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2010年8月19日 (木)

日米の教育システムの優劣

 日本と比べて米国の教育はどうですか?逆に、米国と比べて日本の教育はどうですか?

こういった質問に対して、大抵、米国帰りの人は「日本の教育は画一的で、米国は自由だ。だから、米国から発想豊かな人々がでてくるのだ」というのが一般的なあるいはよく聞く意見だ。

しかし、私はこのような見方や見解には懐疑的だ。本当に、米国からすごい発想の人間が生まれているのか?もっと正確にいうと、本当に、米国の教育システムからすごい発想の人間が次々と生まれているのか?

これは私の偏見だが、本当は、米国からすごい発想の人間が生まれているのではなく、すごい発想をもつ人間がヨーロッパやその他の地域から米国に流入しているだけではないのか。あるいは、ノーベル賞級の学者を米国の大学は呼び寄せているのではないのか。本当は、米国の教育システムのもとにはそれほどすごい人間は育ってないのではないのか?非常に懐疑的だ。

それに比べて、日本は英語に対してかなりハンディーを負っているにも関わらず、よくこれだけたくさんのノーベル賞受賞者を生み出しているものだと、私は感心している。いろんな要因はもちろんあるが、アジア諸国からはほとんどノーベル賞受賞はでていない。

今後は、アインシュタイン級の大発見などはないといわれているのだが、そうなると小粒でも偉大な発見をたくさんしている日本人がノーベル賞の有力候補になるらしい。いま、日本には、待っている人がたくさんいるらしい。

こんな状況にあるにもかかわらず、日本の教育システムを頭から否定して、米国の教育システムを礼賛できるのだろうか?私は疑問に思っている。

私も米国の大学に留学したことがあるが、大学レベルでも日本はそれほど劣っていないと思う。ビジネススクールやロースクールやメディカルスクールなどの米国固有の教育システムに関しては、日本は劣っているかもしれないが・・・・それはまた別の話しだ。

安易に米国のシステムを真似だけすればいいという考えはやめた方がいいと思う。

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