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2011年5月

2011年5月31日 (火)

昨日から朝日カルチャーの「戦略学」の講座はじまりました。

昨日から、新宿住友ビル内で朝日カルチャーセンターで「戦略学」の講座が始まりました。第一回目は、立体的大戦略(キュービック・グランド・ストラテジー)について説明しました。みなさん熱心に聞いていただき、感謝しております。

残り2回は、行動経済学(心理経済学)を利用した心理学的な戦略について説明します。具体的な事例をたくさん紹介したいと思っています。

残り2回だけも参加できると思いますので、関心がある人は直接朝日カルチャーセンターに電話してみてください。

●新宿朝日カルチャー

http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=113874&userflg=0

2011年5月30日 (月)

今日、野中郁次郎先生と会った

 今日は、野中郁次郎先生と久しぶりにお会いした。元気がでた。米国に出張されているということで、前回お会いしてから、少し時間がたっていた。

 どこに行かれていたのかなあ~と思っていたら、なんとハーバード大学にいっておられたのだ。驚いた。その理由にも驚いた。

 最新の米国ハーバード・ビジネス・レビューに巻頭論文として野中先生の論文が掲載され、それについて講演依頼がハーバード大からあったということらしい。

 今回の論文は、賢慮、フロネティック・リーダー、The Wise Leader に関するものだ。それが、掲載されたというのは、本当にすごいことだ。

http://hbr.org/2011/05/the-big-idea-the-wise-leader/ar/1

また、元気をもらった。私もがばらなければ・・・・という気持ちになった。

2011年5月28日 (土)

命令違反が組織を伸ばす by 菊澤

注水中止命令に対して、東電の福島原発所所長が命令違反し、自らの判断で注水し続けたというニュース。本当かどうかわからない。もしこれが本当だとすると、私は拍手を送りたい。東電社員も捨てたものではない。

この行動を組織を崩壊させるものとか、組織を無視するものだという人もいる。しかし、それは間違いだ。そのような考えは、人間が完全に合理的だという仮定にもとづく考えだ。

人間は明らかに完全ではない。それゆえ、上からの命令が常に正しくかつ効率的である保証がない。それは社会的にみて不正な命令かもしれない。人を殺せという命令かもしれない。それにもかかわらず、上からの命令を絶対的だとするような組織はすでに死んでいるのだ。

 そういった組織が、個別合理性と全体合理性を乖離させるような行動をとるのだ。 

上からの命令には、組織自体を死に至らせるような命令もある。それは、社会的にみて不正で違法な命令だ。そんな命令に従っていたら、その組織自体が崩壊するのは時間の問題なのだ。こんな事例を、これまでわれわれは何回見てきたことか。

赤福、吉兆、不二家、ミートホープ・・・・・・・・・・・

命令違反が組織を伸ばすのだ。ただ単に上からの命令に従うことは、楽で簡単だろう。そしてその行動が間違っていたら、上から命令されたからと責任逃れもできるだ。ナチスのアイヒマンのように。命令されたので、ユダヤ人を虐殺したというだろう。

そんな組織にならないために、命令を受ける一人ひとりが命令を受け入れるかどうか常に自問する必要があるのだ。・・・・・・・、この続きに関心のある人は、拙著『命令違反が組織を伸ばす』光文社新書を一読お願いしたい。

たぶん私と違うのだが、人間として面白い。山本太郎さん。

 私は、素人で良く知らないのだが、山本太郎氏の行動は面白い。人間として非常に面白いのだ。彼は、反原発運動を起こして、事務所を辞めた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110527-00000042-flix-movi

上の記事によると、芸能界では反原発を叫ぶと、仕事がなくなるようだ。だから、原発反対発言をしない方が楽なのであり、得なのだ。お金も、収入も変化しない。ただひたすら、言われる通り、大人しく、いつものように活動する。これが楽なのだ。

しかし、それにも関わらず、山本太郎氏は訴えたいという。たとえ、事務所を首になっても。すごい勇気だ。多分だれに言われたわけでもないだろう。ただ内なる声に従っているのだろう。内から湧き起る声に従っているのだろう。そして、その行為に対して自ら責任をとったのだろう。

