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2010年4月 1日 (木)

女性専用車両問題

 以下の記事のように、女性専用車両をめぐって騒動が起こり、女性車両問題が注目されているようだ。

ー女性専用車両騒動ー

http://news.cocolog-nifty.com/cs/article/detail/blog-201003301645/1.htm

 この記事によると、女性専用車両は、一見、女性を優遇し、男性が損をするような感じだが、男性が痴漢と間違えられるリスクも減らしているという意味では、男性にとってもメリットがあるという説明だ。

 しかし、この議論は女性専用車両の導入は確実に痴漢の数を減らすということを前提としているのだが、それは本当だろうか?

 完全に男女の車両をわければ、物理的に男女が接触しないので、減る。しかし、特定の車両を女性専用にし、その他は男女混合だとすると、物理的には男女混合車での男女の接触度は高まるということはないだろうか?

 実は、エージェンシー理論を用いると、恐ろしいことに、逆に痴漢が増える可能性もでてくるのだ。その可能性を論証したのは、私のゼミの女子学生の山口さんだ。

 この問題は非常に難しい問題だ。

 しかし、痴漢の物理的人数はどうであれ、このような車両は女性の気持ちや心理を和らげる効果はあるのだろうとは思う。それはそれで価値があると思う。

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コメント

「女性専用車両」でブログ検索していた者です。

>このような車両は女性の気持ちや心理を和らげる効果はあるのだろうとは思う。それはそれで価値があると思う。

上記の「価値」について、私はこう考えます。
「女性専用車両(以下専用車)は女性に安心を与えるツール」という考えで専用車を捉えた場合、男性は「鉄道会社に男性が協力することで、女性に安心を与えている」と解釈します。一方女性は「鉄道会社が男性という不安分子を追い出してくれるから、女性が安心できる」と解釈しているのです。

後者の解釈、即ち「専用車の価値=男性の協力の価値」ではないということに(意識的にせよ無意識にせよ)気付いてきた男性が、専用車の拡大・長期化につれて現れてきました。そして協力だけを半ば強制的に提供させられているのに、何ら対価が支払われず(金銭的な意味に限らない)、あまつさえ「男の自業自得」的な蔑視さえ受ける状況に憤りを感じているのです。

男性の協力が不可欠なのに、その協力者を蔑視する専用車に価値はありません。

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