだった。本当に「神がついている」と思った。子供が大人に勝ったというような試合だった。

やはり、勝負はわからない。本当に驚いた。日本の女性は強い!

後は、サッカー男子と菅総理だけだ。

2011年7月16日 (土)

試験についてあれだけいったのに、学年とクラスが書いてない!

昨日、試験を行った。

現在、1400人の学生の答案用紙を整理している。商学部、経済学部、法学部、政治、文学部、とにかく大変だ。

昨日、試験会場であれだけ、「学年、クラス、を書きなさい。書かない人は、規則により、採点しない」といったはずだ。それにもかかわらず、学年、クラス、学部を書いていない人がいる。本当に腹が立つ。

こういった人は、無効とするので、もし書いていない人がいたら、残念ながら失格となるので、覚悟していてほしい。

名前を書いていない答案1枚だけあったが、もう話しにならない。

2011年7月11日 (月)

学者とビジネスマンの方法論争

 最近は、社会人学生が増え、そして社会人も学会に入会するので、昔と比べて学者と社会人との交流が多くなった。学会にも社会人が積極的に参加してくている。
 こうした状況で、学者の理論的な報告に対して、ときどき社会人は個人的な経験や体験からその報告が自分たちの体験や経験や感覚と違うということをしばしば発言する。
 ●統計的に処理された結果と自分たちの個別企業の実態とは一致しないという意見がある。これは、ありうると思う。この点は、研究者注意しなければならない。
 ●それからもう一つ、企業人はそもそもそんな考えのもとで行動していないという意見もある。この点については、論争的である。
 ●昔、ミクロ経済学(新古典派経済学)が仮定している企業の「利潤極大化仮説」をめぐって、会社の社長にインタヴーしてみたところ、だれも利潤極大化していないとか、限界収入とか、限界費用という概念も知らないという事実が明らかにされ、それゆえ新古典派経済学の企業理論は誤りであるという批判がなされたことがある。
 ●これに対して、ミルトン・フリードマンはそんなことは大した問題ではないといった。It's doesn't matter. 彼が言いたかったのは、企業人が利潤極大化していると仮定したとき、S1,S2,・・・という状況のもとでは企業はB1という行動をとることが予測でき、その通りに企業が行動すれば、その企業の社長が「自分は利益最大化していない」といっても大した問題ではないということである。外からみて、説明できればいいのである。
 ●たとえば、ある企業Aあるとする。Xを生産量だとすると、この企業の収益と費用は原価計算によって以下のようだとする。
状況
(S1)収入R=3X2-22X
(S2)費用C=2X2-12X
(X2:Xの二乗とする)
このとき利益πは以下のようにる。
π=収入-費用=X2-10X
ここで、この企業が利益最大化していると仮定すると、それを達成するXは(微分すればいい)
2X-10=0 つまり、X=5となる。
 ●ここで、もし状況(S1)(S2)のもとにある企業が実際に5を生産していたならば、その会社の社長が「私は利益最大化していない」といっても大した問題ではないのだ。社長の意識とは無関係に、その企業は利益最大化行動をしていることになるのだ。
菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

経営哲学学会部会は良かった。

土曜日、慶応大学で経営哲学学会関東部会があった。面白かった。

●まず、一橋大学名誉教授・中央学院大学教授の平田先生のお話は面白かった。改めて、「経営学」という学問について考えさせられた。

平田先生は、すでに亡くならている慶応義塾大学教授で、私の指導教授であった小島三郎先生のことを思ってお話をしてくださったようだ。いい話だった。身が引き締まった。

平田先生には長生きをしていただき、日本の経営学が変な方向にいかないように、今後も監視していただきたい。

●次が、若き大学院生3名の報告であった。思った通り、おもしろかった。

3人ともいい報告をしてくれたので、参加者はみな刺激を受けたと思う。みなこのまま研究を発展させてほしい。

実務家の方々から、実態と違うように思うという意見も多くでていたが、それほど気にする必要はない。

ミルトン・フリードマンがいっているように、外からみて説明できればいいのだ。この問題については、次のブログで書きたいので、関心のある人は次をみてください。

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

2011年7月 6日 (水)