こういった行為は、カント的にいえば、未成年から抜け出した状態。啓蒙された人間の行為といってもいいのかもしれない。私とはいろんな点で異なるのが、人間として山本さんの行動は注目に値すると思う。

2011年5月26日 (木)

映画「もしドラ」の試写会にいった

 ダイヤモンド社の編集の方の紹介で、6月4日公開のAKB48前田敦子主演の「もしドラ」の試写会にいった。おもしろかった。

 恋愛ものではなく、スポ根ものでもなく、コメディーでもなく、ドラッカーのいう「真摯さ」を押し出そうという難しいテーマを追求した映画であり、イノベーティブな映画だ。

 最初と最後をドラマッティクに仕上げ、ほぼ本の内容に忠実だった。本を読むのが面倒な人は、この映画をみれば、2時間で「もしドラ」を理解できるだろう。

1点だけ、「もしドラ」のパンフレットのドラッカー紹介で、「コアコンピタンス」という概念を生み出したとしているが、これはプラハラード=ハメルの間違いだと思います。この概念は、削除した方がいいかもしれません。

2011年5月25日 (水)

アカデミックな世界と非アカデミックな世界の違い

 私は、大学院生のとき、よくこう言われた。一日で消えるような軽い本は書くな!長く残るようなアカデミックな本を書きなさい。きっと、いまもこう言われて研究している若い学者は多いだろう。

 ところが、私の場合、アカデミックなではない拙著『組織の不条理』が10年以上販売され、アカデミックな本はそれほど残っていない。

 また、大学院のときにはこう言われた。売れすじの軽い研究はするな!アカデミックな研究をすべきだ。きっといまでもこう言われて研究している若い学者は多いだろう。

 私は、最近、ライトな本『なぜ改革は合理的に失敗するのか』という一般人向けの本を書いた。その前には、光文社新書『戦略の不条理』を書いた。いずれも、重い本ではないので、私は若い学者の手本にならないまったくダメな研究者なのだ。

 ところが、今年、「ダイヤモンド・ハーバード・ビジネス・レヴュー」で論文が掲載された。6月には、「一橋ビジネス・レビュー」に野中先生との共同論文が掲載される予定である。そして、先日は、経営学史学会全国大会の統一論題で報告した。また、6月には経営学会シンポジュムでも報告依頼されている。さらに、9月には経営哲学学会全国大会の統一論題で報告する予定である。この点でいえば、私はいくぶんアカデミックな研究者であるようにも思う。

 こういうわけで、私にはわからないのだ。アカデミックと非アカデミックの違いが・・・・本当に困った人間だ。若い研究者には、私とは違った形で、頑張ってほしい。

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤研宗: なぜ「改革」は合理的に失敗するのか 改革の不条理

菊澤 研宗: 組織の不条理―なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか

菊澤 研宗: 組織の不条理―なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか

JR京浜東北線ほとんど毎日問題発生

 私は、普段、京浜東北線を利用してJR田町駅まで通っている。

 今日も、京浜東北線は人身事故で、止まっていた。私は、別のルートで乗り換えた。心理的にも、疲れるし、金銭的にも浪費した。

 実は、二日前にも、京浜東北線は問題を起こして、止まっていた。私は、日吉で講義があるので、元町から東横線に乗った。この時にも、心理的にも疲れたし、金銭的にも浪費した。

 さらに、先週も京浜東北線は桜木町駅で問題を起こし、止まっていた。その日は、大学院の教授会があり、乗り換え乗り換えしていったが、結局、遅刻してしまった。心理的にも、金銭的にも浪費した。

 そして、そのまた・・・・・・・・・・・・・

 JR、もういい加減にしろ~~! 京浜東北線は割安すべきだ。

 他の路線もそうなのだろうか。私の経験では、私鉄の京浜急行などは止まることはほとんどなかったように思えるが・・・・・

2011年5月24日 (火)

次の学会報告6月と9月

5月22日は、経営学史学会で報告したが、6月は日本経営学会で報告し、9月は経営哲学学会でドラッカーについて報告を依頼されている。特に9月の報告は長老の三戸公先生と統一論題で報告し、意見交換する。楽しみだ。

