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2009年6月 3日 (水)

いまこそヴェーバーのプロ倫を

 最近の若い人たちは、M.ヴェーバーの本を読むのだろうか?私たちの世代は、ヴェーバーといえば、社会科学方法論 価値自由原理(Prinzip der Wertfreiheit) 理念型、官僚制などなど、たくさんの言葉がでてくる。

 マックス・ヴェーバーにたくさん著作があるが、やはりいま読むべき本は、他でもなくヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』だと思う。

 この本は、簡単にいうと、プロテスタンティズムの倫理(禁欲、倹約)が人々に天職としての仕事に努力を集中させた結果、人々にお金が貯まり、それが資本主義制度を生み出したということ、しかしこの資本主義制度が確立すると、今度は逆にその資本主義制度が人間に作用し、宗教心を薄れさせ、お金儲けだけを追求する人間を作り出しはじめるだろうということ。

 現代は、この本の予言通りになっているように思える。あげくの果て、100年に一度といわれるような金融危機を生み出してしまった。それは、資本主義制度が生み出した金儲けだけに走る人々によって生み出された最大の不幸だ。

 では、いまどうすればいいのか?この本を読んでいると、その解決案が見えなくて、絶望的な感じすらしてしまう。また、昔のような宗教倫理にもどることはできないだろう。では、どうしたらいいのか。みんなで、英知を結集して考える必要がある。

 

 

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