そんなに役職にこだわるなら菅大統領にでもなればいい

なぜ菅総理はそれほどまでに「総理」にこだわるのか。今の現状みれば、政治空白は誰の目にも明らかだ。

そんなに役職にこだわるなら、「大統領」という新しいポストでも作って、菅大統領におさまっていればいい。そして、静かに得意の原子力の本でも読んで研究していてほしいものだ。

あきれるばかりだ。本当に、子供の教育にも悪い。不条理だ。

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

2011年7月 5日 (火)

もう何でもありの菅総理

菅総理の記事には、あきれるばかりだ。献金問題あり、中国訪問問題あり、もうなんでもありだ。この人は、何のために、総理大臣をしているのかまったくわからない。これだけ世間が騒いでるのに、それを認識できない人が、世間の状況など認識できるわけがないのだ。こんな人が政治などできるわけがない。

そんな認識能力のない人に総理大臣をさせてはいけないのだ。認識能力がゼロなのだ。民主党の幹部もしっかりしてほしい。国のことを思うならば、はやくやめさせてほしい。今回、辞任した松本大臣をみならってほしいものだ。彼の方がよほど世間を認識する能力があるといいたい。

不条理だ。本当に不条理だ。

●菅総理献金問題

http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0704&f=politics_0704_018.shtml

●菅総理中国訪問

http://news.nifty.com/cs/world/chinadetail/sech-20110705-20110705_00046/1.htm

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

2011年7月 1日 (金)

専門バカへの慰め by ファイアーベント

 今日は、学生に授業評価を行ってもらうために、事前にアンケート用紙を300枚印刷しに、南館の講師室に隣接する印刷部屋に行った。

そのとき、印刷をしていたのは私だけ。そして、やる気のないアルバイトの学生。クーラーが弱く部屋がいくぶん暑い。印刷をはじめたところ、目の前に扇風機があることに気付いた。扇風機は少し天井をむていた。

私は、周りをみて誰もいないので、扇風機の角度を変えて、自分に風がくるようにした。かなり、涼しくなった。

そこに、事務員が突然現れて、そして私にこういった。

「先生!この扇風機は部屋全体を涼しくするために、少し上に向けてあるです」といって、扇風機の角度を変えて、再びものと方向へもどした。

私は、戸惑った。そして、心の中でこうつぶやいた。

「お前は何のために部屋を涼しくしようとしているんだ。部屋という物理的世界を涼しくするためか。違うだろう。最終的に、部屋で印刷作業する人が作業しやすくするために、部屋を涼しくしているのだろう。そして、そのために、扇風機を回しているのだろう。そこに、作業しているのは私だけだ。その人間のために、扇風機を回しているのだろう。私より部屋が大事なのか~~~~~」

その後、その部屋をでた。部屋をでたら、今度は向こうから警備員が歩いてきた。

この通りは横4人ぐらいしか通れない。いま3人の学生が話しながら横に並んでいる。残り1名のスペースしかない。このまま歩けば、向こうからくる警備員と私はぶつかる。どうしよう。困った。

結局、教員の私が警備員に道を譲った。向こうはよけるしぐさもしなかった。

何か。不条理だ。不条理な一日だった。

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

XJapan はすごい!学ぶべき点は多い。

私は、ビートルズ以外にあまりロックは聞かないのだが、XJapan だけは少し違う。昨日、ロンドン公演を大成功させたようだ。

http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110630/ent11063017020021-n1.htm

国際化が叫ばれて久しいが、いまだに世界に通用するものは少ない。とくに、学問の世界は、特に特に社会科学分野は弱い。世界に通用する研究もあるのだが、英語という言語の壁が厚い。

ついつい、世界に打って出るよりも、国内で頑張った方がいいかもしれない。と、弱気になってしまうのだ。

こんな状態だから、もうメンバーもすでにかなりの歳だと思うが、世界に挑戦しているXJapanのすごさがわかる。新しいメンバーもすばらしい。見習いたいものだ。

http://www.youtube.com/watch?v=ARUhDF3nLT0&feature=related

僕の前に道はない。

僕の後に道はできる。

・・・・・・・・・

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

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