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2009年11月25日 (水)

経営学を救ってくれた人P.F.ドラッカー

 ドラッカーは日本では非常に人気がある。ドラッカーの凄さは、いろんな言葉で表現されている。その中で気になる言葉がある。これだ。

 「マネジメントを発明した人」「経営学を発明した人」

 私は、経営学者としていいたいのだが、ドラッカーがマネジメントや経営学を発明した人とは思わない。

 そうではなく、私はドラッカーのことを「経営学を救ってくれた人」と言いたい。これはどういう意味か。経営学は、今日、ひとつの学問分野として認められているが、その歴史は悲惨なものだ。

 経営学の歴史は、実は経済学との戦いの歴史でもある。経済学の方がその誕生が早かったこともあり、経営学が登場したときには、経済学者から「金儲け学問」「独占資本の落とし子」と批判された。それは、下品な学問なのだ。

 これに対して、金儲け学問で何が悪いといえるようになったのはドラッカーのおかげだ。金儲けをするために、どんどんイノベーションを起こし、新しい産業社会を形成する、その担い手が経営者であり、それを研究するのが経営学だということになる。

 国家全体を扱う経済学も重要だが、その全体の枠組み自体を創造的に破壊するのが、経営者であり、それを研究すのが経営学なのだ。この意味で、経営学は存在意義があるのだ。

 ドラッカーに感謝したい。

 

 

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