慶応大学菊澤ゼミナールHP

私の趣味

新制度派経済学と限定合理アプローチの本

経営哲学学会HP

« 取引コスト、心理的コスト、物理的コストの関係 | トップページ | 坂の上の雲 第2回 »

2009年12月 6日 (日)

民主党の不条理

 民主党政権をめぐって不条理が発生する可能性がある。その原因は取引コストだ。

 いま目的とする二つの状態をS1(社会にとってより好ましい状態)とS2(社会にとって好ましくない状態)とする。それぞれの状態にいたるには、それぞれの利害関係者と交渉取引する必要があり、それゆえそれぞれ取引コストTC1とTC2が発生する。

 現在の民主党政権は、社会的により好ましい状態S1を達成する場合、国民新党や社民ととの取引コストTC1があまりにも高いので、もしかしたら社会的に好ましくないS2を選択するという不条理に落ちいるのではないか、という不安な状況だ。(もちろん、どちらが社会的に好ましい状態かわからないが・・・)

 民主党政権にとって取引コストTC2が低い方を選んで、社会的に好ましくない状態S2へ進むのかもしれない。

 拙著『組織の不条理』ダイヤモンド社

菊澤研宗: 組織の不条理―なぜ企業は日本陸軍の轍を踏みつづけるのか

拙著『組織は合理的に失敗する』日経ビジネス人文庫

菊澤 研宗: 組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)

こうして日本軍は非効率的戦術を選択し、

こうして日本は戦争を選んだのだのかもしれないということを説明しているのだ。

« 取引コスト、心理的コスト、物理的コストの関係 | トップページ | 坂の上の雲 第2回 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 民主党の不条理:

« 取引コスト、心理的コスト、物理的コストの関係 | トップページ | 坂の上の雲 第2回 »

2025年1月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31