私は、三戸先生のドラッカー解釈が一番すきだ。三戸先生の解釈に影響されて、ドラッカーを読んだというのが本当のところだ。しかし、三戸先生ももう歳をとった。おそらく、昔とちがって、思うようにならないことも多いのだろう。ときどき、癇癪をおこされているようにも思えるときがある。9月まで元気でいてほしい。祈りたい。

私は、英語が下手なので、英語でしゃべると、思うどうりにいかないので、いつもいらいらし、怒り気味になるのだ。

朝日カルチャーセンターでの菊澤の戦略学講義はじまります

 最近も忙しくて、なかなかブログが書けなかったが、来週月曜日5月30日から朝日カルチャーで『戦略学』の講義を3回にわたって行います。1回でも可能だと思いますので、関心のある人は電話で聞いてみたください。

 今回は、行動経済学を中心に、心理的な間接アプローチについて説明する予定です。

●新宿朝日カルチャー

http://www.asahiculture.com/LES/detail.asp?CNO=113874&userflg=0

●やはりテレビでおなじみの人たちは満員の朝日カルチャー

http://www.asahiculture.com/LES/list.asp?JCODE=0001&CACODE=00&PJ=1&NECODE=201104&PCOCODE=00#00

「週刊ダイヤモンド」の取材

 昨日、「週刊ダイヤモンド」の取材を受けた。6月にドラッカー特集を組むそうだ。そこで、誌上での講義という形で、私のドラッカー論について説明させてもらった。楽しかった。面白い記事なればいいと思う。

 写真もたくさんとっていただいたが、いい写真が掲載されることを期待している。最近は、太り気味なので、気になるのだが・・・

 

経営学史学会報告2011年5月22日青森公立大で

 一昨日、青森公立大で経営学史学会があった。今回は、統一論題で、「科学と哲学の総合学としての経営学」について報告した。

 何十年ぶりかで、批判的合理主義ポパーの話をした。私は、この分野が本当に得意なので、傲慢にもいつもだれにも負ける気がしない。だから、とても楽しく報告できた。もちろん、カントもヴェーバーも得意なので、今回はとても面白く、有意義な学会であった。

 何人かの先生が、私の今回の報告で、私が立場を変更したのではないかと疑問をもたれたかもしれない。「あの菊澤がなぜ?」。しかし、私の中ではまったく矛盾はなく、一貫して論理的だと思っている。

 なぜ私が新制度派経済学とドラッカーを同時に研究しているのかもわかって頂けるのではないかと思うのだが・・・・

  今後も、地道に説明していきたい。

 

2011年5月13日 (金)

拙著『なぜ改革は合理的に失敗するのか』の書評

 拙著『なぜ改革は合理的に失敗するのか』朝日新聞出版の書評が、『日経情報ストラテジー』で掲載れている。関心のある人は、ぜひ読んでほしい。

●日経情報ストラテジー6月号 4月29日発売

http://mikke.g-search.jp/QNBP_NIS/2011/20110601/index.html

http://itpro.nikkeibp.co.jp/NIS/index.html

また、 BCN BizLeineでも拙著『なぜ改革は合理的にしっぱいするのか』の書評がでているので、以下をクリックしてみてください。

http://biz.bcnranking.jp/article/column/bookreview/1104/110407_126003.html

ノイエ・ファーネ社のHPでご紹介してもらっている。めずらしいドイツ語名の会社です。

http://www.n-fahne.jp/books.html

その他たくさんの方がブログなどで書評を書いてくれていて感謝している。

2011年5月 5日 (木)

今年の夏はある意味で社会実験

 福島原発事故で、家庭も、企業も、大学も電気使用をめぐって制約を受け、これまでの生活を構造的に変えざるを得ない状況になっている。

 とくに、今年の夏は大変だ。みな、すでに計画を立てているだろう。とにかく、大変な夏がくる。

 しかし、見方を変えると、今年の夏はある意味で社会実験的な意味もあるように思える。もし、日本が今年の夏を乗り越えることができたならば、われわれは必ずしも原発に頼る必要はないことが証明されてしまうかもしれない。あるいは、やはり原発がないとだめなのか。

