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2010年3月30日 (火)

国立大学の格付け

 国立大学の格付けが発表された。1位が奈良先端科学技術大学院大学、東大が6位、京都大学10位だ。この順位にしたがって、文部科学省からの補助金の増額がかわるというわけだ。

http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1003/26/news068.html

 この格付けの基準は、文科省が設定する基準である。このような状況は、国立大学間に競争意識を植えつけるのにいいのかもしれない。

 しかし、何かおかしくないだろうか?

 米国の大学のランキング、とくにビジネス・スクールのランキングは比較的明快だ。たとえば主要な基準は卒業生の初任給の額であり、お金だ。ドルだ。(もちろん、その他いくつかの項目もあるようだが)。能力の無い卒業生を送り出すと、その大学出身者の初任給は徐々に下がって行く。そこで、大学も戦略的にいろいろと考える。入り口から良い学生を取るか、中で育てて送り出すか。

 このような米国の状況を理解すると、上記の日本のシステムでは大学が学生や社会に目を向けるよりも、文科省ばかり見て大学経営が展開される可能性がある。学生や社会には評判が薄くても、文科省には評判がいいという大学も出てくるだろう。

 不条理な大学、つまり合理的に失敗する大学がでてくるだろう。もしかしたら、文科省の天下りが一番多い大学が、一番格付けが高かったりして(これはジョークだが)・・・・・・・?

まあ、私立中心の米国と日本のように国立的な私立(補助金をもうらう)や私立のような国立(学費を取る)といった奇妙な仕組みとは比べることはできないのだが。

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