 結果として、何かが証明されるのか?今年は、この点にも注目する必要があるだろう。

 さらに、いま構造的大変革が迫られているのだが、いまこそイノベーションにとってたくさんのチャンスが来ているともいえる。企業では、これまで見捨てられてきたいろんなアイディアが浮上しているかもしれない。この点にも、注目したいものだ。

2011年5月 4日 (水)

本を読まずに書評を書く困った人

たくさんの人が私の本についてコメントを書いてくれている。それはありがたいことだ。

 しかし、本の内容を理解しないで(読まないで)、勝手に否定する困った人もいる。その一人が、池田信夫氏だ。過激なことを書いて、目立ちたがるのはいいのだが、本の内容を理解することが基本だ。(私は基本的に個人攻撃を好まないので、これまで沈黙してきたが、誤解が増殖するので、今回は書きたいと思う)

おそらく、彼は拙著『組織は合理的に失敗する』日経ビジネス人文庫を読んでない。10年前に読んだなどと書いているが・・・たぶん読んでいないことすら忘れているのだろう。彼は、本や論文の読み方を教わらないで、博士号をもらったようだが、残念なことだ。いまは、博士のインフレ時代。最悪の時代だ。

池田氏が批判の対象としている内容部分に関して、彼は私が「エイジェンシー理論」や「所有権理論」を利用していると勝手に勘違いし、その勘違いにもとづいて、さらにオリバー・ハートの所有権理論を引き合いに出しているようだが、もうどうしようもない。その部分で用いている理論は、「取引コスト理論」なのだ。

つまり、勘違いの2乗となっているわけだ。多分、彼の頭では、「エージェンシー理論」も「所有権理論」も「取引コスト理論」も区別できないのだろう。困ったものだ。本をじっくり読んだことがないのだろう。

私の『組織は合理的に失敗する』に対する池田氏の書評に対して、杉田仙太郎氏のツイッターのコメントが正確なので、紹介したい。

(杉田仙太郎様、掲載お許しください)もうこれで、十分だと思います。

saintarrow 杉田仙太郎  )@ikedanob 池田信夫が菊澤研宗『組織は合理的に失敗する』を批判していた。理由は著者菊澤が「サンクコストを守ることが合理的だ」と考えているが、経済学ではサンクコストを守ることは不合理な錯覚だから、3月29日

»saintarrow 杉田仙太郎  )@ikedanob池田信夫は読み間違いをする人のようだ。著者菊澤は絶対の合理は存在しないことを基本に理論を展開している。「サンクコストを守ることが合理的だ」と考えているのは菊澤ではなく間違いを犯す人、3月29日 

»saintarrow 杉田仙太郎  )@ikedanob 菊澤が『組織は合理的に失敗する』で主張しているのは、人はなぜ「サンクコストを守ることが合理的だ」と判断してしまうかだと思う。池田は物事を理解する能力がないのだろうか。3月29日

2011年5月 3日 (火)

法律があるかないかはたいした問題ではない

最近、焼き肉チェーン店のユッケを食べて食中毒を起こし、子供が亡くなったという事件が起きている。残念なことだ。

この問題に対して、この会社の社長は法律で生肉を提供しないように規制してほしいと訴える様子をテレビで放映していた。法律がないので、しかたがない。法律がないので、やってしまったということなのかもいしれない。

しかし、法律とうのはもともとわれわれ不完全な人間が作り出したものにすぎない。当然、そのような法律は完全なものはないだろう。そのことを認識する必要があるだろう。

ましては、法律がないからやったというのではあまりにも人間として未熟だ。親に反対されなかったので、やったというのと本質的には変わらない他律的な生き方だ。だれも止めなかったので、だれも悪いといわなかったので、腐った製品を売ってもうけた・・・・・・ということだ。

そうではなく、法律があろうとなかろうと、あるいはだれにいわれようといわれないとしても、自律的に自ら人を殺すようなビジネスはしないという態度が必要なのだ。単なる金もうけのためにビジネスをしているのではないという信念や倫理や哲学が必要なのではないか。この点は、最近、判決がでた堀江氏のこととも関係するのかもしれない。

こういった点をドラッカーからぜひ学んでほしい。

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